2019年シーズンに向けて黒宮幹仁コーチと鹿児島で合宿を行っていた松田鈴英。ストレッチや体幹トレ、さまざまな練習ドリルをこなすことで、確かな成果を実感しているという。その練習にはアマチュアに参考になるエッセンスがたっぷり。さあご覧ください、これが女子プロの飛ばし最前線です!

合宿では「床反力」を高めるトレーニングが満載

鹿児島合宿の一日は、トレーナーの勝城誉伸さんのメニューからはじまる。

「基本は股関節や肩甲骨周りを柔らかくするストレッチと、体幹、そして床反力が使えるようになるトレーニングが主ですね」と勝城トレーナー。

AM8:00~ ストレッチ&体幹トレーニング

画像: 20種類のトレーニングを室内で行う。写真は横向きの体幹トレーニング。体の中心が一直線の状態を20秒キープする

20種類のトレーニングを室内で行う。写真は横向きの体幹トレーニング。体の中心が一直線の状態を20秒キープする

床反力
地面を踏み込むことで得られる上方向への力=反力。地面反力とも言う

「思いメディシンボールを後ろに投げたり、スウィングをイメージして投げると、体幹にギュッと力が入り、さらに下半身で地面をタテに真下に押す感覚が作れます。こうすれば床反力が使えるようになるんです」と黒宮コーチ。

AM9:00~ メディシンボール投げ

画像: 後ろに伸び上がることで「床反力」が体感できる。両足で地面を押して、体にパワーが伝わる感覚が分かるそう

後ろに伸び上がることで「床反力」が体感できる。両足で地面を押して、体にパワーが伝わる感覚が分かるそう

画像: メディシンボールの「ヨコ投げ」も。真下に沈み込むようにしながら、右に上体を回転させる。そこからお腹に力を入れ、下半身の伸び上がる力を利用して、上体を左に回しボールを投げる

メディシンボールの「ヨコ投げ」も。真下に沈み込むようにしながら、右に上体を回転させる。そこからお腹に力を入れ、下半身の伸び上がる力を利用して、上体を左に回しボールを投げる

実際にトレーニングを行っている松田に聞くと、「ダウンスウィングからフォローで一気に体を使って加速できている感覚があって、飛ばせるようになってきています」という。

画像: 重いものを投げるときの下半身の使い方のように左ひざを真上に伸ばして振り抜く

重いものを投げるときの下半身の使い方のように左ひざを真上に伸ばして振り抜く

AM10:00~ ダッシュ&下半身トレーニング

画像: 「これが一番きついです」と松田。100m×10本の坂道ダッシュで瞬発力をアップさせる

「これが一番きついです」と松田。100m×10本の坂道ダッシュで瞬発力をアップさせる

床反力を生かすために、これは真似たい「毎日の最下点チェック」

左右への体重移動ではなく、「軸回転で振っていくためには自分の最下点がどこかを知っておく必要がある」と黒宮コーチ。

そこで教えてくれたのが、松田も行っている簡単チェック方だ。

「7番アイアンで両足を閉じてブンブン素振りをし、地面にクラブがつくところが自分の最下点。その最下点を基準にボールを置いて、軸回転を使ってドライバーが打てば、打ち出しが高くてロースピンの弾道が打てるようになります」(黒宮コーチ)

ラウンド前に必ずやろう! 「両足閉じブンブン素振り」

画像: 床反力を生かすために、これは真似たい「毎日の最下点チェック」

「最下点を知ることで、各クラブの最適なボール位置が決められます」と黒宮コーチ。

ドライバーはアッパー、アイアンはダウンブローからレベルブローなど最適な入射角は決まっている。その正しい軌道で打つために、自分の最下点を知っておくことが大事。

ちなみに、最下点がいつもより左だった松田は、ドライバーのボール位置を少し左にすることで球筋を調整していた。

画像: 「今日の私は最下点がちょっと先」と松田プロ。その日のコンディションを簡単にチェックできる

「今日の私は最下点がちょっと先」と松田プロ。その日のコンディションを簡単にチェックできる

最下点がブレないためのポイント!
トップで右手左手の引っ張り合いを作ろう

画像1: 最下点がブレないためのポイント! トップで右手と左手の引っ張り合いを作ろう

「テークバックで左足を動かさないで、左腕を伸ばしたまま上体を回します。こうすればトップで左足と右手の引っ張り合いが生まれ、自然と下半身から切り返せ、軸回転が作られます」(黒宮)

「左足を動かさないためには『押し合いドリル』も効果的です」

画像2: 最下点がブレないためのポイント! トップで右手と左手の引っ張り合いを作ろう

「左足を内側に押してもらって、それを外に押し返すようにトップを作って振ることで、引っ張り合いを作ることができます。最下点がブレず、腰の回転も速くなります」(黒宮)

月刊GD2019年4月号より

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