今実験に使用したドライバー
・M5(テーラーメイド)
・エピック フラッシュ スター(キャロウェイ)
・G410プラス(ピン)
・TS2(タイトリスト)
・RS(プロギア)
・モデルE(ミズノ)
・ゼクシオ テン(ダンロップ)
・スリクソンZ585(ダンロップ)
現代のドライバーフェースは「たわみ系」と「ダンパー系」に分かれている!
ひとくちにドライバーのフェースといっても、その特徴は大きく2つに分類できると八木先生。ひとつめは、フェースがたわんで、その反発力でボールを飛ばす「たわみ系」。もうひとつがフェースの"たわみ"ではなく、ボールを強く弾く(ボールが変形するのを抑える)ことで飛ばす「ダンパー系だ」。両者では小型ハンマーで叩いたときの音がまったく違うのだそう。
インパクト時にフェースがたわんで反発で飛ばすのが「たわみ系フェース」
インパクト時にボールの変形を抑えて飛ばすのが「ダンパー系フェース」
「叩く場所によって音は変化しますが、それが芯の広さを表しています。それでは上下左右に叩いてみましょう」(八木先生)
反発で飛ばす"たわみ系"はスピンも抑えられるメリットがあり、ダンパー系は狙ったところに打ちやすいのだとか。
【高めの音。たわみ系フェース】
たわみ系「M5」(テーラーメイド)
上は反発系で下はダンパー系の印象かな
「たわみ系ですが上下で音が違う印象があります。上部分は高めの音、下部分はダンパー系の低い音がするのはツイストフェースも影響していそうですね」
たわみ系「G410プラス」(ピン)
薄くてしっかり弾きそうなフェースだ
「叩くと高めの音が出て素材の薄さが伝わってきます。フェース自体が大きくて、芯も広そうだから安心して振れそうです。クラウンのフィンがどれだけ効果的かは気になります」
たわみ系「RS」(プロギア)
響く金属音が気持ち良い印象です
「高めの金属音が特徴で、しっかりフェースがたわんでボールを弾くイメージが湧きます。上下左右広めに叩いても音の変わり方が少ないので芯が広そうです」
たわみ系「ゼクシオ テン」(ダンロップ)
キーンっていう高い音が聞いてて心地よいね」
「8本中もっとも高い音。しかも、その高い音がどこを叩いてもほぼ変わらないことに驚きました。初心者でも安心できる素晴らしいフェースです」
【低めの音。ダンパー系フェース】
ダンパー系「エピック・フラッシュ スター」(キャロウェイ)
すごく重厚な音! 強い球が出そうだよ
「重厚な低い音がします。中央部はかなり弾きそうな硬めの音がするので、芯に当たったらかなり強いボールが出るような気がします。実際に打ってみたいです」
ダンパー系「TS2」(タイトリスト)
高い音と低い音が混ざった複雑な音色です
「重くて鈍い音ですが、わずかに高い音も混ざっている複雑さがあります。肉厚をエリア別に最適化している影響かもしれません。風に強い球が出そうです」
ダンパー系「ミズノプロモデルE」(ミズノ)
ダンパーがモノ凄く効いてる鈍い音がします
「8本の中でもっとも重厚な音がします。どのエリアを叩いてもしっかり弾く感じがあり、衝撃を受けてもヘッドが暴れない印象を受けます。上級者好みかな」
ダンパー系「スリクソン Z585」(ダンロップ)
フェース面積が広い分、少し厚めに作っていますね
「ゼクシオと比べると芯は狭そうですが、その分硬さを感じるので弾きが強くてボールが勢いよく飛んでいきそうです。同じメーカーでもアプローチは真逆です」
フェースにはたわんで反発力を出す「たわみ系」と、弾く力で飛ばす「ダンパー系」の2タイプがあるということが分かったが、それぞれのスウィートエリアの広さにも違いがみられた。自分の打点位置のクセなどに合わせて選んではいかがだろう。
また、今回はフェースに着目したが、飛距離や方向性にはクラウンの素材や大きさ、重心位置などの複雑な要素が影響することもお忘れなく。
月刊GD2019年5月号より
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