「大阪から私の道場・桜美ゴルフハウスがある福岡へ、67歳になる女性が訪ねて来られた。長年プレーしてきたのに120を切れないとのこと。桜美式のレッスンでどんなことを教えたのか、が今回のテーマです」と篠塚武久先生。今週の通勤GDは「みんなの桜美式」Vol.15。

前回のお話し

【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

画像: ゴルフ向学者 たけひさ先生 篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信」

ゴルフ向学者
たけひさ先生
篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信」

テンフィンガーで握り、勾玉(まがたま)をイメージ

GD その大阪から来られた女性に「桜美式」のレッスンを?

篠塚 はい。でも最初は球を打たせませんでした。みなさんが練習場でされている、クラブという「直線」の棒を握り、球という「点」に合わせてスクェアに打つというのは、とても複雑で難しい動作。その難しさに集中してしまうと、肝心のイメージや感性が消されてしまうんです。ですから、刀のイメージでしばらく素振りをしてもらった。すると球も当たり始めました。

GD 球を打つから、上達から遠ざかってしまうんですね。

篠塚 いかに簡単に、どれだけ早く上達できるか。私はそればかりを探求してきて、平成の最後にしてたどり着いたのが、前回ご紹介した「桜美式」の第3段階、「勾玉(まがだま)スウィング」。今日はその実践編ですが、やはり球は打たせません。

画像: スミの部分が勾玉(まがたま)。勾玉と刀をイメージして、それを一体にして振ってみる(先生の絵)

スミの部分が勾玉(まがたま)。勾玉と刀をイメージして、それを一体にして振ってみる(先生の絵)

勾玉の形は螺旋(らせん)状

篠塚 まず、勾玉のカタチは「螺旋」状であるということに着目してほしいんです。螺旋にはパワーがある。たとえば地球上の水は、螺旋を描いて回転しながら上から下へと落下します。風呂の栓を抜くとき、それがよくわかりますよね。

GD 確かに、水は何もしなくても自然と螺旋状に落下します。

篠塚 ゴルフも同じで、自然の法則に従っているだけ。先ほど述べた球を打つという難しい動作を簡単にしたい。それには、自分とクラブとを一体化し、勾玉に見立てて螺旋を描き、テークバックで上げたものが、自然と下りてくるそのパワーを利用すべきです。そのために、まずは上げる動作で、不自然なことをしてしまわないこと。腕も体もねじらずに、勾玉のイメージでクラブを回すだけ。大きな円を描くようにして、ゆったりとテークバックする。

GD 右手で上げるとか左手で上げるとかは考えなくていい?

篠塚 勾玉とクラブまでが同一物体になるイメージです。それを胸で上げる。腕の動きを考えなくてもよいのです。これは分担型グリップだからできること。それと、クラブも棒ではなく日本刀のように意識する。日本刀の刃には反りがある。あの湾曲が、勾玉のしっぽとなり、螺旋を描くイメージに重要な役割を果たします。

回転運動はすべて“曲線”

GD すると、自分の頭を中心とした小さな円と、日本刀の刃先(クラブヘッド)までの大きな円ができるわけですね。

篠塚 そう、勾玉というのは、真っすぐな箇所が一つもないのが特徴です。螺旋に「直線」があっては、上手く水も流れ落ちない。つまり、「直線」のクラブを、「直線」に伸ばした左腕で上げようとすると、自然なパワーを使えないので無理をしなければならなくなる。それが旧来のスウィング。対して、「勾玉スウィング」は、どこにも「直線」を作らず、すべて「曲線」で回転運動をしようという発想です。

GD 大きな円でゆったり上げて、小さな円で「きゅっ!」と回転する感じですね。

遠心力の反対、向心力も利用する

篠塚 螺旋というのは、大きな円から小さな円への回転。大から小へというその移行が、自然の大きなパワーを生じさせることは、ケプラーの法則で証明されています。今までは「遠心力」ばかりの理論でしたが、その反対である「向心力」を使うのです。フィギュアスケーターがスピンをするとき、伸ばしていた手足を縮めた途端に回転速度が急に上がりますよね。

GD なるほど、勾玉で大きな円と小さな円とを描いて加速させる。

篠塚 それを感じてもらうためには、私の作った“勾玉被りもの”がいいのですが、なくても左手に木刀を持ち、頭からフラフープをかぶって自分自身が勾玉になったつもりで「右へくるり」とテークバック。「左へきゅっ!」とダウンからフォローへ。このとき大切なのは、フラフープを後ろや前へ不自然に向けてしまわないこと。これは腕か体をねじっている証拠。どこもねじらず、「曲線」を回すんです。木刀がなくても、クラブで刀をイメージしてフラフープだけ使っても随分わかるはずですよ。

画像: 頭からフラフープをかぶって自分自身が勾玉になったつもりで「右へくるり」とテークバック。「左へきゅっ!」とダウンからフォロー。『直線』で球を打たずに『曲線』で回転する

頭からフラフープをかぶって自分自身が勾玉になったつもりで「右へくるり」とテークバック。「左へきゅっ!」とダウンからフォロー。『直線』で球を打たずに『曲線』で回転する

GD 「直線」で球を打たずに、「曲線」で回転する。確かに、勾玉のイメージができれば回転がスムーズです。

篠塚 「曲線」の回転運動は、再現性が高い。何度振ろうが、自然だから同じ動きになる。ミスが起きにくくなるし、筋力に頼らずともパワーを球に伝えやすいんです。

画像: 大から小への“向心力”を使う

大から小への“向心力”を使う

週刊GDより

篠塚先生の桜美式打法が直接学べるチャンス!
合宿詳細はGDツアーにお問い合わせください

ゴルフ旅行・お問い合わせ

お問い合わせ方法を下のボタンから選んでタップください。
お電話の場合、ツアー番号「G-10982 桜美式合宿 福岡3日間」を担当者へお伝えください。

海外で短期上達。レッスン名人と行くゴルフ合宿が人気です↓

画像: golfdigest-play.jp
golfdigest-play.jp

ゴルフ旅行のことならお任せ。ゴルフダイジェストツアーセンターへお気軽にお問い合わせください。

テンフィンガーグリップ桜美式ゴルフも連載中。週刊ゴルフダイジェストをキンドルで読む↓

画像: www.amazon.co.jp
www.amazon.co.jp

This article is a sponsored article by
''.