数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と、試打のスペシャリスト・堀越良和プロが、最新クラブを打って、測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回はキャロウェイゴルフの「エピック フラッシュ スター ドライバー 」です。

フラッシュの「スター」はHS41~42m/sの人が恩恵を受けやすい

ヘッドは丸みがあって投影面積が大きく、シャローな形状になっているので、構えたときにやさしくボールが上がってくれるイメージが湧きます。(堀越)

画像: クラウンの頂点が高く、そこから後方は低くなるシャローバック形状

クラウンの頂点が高く、そこから後方は低くなるシャローバック形状

試打クラブはロフト10.5度でしたが、そのイメージどおりに高い放物線を描いて飛んでいき、ボールもしっかりつかまってくれます。

これはネックの調整機能を外し、従来のホーゼルを採用していることも影響していると思います。ヘッドの重量配分の自由度が高くなり、ボールを上げる、つかまえるという機能をより際立たせやすくなるんです。

初速の速さは従来のモデルからすでに折り紙付き。芯もさらに広くなって、ミスヒットにも強くなっています。左右の球筋の打ち分けも多少は利くので、完全なオートマチック系ではなく、若干の操作性もあります。(堀越)

画像: スウィートスポットはややヒール寄り。完全なオートマチックではなく、多少の操作性があるのもやさしさのひとつ

スウィートスポットはややヒール寄り。完全なオートマチックではなく、多少の操作性があるのもやさしさのひとつ

純正シャフトの「スピーダーエボリューション」は先端の走りが軽快で、これもボールの上がりやすさやつかまりをサポートしてくれていますね。

画像: フラッシュの「スター」はHS41~42m/sの人が恩恵を受けやすい

ディスタンス系のボールと相性が良く、HS41~42㎧のゴルファーが、高い打ち出しと高初速で飛ばせます。(堀越)

やや長く、クラブ全体の慣性モーメントが大きめ。安定性能のひとつ

実測するとクラブ重さは軽いですが、クラブ長さがやや長いので、クラブ慣性モーメントがやや大き
くなっています。ヘッドは小さなフェースプログレッションと非常に広い横幅、シャローバックが特徴的です。(松尾)

オープンフェース設定でアドレスではまったくフェースが被りませんが、クラウン部の「シェブロンマーク」付近の盛り上がりが強いので、アップライト感がでています。

ロフトは9.5度で、標準の「スピーダー for CW」のSシャフトを試打しましたが、シャフトのしなりはスムーズで、インパクトの再現性もいい感じです。

画像: やや長く、クラブ全体の慣性モーメントが大きめ。安定性能のひとつ

前後、左右に球が散らばる人は使ってみる価値大

ロフト角やライ角のアジャスタブル機能はないが、標準のウェート位置で安定した中弾道のストレート~軽いフェード系弾道を打ちやすくなっている。また、高めのインパクト音も心地よく印象的です。(松尾)

画像: 前後、左右に球が散らばる人は使ってみる価値大

【総合評価】 飛距離性能 4.5/つかまり 4/上がりやすさ 4/ミス許容 4/操作性 3.5 ※5点満点

ヘッド体積/460cc
ロフト角/9.5度、10.5度
ライ角/59.5度
長さ/45.75㌅
シャフト/スピーダー エボリューション for CW(S、SR、R)、
     ツアーAD VR-5(S)、
     スピーダー エボリューション V 569(S)
総重量/約293g(S)
価格(税込)/8万3160円(スピーダー エボリューション for CW)
※メーカー公表値

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

週刊GD2019年4月9日号より

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画像: 【総合評価】 飛距離性能 4.5/つかまり 4/上がりやすさ 4/ミス許容 4/操作性 3.5 ※5点満点

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