パットの名手は昨今トレンドの重いパターには目もくれず、軽量パターを使い続ける。という話は本当なのか? トーナメント現場でパターの計量を敢行。そこから見えてきたプロの最新パッティング事情とは?

どちらもベストセラー
名手が使うマレットパターと
マルちゃん赤いきつねは同重量

画像: どちらもベストセラー 名手が使うマレットパターと マルちゃん赤いきつねは同重量

パットの名手、谷口徹プロが使用しているのは、小ぶりマレットのホワイトホット#5。20年近く愛用するエースパターの重量をさっそく軽量。その結果は505㌘。

画像: ちなみに、ソールの鉛を差し引くと489㌘

ちなみに、ソールの鉛を差し引くと489㌘

写真のパターは、谷口徹プロ仕様を再現したホワイトホット#5。小ぶりなマレットでヘッド単体重量は340㌘と軽いが、谷口使用ではソールに鉛を貼って少し重くしている。ご存知赤いきつねは、適量のお湯を入れた食べる直前の重量です。

つづいて石川遼プロのLマレは511㌘!

画像: 「やっぱりエースはLマレ」(石川)

「やっぱりエースはLマレ」(石川)

2018年はネオマレットを使うこともあったが、石川遼プロのエースといえばオデッセイ「iX#9」。その重量は511㌘と谷口プロに次いで軽量。

2019全米オープンを制したパターもチェック!

画像1: 2019全米オープンを制したパターもチェック!

こちらが、ゲーリー・ウッドランドが全米オープンを制した際に使用していたスコッティ・キャメロン「ニューポート」のプロトタイプ。グリップにはスーパーストロークを組み合わせている。

画像2: 2019全米オープンを制したパターもチェック!

結果は505㌘。谷口プロと同じで計測した選手の中で最軽量でした。

パター名手に軽量モデル愛用者が多いのはなぜ?

パターの名手たちが総重量の軽いパターを選ぶ理由をベティナルディの宮原さんに伺うと、

宮原 全体的にパターの傾向は20年のスパンで見て重くなっています。その大部分はヘッドの重量で、やはりヘッド重量が重くなればストロークは安定します。ただ、重さによって打ち方を変えなければならない。パットに自信のある巧者は、タッチを優先したいから長年体に染み込んだ打ち方を変えたくないのでしょう。

パット研究家・星谷孝幸さんによると、

星谷 軽いとフォローで止めやすく、インパクトで緩みにくいんです。

そう言われてみればパットの名手、タイガー・ウッズもフォローでしっかり止めている。

画像: パター名手に軽量モデル愛用者が多いのはなぜ?

星谷さんによると、軽量パターの良さは2つ。

軽量パターの良さ①
操作性がよくフォローで狙った所へ止めやすい

腕の振り幅とヘッドの動きが一体になるので感性のまま打てるのがメリット。

軽量パターの良さ②
ショットと同じ感覚でイントゥインに打ちやすい

イントゥイン軌道はリズムが作りやすく球足が強くなるぶん、傾斜に負けにくくなる。

男子プロ22人のパター総重量 計測結果!

バンタム級520~530㌘

総重量プロ使用モデル
520g藤田寛之Sキャメロン
520gコリン・モリカワベティナルディ3STEP
523g堀川未来夢テーラーメイド スパイダー
524g片岡大育オデッセイ プロタイプ#5
530g大堀裕次郎オデッセイ ブラック#1
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ミドル級531~550㌘

総重量プロ使用モデル
534g時松隆光オデッセイ プロトタイプ#1
535g谷原秀人Sキャメロン
535g武藤俊憲オデッセイ ダマスカス
538g小田孔明オデッセイ トゥーロン
538g大槻智春ピン PLD アンサー2
540g星野陸也オデッセイ ホワイトライズ
545g浅地洋佑オデッセイ ストロークラボTEN
548g小鯛竜也Sキャメロン プロト
550g星野陸也ピン GL2
550g秋吉翔太オデッセイ EXOセブン

ヘビー級551㌘~

558g池田勇太ジャンボ尾崎90勝記念パター
568g宮里優作Sキャメロン フューチュラX5
582g稲森佑貴オデッセイ ストロークラボTEN
582g比嘉一貴オデッセイ LUCKY777 #7
640g今平周吾オデッセイ ストロークラボTEN

自分に合うのは軽いパター? 重いパター?

軽いパターのメリット
・打ちにいけてショートしずらい
・慣性を生かしタッチが合う
・ショットと同じ感覚で打てる

重いパターのメリット
・パターが真っすぐ動いてくれる
・小さいストロークでいい
・手が悪さしずらい

タッチを重視するなら軽め、オートマチックに打ちたいなら重めということか。

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