欲が出なくなる桜美式ゴルフには、お作法があると篠塚武久先生は言います。今週の通勤GDは「みんなの桜美式」第4話。

【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

画像: ゴルフ向学者 たけひさ先生 篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信」


ゴルフ向学者
たけひさ先生
篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信」

前回のお話し

まずはコースに一礼

篠塚 今回は九州ジュニア王者を制したこともある出利葉太一郎くんへの助言を読者のみなさんにもお話ししましょう。まず、「桜美式」の生徒はみな、スタートホールのティグラウンドでコースに深々と一礼します。

出利葉太一郎くんのバックナンバー記事はこちら↓

GD なぜ深々と一礼を?

篠塚 それは、コースと会話するためです。

画像: コースに一礼をする出利葉くん

コースに一礼をする出利葉くん

GD コースと会話?

篠塚 ジュニアは特にですが、親がスコアを気にする影響で、いいスコアでまわりたいという「欲」が頭を支配する。ラウンドはあくまでも自分のゴルフの腕前を上達させる研鑽の場のはずなのに、欲が邪魔して無用の力が入って全身を硬直させてしまう。

篠塚 たとえばスタートホール。飛ばしたい、フェアウェイに置きたい、そんな欲がどれだけフォームを乱しているか。出利葉くんのフォームはよどみがない。流れるように、力感もない。それでいて平均飛距離は295.5Yとプロも顔負けというほど。

篠塚 それは「無欲」で、普段練習している成果をコースに試させてもらっているから。

GD コースに挨拶。まるで高校球児のようですね。

篠塚 高校球児の挨拶は、儀式になってしまっているところもある。みんなで一列になり大声を出すのでは心がこもらない。あれでは挨拶が上滑りしてしまう。そうではなく、それぞれが心のなかで、土地がまるで生きているかのように語りかける。

篠塚 出利葉くんも最初は照れくさかったのか、パッと頭を下げるだけでしたけど、それでは短すぎて対話できていない。「イデリハタイチロウ」とせっかく長い立派な名前があるのだから、まず名乗ってから挨拶しなさいと、大石先生に指導されたようです。

パットは、カップにこそっと転がし込む

GD コースに挨拶すれば無欲になれて力みが消える。ほかにもラウンド中にコースと会話を?

篠塚 コースだって我々と同じ生き物だと思うことで、いろいろ見えてくることがある。

篠塚 たとえばグリーンも、私はカップには意思があるんだよと生徒に話します。いいスコアでまわりたいという欲で固まっている人間になど、簡単には球を入れられてしまいたくないと思っている生き物なんだと。

GD カップが生き物で球を入れられたくない。面白いですね(笑)。

篠塚 するとね、生徒たちはグリーンでバタバタ行動しなくなります。どうやったら、入れられたくないと思っているカップに球を沈められるのかを真剣に考える。まずはしずしずと、グリーンに上がる前からカップの位置を確認し、傾斜や芝目を読む。

篠塚 グリーンに上がったら、カップに逃げられてしまわないよう静かに狙う。まるで忍者のようにね。

GD 忍者になって、カップと会話を?

篠塚 会話もせずに、欲だけで球をカツンと転がして強引に入れようとするから、カップに蹴られるんです。「カップさん、あなたを絶対に逃さない、お命を頂戴します」という気持ちで、忍者のように半身で構え、球を「打つ」のではなく、こそっと「落とし込む」イメージで転がすんです。

GD こそっと「落とし込む」イメージ。これもまた力みが取れそうですね。

篠塚 このイメージだけでも、打ち急いでしまうこともなくなるし、パチンと叩きすぎてしまって3パットということも激減する。

篠塚 「桜美式」では7歳児がハーフ30台でまわれることにみなさん信じられないと驚かれますが、それは従来の常識で考えるから。常識ではコースは生き物ではないし、カップにも意思はない。けれど、出利葉くんは幼い頃からコースと会話して九州王者になるなど、成績を残すことができているんだと思います。

GD (出利葉くんは)以前出場したトーナメントで、2日目最終ホール、15mほどあった長い距離を沈めたイーグルパットで予選通過を決めたことがありましたね。

篠塚 ありましたね。私はグリーンのすぐそばで見ていました。すると打つ直前に、右手をパターから離して、球を転がす動作を2度していましたよ。出利葉くんは、まさにこそっと「転がし込む」イメージで、ラインをはっきりと読んだ。

篠塚 寄せられればいい、ではなく、「絶対に逃さない」という生き物であるカップとのやりとり。それがあの動作となって自然と表れたのでしょう。そして、まさに「桜美式」の真髄である「右手リード」の意識が現れていました。パッティングも右手の感覚で距離感を合わせ、右手で転がすんです。

画像: 右手でイメージを出している

右手でイメージを出している

GD あのイーグルパットがなければ1打足りずに予選落ちでした。

篠塚 まさに土壇場で、普段から練習でやっていることが無意識のうちにやれたんですね。

桜美式ライジングパットの秘密はこちら

週刊GDより

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