【試打・解説】小暮博則プロ
1972年生まれ。埼玉県出身。2012年「スタック&チルト」理論の生みの親、M・ベネット、A・プラマーから直接指導を受ける。小手指グリーンゴルフ所属
キャロウェイ「MAVRIK」
どこで打っても飛ぶ! これがAIの答えだ
MAVRIK(460CC)
ヘッドスピードを高めるサイクロンヘッドシェイプ
パワーアップしたAI(人工知能)により、新たに生み出されたフェースの力は強力だった。
キャロウェイのニューモデル「MAVRIK」(マーベリック)は、スウィートスポットを外して打っても「FLASHフェース2.0」の力で安定した高初速を実現。さらには空気抵抗を減らすサイクロンヘッドシェイプでヘッドスピードを高めてくれる。
小暮プロ 空気抵抗が少ないのかビュンと振れる。芯を外してもボールは飛んでいるし、それ以前に芯に当たりやすいドライバーです。
今回はフェースの設計だけでなく、ボディの解析までAIが担当。打球音やフィーリングまでもこだわり、人間が心地よく感じられるように仕上げられている。
スタンダードモデルにもアジャスタブルホーゼルが搭載され、調整機能を楽しめるようになった。
MAVRIK サブ ゼロ(450CC)
スピンが多い人はサブ ゼロ
スタンダードモデルだけで多くのゴルファーをカバーすることができるが、ヘッドスピードが速すぎて、どうしてもスピン量が減らないという人のために「サブ ゼロ」も用意されている。
小暮プロ ボールがつかまるし、ヘッドスピードが速い人はスピンが少なくて飛ぶ。こちらも芯を外しても初速がほとんど変わらずに飛ばせるので「エピック フラッシュ」のサブ ゼロよりやさしく感じる人が多いと思います。
「サブ ゼロ」のフェースもAIによりデザインされているが、スタンダードモデルとは異なり、完全専用設計。ヘッドスピードが速めのゴルファーのパワーがより飛距離に反映される。
テーラーメイド「SIM」
空力が生む脅威のヘッドスピード
SIM(460CC)
調整機能を持った速く振れるヘッド
流線的なボディに「イナーシャジェネレーター」、「SIM」とはシェイプ・イン・モーションの略で、いままでのドライバ ーにはなかった空力性能にこだわった形状をしている。
小暮プロ インパクトからフォローまでの間でヘッドの抜けが速く、ヘッドスピードが上がったような感じがしますね。
特徴的なソールウェートの突起部分からは想像もつかない抵抗のなさ、もちろん好評のツイストフ ェースなどの従来のテクノロジーは搭載されており、ボールの曲がりも少なく、フェースの反発による初速性能も最高クラスだ。
小暮プロ 初速が速くて中弾道の強い球。 振っても空気抵抗が少ないから自然に振れて、スピンが抑えられる。 ボールが捕まりすぎないのもいいですね。
SIM MAX(460CC)
新しい形状が生んだ、やさしさと飛びの両立
すでに熱い戦いが繰り広げられている2020年のUSPGAにおいて、多くのプロが手にしているのを目にした「SIM MAX」。
世界のトップがすんなりとモデルチェンジしたことが、このドライバーのポテンシャルの高さを証 明している。
やさしくてダウンスウィングでのスピードをアップさせるのは 「イナーシャジェネレーター」
小暮プロ 高い弾道が打ちやすくて打ち出されるボールの初速が速い。『SIM』ほどシビアじゃないのでトッププロに限らず、アマチュアの 人にも使いこなせるでしょう。こちらも振り抜きがよく、インパクトまでヘッドスピードが上がった感じになってミスに強い。つかまりがよくやさしく打てるドライバーです。
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ダンロップ「ゼクシオX&イレブン」
トップが決まる! 飛距離が伸びる!
