新旧交代の波が押し寄せ、新しいヒロインが次々と生まれる女子ツアー。原英莉花も、2019年での初優勝まで秒読みと期待される。飛距離が魅力の彼女のスウィングをプロコーチ井上透が解説。
原 英莉花
はらえりか。1999年2月生まれ。横浜市出身。173cmの長身を活かした飛距離が魅力。18年はステップツアーで2勝。レギュラーの賞金ランク38 位。LPGA新人戦にも勝利した。
脚力の強さをスピードに変える
原プロの最大の魅力は、長身から繰り出されるパワフルなショットですが、その原動力となっているのが、いわゆる地面反力を利用したフットワークです。
写真を見ると、ダウンスウィングで左下方向に踏み込み、そこからインパクト、フォローにかけて左脚を伸展させて(伸ばして)いくことで、脚の力をスピードに変換しているのがわかります。
これは、ジャスティン・トーマスなどの飛ばし屋たちにも見られる動きで、現代のツアーにおける最新の技術です。おそらく原プロは意識して行っているわけではないと思いますが、この動きがあるから、細身でもかなりの出力が得られるのです。
さらに、原プロの場合、現時点では左脚の伸展にまだ余裕があります。この左脚を蹴って伸ばす動きに磨きがかかれば、さらにインパクトの効率がアップし、もう一段階上のショットを実現できるのではないでしょうか。
【解説】井上 透
いのうえとおる。プロコーチ。東大ゴルフ部監督。日本におけるプロコーチの草分け的存在。現在、成田美寿々、穴井詩、川岸史果らのコーチを務める。
週刊GD2019年1月22日号より
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