飛び系アイアンの性能を引き出す「NS PRO950 neo」
写真上から
NS PRO950GH
1999年発売のロングセラー。累計4000万本を突破
NS PRO950neo
2019年9月発売の新シャフト
モーダス3
PGAツアーに供給。ツアープロが多数愛用
ゼロス
超軽量シャフトの代名詞。ゼロス6は世界最軽量
発売から20年が経過した現在でも、アイアンの軽量スチールシャフトとして、ロングセールスを続けている日本シャフトの「950GH」。それを継承するモデルとして開発され、9月に発売されるのが「950GH neo」。
日本シャフトの栗原一郎氏に開発の理由を聞いてみると、「いちばんの大きな理由は、アイアンヘッド性能の進化ですね。今どきの最新アイアンはヘッドが大きく、ストロングロフトというのが主流になっています。ドライバーに比べると大きな変化はないと思われがちですが、この20年で実はアイアンも著しく進化しているんです」(栗原氏)
たしかにヘッド の大型化やストロングロフト化だけでなく、素材や重心位置の工夫によって、アマチュアがやさしく飛ばせるようになった。“飛び系アイアン”といわれるモデルでは、一般的なヘッドスピードのアマチュアが7番アイアンで150ヤードどころか170~180ヤード飛ばせる性能を実現している。
「950GHの振りやすさを継承しつつ、最新アイアンの性能を最大限に引き出すことができる、新しいスチールシャフトのスタンダードを目的に開発されたのが950GH neoです」
具体的にどこが変わったのか。主な改良点が3ポイントあるという。
「アイアンヘッドの大型化で重心距離が長くなり、フェースターンがゆるやかになっています。そこでシャフトのバット側(手元側)を細く、スリム化することによって、リストターンをしやすくしています。また、従来の950GHは切り返しやダウンスウィングで、シャフトが“中折れ”すると感じるゴルファーも少なくありませんでした。新モデルは中間部分の剛性を高くすることで、より振りやすくなっています」
そして、もうひとつ目を引くのがデザイン変更。「モーダスやゼロスに比べると、950GHは地味という声が多数ありました。そこで当社のコーポレートカラーでもあるグリーンを採用しました」
「ネオ」は軽量スチールシャフトの新スタンダードになるか。新旧を打ち比べて、その実力をテストした。
neoのほうが明らかに「上がって」「飛んで」「止まる」
【試打・解説】村上宏貴プロ
JGRA(全日本練習場連盟)認定プロ。東京・世田谷のゴルフ工房「ザ・クラブワークス」のクラフトマンで、ギア・スウィングの両面から助言を送る
テスターの村上プロには、まず従来の「950GH」、次に新しいモデルの「950GH neo」の順番で打ってもらい、その違いを比較してもらった。
「明らかに違うのは、弾道の高さですね。計測データにもはっきりと出ていますが、打ち出し角と最高到達点の数値が、かなりアップしています。しかも、ただ高さが出るだけじゃなくて、途中で少し浮き上がるような弾道で飛んでいく。バックスピン量が増えて、これならグリーンでも止まってくれる安心感があります」(村上)
計測データを見ると、たしかにバックスピン量が400回転もアップしている。「950GH neo」の改良点のひとつだと前出の栗原氏。
「飛距離重視の最新アイアンは、高弾道&低スピンによって、キャリーとランのトータルで飛ばす設計になっています。そのため、どうしてもグリーンでボールが止まりにくい。従来より中間剛性を高くすることで、ヘッドスピードが上がり、バックスピン量が増えることでキャリーが出せる。飛び系アイアンでも高さとスピンでボールを止められるんです」(栗原氏)
飛ぶけど止まらないというアベレージ向けや飛び系アイアンのデメリットを「950GH neo」は解消しようとしているのだ。
「中折れ感がなくなって、タイミングが取りやすいし、ヘッドを低い位置から入れられるので、払い 打つ最新のアイアンと相性がバッチリです。アベレージからアスリートまで、幅広いゴルファーにマ ッチすると思いますよ」(村上)
高性能を活かすように「950GH neo」は最新アイアンの標準シャフトにも多数採用されている。ぜひチェックしてほしい。
週刊GD2019年8月20日・27日合併号より
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