ゼクシオ イレブン(460CC)
芯が広いだけじゃない、一発の飛びも期待できる
ついに11代目となった日本を代表するドライバー「ゼク シオ」。
やさしく打てるだけでな く、フェース中央部の肉厚を薄く大きくすることで反発性能がアップした、新開発の「フラットカップフェース」で芯が広く一発の飛びも期待できる。
小暮プロ 打ってみるとボールが高い! 誰が打っても球が上がる、つかまる。とにかくスライスしにくいし、 右へ吹き上がるミスが出にくいですね。そしてヘッドとシャフトのマッチングがナイス。手元に重さがあって、左手がスッと真下に下りてきやすいので振りやすく、スウィングがよくなります。
グリップエンドのウェートにより、トップの位置がピタリと決ま り、自然と理想のスウィングでイ ンパクトできる。
よりやさしく、より遠くへ飛ば せるようになった「ゼクシオイレ ブン」。また人気となりそうだ。
ゼクシオ X -eks-(460CC)
しっかり振れる新しいゼクシオ
11年目にして「ゼクシオ」が2モデル体制になったのは2020年の大きなニュースだ。
こちらの「ゼクシオエックス」 は、まだ「ゼクシオ」を使ったことがないゴルファーに向けたとい
う新しいコンセプトをもったドライバー。
小暮プロ こちらはシャフトがしっかりしていますね。振っていてガツンと、 ボールによりエネルギーが伝わる感じがします。ボールは上がりやすいですが、かなりのロースピン。 飛ぶ弾道になります。「ゼクシオ イレブン」と「スリクソン」の間、やさしくて、叩いてもいけるドラ イバーです。
「ゼクシオイレブン」と同じく、 ヘッドは「フラットカップフェー ス」と「カーボン複合構造」。そ して「ウェートプラステクノロジ ー」が飛ばせるスウィングへと導いてくれる。
最新ゼクシオをギング・オブ試打が徹底分析
ミズノ「ST200」
鍛造アイアンに合う待ち焦がれたドライバー
ST200(460CC)
300ヤード級のプロも納得する
世界で飛ぶドライバーとして評価された「STシリー ズ」がニューモデルとなって、ついに日本に上陸する。
ミズノの世界戦略モデル「ST200」はカ ーボンクラウンに加え、たわみやすくてこわれにくい高級素材のβチタンをフェースに採用した。
禁断ともいわれた素材までをも使用し、徹底的に飛びにこだわったドライバーなのだ。
小暮プロ ハードヒッターでも叩けるように作られています。シャフトはしっかりめで粘る感じがして、手元が利いていて高い弾道が打てます。 ヘッドはヒール側が出ていて引っかからない形状。しっかり振っても左へのミスになりにません。
プロからアマチュアまで打てばきっと違いがわかる「高弾道・高 初速・低スピン」を体感できて、 飛ばせるドライバーに仕上がっている。
ST200X(460CC)
世界クラスの高強弾道が打てる
さらにアマチュア向けの特別なシリーズとなるのが「ST200X」
これからメインとなるゴルファーが高齢化していく中で〝軽量でボールがつかまるやさしいクラ ブを〟と開発されたモデルだ。
小暮プロ 決してやさしすぎるような形状ではなく、オーソドックス。ボールをつかまえやすく、高弾道が打てる安定感がいいです。インパクトでフェースがたわみ、たわみ戻りも飛球線方向に素早く働く。パワーロスが少なく、初速も速い。シャフトのマッチングがよく、ボールが上がりやすい。これは誰が使っても打ちやすいドライバーですよ。
ST200Xにもカーボンクラウンとβチタンフェースを採用し、 軽量で当たり負けしない新しいシャフト「MFUSION D」との相性も格別だ。
オノフ「AKA」
強弾道で飛ばせる2種類のAKA
ドライバーAKA(460CC)
ドロー弾道で飛ばせ、自分仕様に調整可
オノフの「赤ドライバー」史上最大の飛びとやさしさをもつといわれるニューモデル。クラウンには軽比重のカーボンを採用し、特徴でもあるソールの溝「パワートレンチ」がバックサイド方向へ3本増え、ソールの剛性とフェースのたわみをアップさせた。
小暮プロ ヘッドはたわむところと強いところの役割が、きちんと分かれていてエネルギー伝達のムダがないといった感じです。インパクトのパワーが逃げずにボールに伝わります。シャフトはしなりやすく、 ボールが上がりヘッドスピードもアップしそうです。
