巷では5000万円とも言われる老後資金。生活するだけでそんなに必要なら優雅にゴルフなど……。生涯スポーツのゴルフを定年後も楽しむために今からできること。専門家に聞きました。

【お話をお聞きしたのは】谷口悟史さん(1級ファイナンシャルプランニング技能士)日本ファイナンシャルプランナーズ協会会員CFPの資格を取得した資産管理のプロ。クラブハンディ12で競技にも出場する週イチゴルファー

年金だけだと週イチペースのゴルフは難しい!?

「国民年金だけだと老後資金が5000~6000万円必要と試算するところも多いですが、大半の人には当てはまらないというか、用意できませんよ」と語りだした谷口さん。

「定年後に悠々自適のというのは、貯金が数千万円あればという条件付きです。それに現役の間にそれだけ貯めるのは現実的ではありません」

では、年金だけだと定年後の生活はどうなるのか、ずばり聞いてみた。

「ざっと計算すると夫婦ふたりで年間30万円以上不足する計算になりますね」とのこと。

悠々自適はさておき、年金生活だけでは赤字がつづいてしまうのだ。ゴルフ費用を確保するためには、どうしたらいいのだろう。ゴルファーでもある谷口さんは定年後も働くことを提案する。

元気なうちはパートタイムで働くのがおすすめ

ゴルフができる体ならば、仕事もできる

「65歳はまだまだ元気です。パートタイムで十分なので、健康でいられるうちは働きつづけましょう。働くことで資金不足は解消できるし、ゴルフ費も捻出できますよ。体を動かすことで健康維持にもつながります。夫婦でゴルフを楽しめたら素敵な老後をおくれるはずですね」

隠居なんて言葉が似合わないアクティブな今どきのシニア世代。まずは週に2~3日程度のパートタイムで、月10万円を目標に働くのがよいそうです。

画像: ゴルフができる体ならば、仕事もできる

定年を迎えるまでに、やっておきたい2つのこと

①家はなるべく早く買う

老後の収支をパートタイムでプラスにするだけでなく、支出を減らしておくのも大切だと谷口さんは言う。

なかでも住居費は毎月の固定費の中でも大きいため早い段階で家を購入するとメリットが大きいのだそうだ。

「長期で見れば賃貸より割安で、土地や建物を持つことで生命保険の見直しにもつながります」

住宅ローンを契約すると、契約者が亡くなった際に保険でローンの残りがまかなわれる団体信用生命保険に加入するので、残された家族はローンを支払わずに家が残るのだ。

この保険をベースに、生命保険の補償内容を考えることができるというわけだ。

もちろん、住宅ローンは無理なく返せる範囲で借りるのが大事なのは言うまでもない。

②年齢別にプラニング

30~40代は、生命保険などの固定費を見直し資産形成

50~60代は、ローンの早期返済と家計改善で資金の確保

30~40代は、生命保険やスマホ代、光熱費を見直して、少額ずつでもチリも積もればを目指しましょう。イデコやニーサなどでの資産形成もおすすめです。

50~60代は子供の成長など生活スタイルも変わってくるので住み替えも視野に、家計の見直しを進めるのが大切です。

画像: 50~60代は、ローンの早期返済と家計改善で資金の確保

定年後の週イチゴルフは実現できるのか。その答えは、そのときまでの過ごし方で決まる。ということ。計画的に、賢く参りましょう。

週刊GD2018年7月17日号より

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