数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と試打のスペシャリスト・堀越良和プロが最新クラブを打って測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回はヤマハ「RMX220」ドライバーです。

これを手にしたら他のクラブは打てない!?

一目で慣性モーメントの大きさがわかる特徴的なヘッド形状。ただ、構えてみると意外にも違和感がありません。(堀越)

画像: ネック軸の慣性モーメント(MOI)が非常に大きい。また、ネック寄りのウェートでバランスを調整している

ネック軸の慣性モーメント(MOI)が非常に大きい。また、ネック寄りのウェートでバランスを調整している

実際に打ってみると、とにかくビックリするぐらい曲がらない。芯を外して打っても、ヘッドの挙動が安定しているので直進性が高いです。当たり負けすることもないので、10ヤード程度の飛距離減で済みます。

もちろん反発性能も高いので芯に当たれば、他の最新ドライバーに負けない飛距離が出ます。

画像: ややディープフェースで重心距離が非常に長い

ややディープフェースで重心距離が非常に長い

打感は軽やかで、打音も実に心地よく、このあたりはさすがに“ヤマハ”の真骨頂といった感じ。装着のオリジナルシャフトは癖がなく、全体がスムーズにしなり戻るので、どんなスウィングタイプにも合うでしょう。

画像: らかな剛性分布で振りやすい

らかな剛性分布で振りやすい

ここまでクラブが仕事をしてくれると、これを使ってしまったら、もう他のクラブを打てなくなるのではと、逆に不安になるぐらい(笑)。“禁断の果実”的なドライバーですね。

ヘッドの返りがゆっくりなので、スライサーよりはフッカー向き。左の林に入っていたようなミスが、ラフで止まってくれます。とにかくドライバーが苦手という人にもオススメです。(堀越)

慣性モーメントが極大

画像: ライ角はアップライトでシャローフェースヘッド

ライ角はアップライトでシャローフェースヘッド

クラブ重さはやや軽いですが、クラブ長さがやや長いので、クラブ慣性モーメントが大きくなっています。ヘッドは横幅が非常に広く独特な形をしており、大きなヘッド慣性モーメントを狙った意図が伝わります。(松尾)

ヤマハのUD+2と同様にFP値の小さいグース系ネックで、リアルロフト角が小さいのも特徴です。ヘッドのネック軸回りの慣性モーメントが1万g㎠を超えるヘッドは返りが非常に遅く、打ってみるとフェード系弾道が多く出ました。規則限度に近い大MOI ヘッドのはしりになるモデルです。

球が曲がる人、打点が安定しない人

大MOIヘッドでスクェアにインパクトしやすいように、超アップライトなライ角&フックフェース、バルジのない平らなフェース&グースネックと、たくさんの要素で球をつかまえる努力がされています。(松尾)

画像: 球が曲がる人、打点が安定しない人

【総合評価】 飛距離性能 5/つかまり 5/上がりやすさ 4/ミス許容 4.5/操作性 3 ※5点満点

ヘッド体積/460cc
ロフト角/9.5度、10.5度
ライ角/60度
長さ/45.5㌅
シャフト/オリジナルカーボンTMX-420D(S、SR、R)、
     スピーダー 569 エボリューション Ⅵ(S)、
     ツアーAD XC-5(S)、
     ディアマナ ZF 50(S)
総重量/約298g(オリジナルカーボンTMX-420D・S)
価格(税込)/7万5000円(オリジナルカーボンTMX-420D)
※メーカー公表値

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

画像: 【総合評価】 飛距離性能 5/つかまり 5/上がりやすさ 4/ミス許容 4.5/操作性 3 ※5点満点

週刊GD2019年9月24日号より

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