メジャー大会になると圧倒的な強さを見せるB・ケプカ。プレッシャーに強い秘密を石井忍プロコーチに、改めて聞いてみた。

ブルックス・ケプカ
1990年生まれ、米国出身。圧倒的な飛距離と勝負強いパットを武器にツアー6勝。そのうち17年全米OP、18年全米OP、18年全米プロ、19年全米プロと3年間でメジャー4勝

基本的に、脚を使ってスピードを得る動作には、①平行移動、②腰の回転、③垂直方向への蹴り上げの3つがあります。このうち平行移動を極力抑え、回転と蹴り上げを優位に行っているのがケプカのスウィングです。

脚を使って一気に加速

ダウンで左サイドが後ろに下がり、右サイドが前に出る

手首はほとんどリリースしない

注目したいのが、左腕をリリースする動きと、手首のリリースを抑えた動きです。左腕に注目すると、トップから切り返した瞬間、左胸に近づいた左腕がインパクトにかけて左胸から離れていくのがわかります。

左腕全体を回旋させながらリリースしていくからで、こうするとインパクトゾーンを長くすることができます。

左脚の角度が変わらないのは平行移動がない証拠

このように左腕にはリリースの動きが見られますが、ダウンにおける手首のリリースはほとんど見られません。インパクトまでストロンググリップでフェースをシャットにしたまま、その手首の角度をキープしてボールをとらえています。

スウィング中の平行移動を抑え、手首をリリースせずにインパクトを迎えます。このように回転優位のスウィングは、プレッシャーが掛かった時にもタイミングが狂いにくいというメリットがあります。

左脚を蹴り上げてクラブを加速させる

画像: 左脚の角度に注目

左脚の角度に注目

画像: 蹴り上げることで腰が回転、左脚は伸びていく

蹴り上げることで腰が回転、左脚は伸びていく

画像: 左脚が伸びて体がスムーズに回転していく

左脚が伸びて体がスムーズに回転していく

メジャー大会で圧倒的な勝率を見せるケプカですが、心の揺れを感じさせないプレーができるのは、このような再現性の高いスウィングを身に付けていることが大きな理由だと言えそうです。

フルショットしないアイアンも左脚の蹴り上げで回転

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