数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と、試打のスペシャリスト・堀越良和プロが、最新クラブを打って、測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回はフォーティーンのFHフォージドV1ウェッジです。

58度は強くスピンが掛かる。47度と52度は距離感を合わせやすい適度なスピン量

ウェッジの顔はメーカーによって特徴がありますが、この新モデルもまさに〝フォーティーン顔〟で、愛用者に安心感を与えてくれます。(堀越)

まず、58度のSWですが、フェースを少し開いて構えたときの座りの良さと、バウンスの地面の当たり方が抜群で、アプローチで細工を効かせたい上級者好み。もちろん、スピン性能はかなり高いです。

画像: 通常の2倍の時間をかけた鏡面ミーリングフェースで高いスピン性能を誇る。52度(左)、58度(右)

通常の2倍の時間をかけた鏡面ミーリングフェースで高いスピン性能を誇る。52度(左)、58度(右)

次にAW相当のロフト52 度、さらに立ったの47度の順に打ちましたが、フルショットのときはスクェアに、アプローチで使うときは、少し開いて使いやすいヘッド&ソールの形状です。(堀越)

画像: ロフトごとの用途に応じたソール形状

ロフトごとの用途に応じたソール形状

ロフト違いの3本を打ってみて、特筆すべき点はスピン量がしっかりコントロールされていることです。SWに比べて、52度と47度はスピンがかかりすぎないので、距離感が合わせやすいんです。

また、外ブラのウェッジに比べ、ライ角がフラットになっているのも、平均身長が高くない日本人向きです。上級者だけでなく、アベレージでも、使えば良さがわかる秀逸なウェッジです。(堀越)

スウィートスポットがヒール寄りで操作性が高い

58度のクラブ長さはやや短く、クラブの重さがプロモデルとしてはやや軽いので、クラブ慣性モーメントもやや小さくなり、プロモデルとしては振りやすいです。ヘッド形状はオーソドックでスクェアに構えやすいと思います。アプローチやバンカーショットを、ヘッドやクラブ全体の重みを感じてゆっくりスウィングするより、軽めのクラブで色々操作しながら打ちたいゴルファーに向いています。フォーティーンらしくネックが太く長いので、ヘッドのスウィートスポットがヒール寄りなのも特徴です。(松尾)

画像: 重心距離が短く、操作しやすい

重心距離が短く、操作しやすい

フルスウィングしやすく、グリーン周りでは球を打ち分けやすい

クラブ装着時のシャフト重量は114グラム前後の軽量スチール。プロモデルとしてはクラブ重量が軽く、フルスウィングがしやすいウェッジです。グリーン周りでフェースのトウ寄りで球をヒットして、勢いを殺したアプローチも可能です。(松尾)

画像: フルスウィングしやすく、グリーン周りでは球を打ち分けやすい

【総合評価】 スピン性能 4.5/抜けのよさ 3.5/上がりやすさ 4/ミス許容 3.5/操作性 4.5 ※5点満点

ヘッド/軟鉄鋳造
ロフト角/41~47度(3度刻み)、50~60度(2度刻み)
ライ角/64度(58度)  長さ/35㌅(58度)
シャフト/NSプロ TS-114w、
     NSプロ 950GH HT
総重量/467g(58度、NSプロ TS-114w)
価格(税込)/1本2万3760円
※メーカー公表値

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

週刊GD2018年12月11日号より

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