後方のウェートは別売りで1~12gまでのなかで6種類用意されており、振りやすさとドローの度合いを調整できる。DAIWAのカーボンテクノロジーから生み出された、やや細めのシャフトとマッチングがよく中弾道で伸びる。
ドライバーAKA RD5900(460CC)
芯を外しても飛距離が落ちない
ボディのトウ側とヒール側をカーボンで構成、そして後方には比重の重いステンレスパー ツとウェートスクリューを使用。重心を深く、そして重心距離を長くして極限までの慣性モーメントを求めたのが「オノフ ドライバーAKA RD5900(ゴー キューマルマル)」だ。
小暮プロ これはティアップがいらないほどのやさしさです! ボールが上がるし、スピンも抑えられていて飛ぶ。ヘッドは投影面積が大きく、 重心が深そうで構えてみても安心感があります。うしろのウェートが利いていますね。打点のブレにも強く、ヘッドが当たり負けしないので、非常に曲がりにくいです。
シャフトは高慣性モーメントのヘッドに合わせた専用設計。すぐれた直進性と強い弾道を生み出し てくれる。
ホンマ「TR20」
次世代の構造が生み出す初速革命
TR20 440(440CC)
強い弾道でコントロールできる
ハイテクが詰まったドライバーヘッドをイメージさせる、 シンプルでメカニカルな外観。
前モデル「TW747」の圧倒的な飛びに優れた弾道コントロール性能をプラスし、プロ、上級者が納得する形状に仕上げたのが 「TR20 」だ。
「440」はイメージどおりの弾道を生む「スピード&コントロー ルドライバー」。丸型のハイバック形状は、強い弾道でコントロールしやすくなっている。
小暮プロ 操作しやすいですね。そしてフェースの弾きもいい。中弾道で前にボールが行きます。ディープフェースで、ボール初速が速い。スピンが抑えられているけど、ボールは暴れない。右に吹ける球、スッポ抜ける球が出ないのもいいです。
TR20 460(460CC)
つかまりやすい高弾道
「TR20 460」はクラウンがフラットでセミシャローバック形状。いままでのHONMAには見られなかったデザインで、 高弾道・低スピンのボールが打ちやすい。
投影面積が大きなヘッドでも、 右へすっぽ抜けるようなミスはな い。それと同時に少なすぎない安 定したスピン量で弾道の安定感は抜群だ。
小暮プロ ボールがつかまりやすくて上がります。ボールのスピン量がちょうどよく、落ち着いた弾道になりますね。スウィートエリアも広く、打ちやすいドライバーだと思います。叩いていくこともできますよ。
フェースの裏側には「TR20 440」と同じく縦型のスリットが入り、反発性能がアップ。可変ウェートによるカスタマイズで弾道をコントロールできる。
ヨネックス「EZONE」
3つの溝が飛ばしを決める
EZONE GT 455(455CC)
しっかり叩ける小さめヘッド
クラウン裏面とフェース裏面の下、さらにフェース裏に2本とヘッド内部に設けられた溝の効果で、反発に優れミスに強いヘッド。
そしてフェース面には細かいタテのミーリングを施し、サイドスピンを抑制。大きく方向性が安定した。
小暮プロ スウィートスポットがフェース面に描かれ、どこで打てば飛ばせるか、わかりやすいのがいいですね。そして、よく見るとフェー スには細かいタテ溝が入っている。 ボールが滑らずにフェースに食いついてくれる。芯で打てば打つほど飛びます。ボールをグッとつか まえる感じがします。
コブラ「KING SPEEDZONE」
ファウラーが認めた安定の飛び
KING SPEEDZONE(460CC)
ウェートを変えて弾道調整
リッキー・ファウラー、ブライソン・デシャンボーなど、 契約プロたちがすでに使用を開始した新しいモデルが「SPEEDZONE」シリーズだ。
薄く反発のよいインフィニティフェース、T字状の剛性が強いボディ、ボディを覆うカーボン素材、 空力特性にすぐれるボディなど「スピードゾーン」の名の通り、 ボール初速やスウィングスピード にこだわって作られている。
小暮プロ 上がりやすくて、速く振れて打ちやすい。このヘッドは慣性モーメントが大きく、ボールが滑る感じがせず、芯を外してもヘッドがブレないですね。
週刊GD2020年2月11日号より
PHOTO/Tomoya Nomura
THANKS/久邇カントリークラブ
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