クルマの開発エピソードやレースの話題でよく出てくる言葉「ニュル」について。正式名はニュルブルクリンクというそうだが、いったいどんなサーキットなのか? ニュルブルクリンクで年間2回、走行会を主催しているモータージャーナリスト、こもだきよし氏に聞いた。

世界一タフなサーキット。一周20.832キロ、コーナーは大小合わせて172!

世界で一番タフなサーキットと言われているのが、ドイツのニュルブルクリンクのノルドシュライフェだ。ニュルブルク(ニュル城)にあるリンク(サーキット)なのでニュルブルクリンクと呼ぶ。

ノルドシュライフェは「北コース」という意味で、現在は20.832キロだが、1927年にオープンしたころは22.8キロだった。南コースもあったが、1984年に安全性を高めるために改修され、F1も開催できるグランプリコースになった。

画像: ノルドシュライフェのコーナー。こうした超低速コーナーから超高速コーナーまで、20.832kmのコースの中には大小172ものコーナーが存在する

ノルドシュライフェのコーナー。こうした超低速コーナーから超高速コーナーまで、20.832kmのコースの中には大小172ものコーナーが存在する

有名なニュル24時間レースは、このGPコースの一部と、ノルドシュライフェのフルコースを使って開催される。昔は大規模な草レースだったが、いまや世界の自動車メーカーが凌ぎを削っている。

画像: 毎年5月末に開催されるニュルブルクリンク24時間耐久レース。自動車メーカーもこぞって参戦する

毎年5月末に開催されるニュルブルクリンク24時間耐久レース。自動車メーカーもこぞって参戦する

コース全体で、高低差なんと300メートル!

ノルドシュライフェがなぜタフなコースなのかというと、高低差が約300メートルもある・・・ということ。道路の最大勾配は17%と、通常のサーキットとは別次元だ。

レースでは、そんな場所をもの凄く速いスピードで走るから、クルマがジャンプするシーンも見られる。2015年にはレース中にニッサンGT-Rが宙を舞ってしまい、観客席に飛び込む事故になったため、2016年までには勾配の終わりをなだらかにする工事が行われた。

一般の人も「ニュル専用」レンタカーで走行できる

ウィークデイの昼間の時間帯は、インダストリアルプールといって、カーメーカーやタイヤメーカーなどが日々走行テストを行っている。こうして足まわりやハンドリングなど、クルマもタイヤも過酷なニュルで鍛え上げられていく。言わばクルマの世界の聖地だ。

実は、各メーカーの走行テストが終わった夕方からと土日は、一般のドライバーも走行することができる。ニュルブルクリンクには、走行するための専用のレンタカーショップもある。

画像: 2015 Civic Type R development car achieves Nürburgring lap time of 7:50.63 seconds 2015年シビックTypeRのニュル走行。一周7分50.63秒、到達最高速度は270キロ www.youtube.com

2015 Civic Type R development car achieves Nürburgring lap time of 7:50.63 seconds 2015年シビックTypeRのニュル走行。一周7分50.63秒、到達最高速度は270キロ

www.youtube.com

Text/Kiyoshi Komoda

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