
【解説/黒宮幹仁コーチ】
自身もジュニア日本代表として活躍。海外トップコーチから学んだプロコーチ
お尻と頭のキワに2本の線を引いてみよう
黒宮 後方の連続写真をタテに並べると、飛ばせる体の動きがよく分かります。プロのアドレスのお尻に合わせて線を引くと、ダウンスウィングからフォローにかけて、線よりお尻がはみ出ています。お尻が後ろに下がることで、上体はバランスを取り前に動こうとし、前傾角はキープされ、頭の位置もキープされるのです。結果、フトコロが広くなるので腕がスムーズに下り、爆発的な加速が生まれるのです。
すべてのポジションがお手本。ダスティン・ジョンソン

前傾が深く手は肩の真下で、力の抜けたアドレス

頭が起き上がらないように、右のお尻を下げている

左のお尻が線からはみ出て、前傾が深まる
マスターズを制し完全復活。タイガー・ウッズ

首からお尻の先まで一直線。バランスのいい構え

下半身の回転に無理がない。右のお尻が線からはみ出す。これがいい回転の証

ジョンソン同様に左のお尻が線からはみ出る。上体が起きるとお尻は線から離れしまう
側屈でスウィングをコントロール。ブルックス・ケプカ

骨盤の前傾と背中の角度が揃ったきれいなアドレス

左側屈(左わき腹を縮める動き)を強く使っているので、右お尻の動きは少ない

右側屈が使われ(右わき腹を縮める動き)、クラブが直線的に下りる
米ツアー6勝目に期待がかかる。松山英樹

しっかり骨盤が前傾し、上体を無理なく前傾させている

左腕を伸ばすことでスウィングにハリを作っている

骨盤前傾がキープできると、手は軌道から外れない
お尻が線から「はみ出る」ように打つためのポイント
Point.1 右のお尻にハリを作る

「右のお尻を右かかと側に下げます」(黒宮)
テークバックで、右お尻を右足の上でスライドさせ、かかと側に突き出すように動かしましょう。右お尻にハリを作ることが大切です。
Point.2 お尻は後ろ、上体は前で引っ張り合う

「右わき腹を縮めるように動かすと、お尻と上体が引っ張り合って前傾をキープできる。腰が前にでると反動で頭が上がり、クラブヘッドは垂れてしまいます」(黒宮)
ダウンスウィングからは、お尻と頭を前後で引っ張り合うように、上体を前に倒し、お尻を後ろに突き出す感覚で振ってみましょう。
Point.3 切り返しでは両方のお尻に"ハリ"

ダウンスウィングでお尻をスムーズに動かすには、右お尻も下げたまま左お尻もかかと側に下げること。両お尻にハリを感じればOKです。
月刊GD2019年5月号より
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