「スウィング中、頭を固定する」、そんな固定観念に縛られていると飛距離アップは望めないとクォン教授は言う。果たしてその真意は…? 今週の通勤GDは「Dr.クォンの反力打法」の第20話。

【通勤GD】通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。ワンテーマを3回~6回のシリーズでお届け。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

【語り手/クォン教授】
ヤン・フー・クォン。テキサス女子大学教授。専門はバイオメカニクス。生体力学的に理に適ったスウィングを研究。教え子にタイガーの元コーチ、クリス・コモらがいる
【聞き手/吉田洋一郎プロ】
よしだ・ひろいちろう。D・レッドベターをはじめ、世界の名だたるコーチのもとを訪れ、最新理論を直接吸収。日々探究・研鑽に余念がないゴルフスウィング研究家女性こそ地面反力

ボールをよく見る

クォン ゴルフのレッスンではよく、「もっとボールをよく見て」などと言うね。

吉田 そうですね。やはりしっかりと芯でとらえるためには、ボールをよく見ておくことが大事ですし、スウィング中に頭を動かさないようにする効果もあります。

クォン 「ボールをよく見る」「頭を動かさない」。これがゴルファーの飛距離アップを妨げているひとつの原因かもしれないね。

画像: ボールをじーっと見つめていませんか?

ボールをじーっと見つめていませんか?

吉田 ええ⁉︎ どういうことです?

クォン 飛距離を伸ばすにはスピン量や打ち出し角などを適正にしてミート率を高めることも大事だが、ヘッドスピードが上がらなければ最大飛距離が増えることはない。

吉田 たしかに、ヘッドスピードによって飛距離の上限はある程度決まります。

クォン だから飛距離を伸ばしたいのであれば、ヘッドスピードのアップは不可欠。そしてヘッドスピードを高めるには、体の回転速度を上げなければならない。それなのに、頭を固定してしまったら、体はスムーズに回らなくなってしまう。

吉田 では、頭は動かしてもいいと?

クォン もちろん! 生体力学では、人間の体をいかに効率よく動かし、最大限のパフォーマンスを発揮するかを追究している。頭を完全に固定することは、運動の自由度を制限してしまうばかりか、体への負担も大きくなってしまう。

吉田 そういえば先日、ツアープロの中島徹プロと、セキ・ユウティンプロのスウィングをチェックした際、2人にターゲットを見ながら素振りをさせていましたね。あれも……?

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クォン そう。地面を見たまま振るのではなく、頭をターゲット方向に向けたまま振ってみる。そすると、ヘッドが驚くほど走るのがわかるはずだ。

吉田 このドリルは、野球のように横振りでいいんですね。たしかに、ヘッドが走ります。

クォン これにはもうひとつ良いことがあって、腰(下半身)が回ってから上半身が回るという正しい順序を覚えることができる。

吉田 なるほど。下を見ながら振ると、腰も回りにくくなります。でも頭を目標に向けたまま振ると、腰が先に回って、腕が後から付いてきますね。

クォン この水平素振りを何回かやってから、実際にボールを打ってみると、効果が実感できるはずだよ。

ターゲットを見ながら水平素振り

通常のアドレスから、ヘッド側を持ち上げてシャフトを水平に。その状態で顔を目標方向に向け、野球のスウィングのように水平素振り。下半身が先行した状態で振る感覚を養うことができる。練習場でやるときは、短いクラブでやるなど、周囲に注意。

画像: セキ・ユウティンプロとクォン教授

セキ・ユウティンプロとクォン教授

ILLUST/Kazuhisa Uragami

週刊GDより

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