ボーケイの気になる新作「SM8」
さっそく試打!
2019年の秋以降、各メーカーから最新モデルが続々と発売されているが、新技術の登場で非常にホットなのが ウェッジのジャンルだ。
機能が「飛ばし」に一元化しているドライバーと違って、ウェッジは重視する機能が異なるので個性が出やすいうえ、加工技術の進歩により新しいテクノロジーもどんどん投入されている。
スコアメークにも直結するクラブだけに、アマチュアにとってもその恩恵は大きい。最新ウェッジのなかでも注目なのが、タイトリストの「ボーケイSM8」。
トッププロの愛用者が多い人気ブランドの新作を、豊富な試打経験を持つ合田洋プロに試打してもらったところ、
合田 オーソドックスで万能。いい意味での“普通”が高いクオリティで実現しています。
と、その完成度を高く評価した。
合田 スピンも効くし、フェースを開きやすいいい顔。アプローチはもちろんショットでもバンカーでも弱点がないですね。前モデルの『SM7』は少し打感に違和感がありましたが、『SM8』はそれが改善されています。
ロフト別に最適重心設計
ボーケイ「SM8」のポイント①
これまでにない"ミゾ"が入った
デザイン的にはバックフェースを横切るミゾが大きな変化。ロフト別の重心位置をより最適にし、狙い通りの距離が打ちやすい
ボーケイ「SM8」のポイント②
重心がより浅くなった
重心が浅くなったことで打感の向上とともにインパクト時のヘッド挙動が安定、ショートゲームの安定性がアップ
打感の改善は、ヘッドの製造技術の進歩によって重心位置がロフトごとにさらに最適化されたことで、スピン性能やコントロール性能に加え、弾道と打感の一致感が高まった効果と言える。
「SM8」はボーケイシリーズの特徴であるソールバリエーションも充実。6種類のソール形状がラインナップされている。
ボーケイ「SM8」のポイント③
Dグラインドに56°/12°を追加
ソールのバリエーションが豊富なのもボーケイシリーズの大きな特徴。「SM8」ではDグラインドに56°のモデルを追加し、さらに選択肢が増えた
合田 今回は4タイプのソールを打ち比べました。抜け重視なら「Mグラインド」や「D」、バウンスのお助け効果を求めるなら「S」や「F」と、ちゃんと特徴が出ています。まったく同じ顔で単純にソールの好み・相性だけでモデルを選べるというのは、ユーザーにとってはとてもうれしいですね。
テクノロジーの進化で打感の改善を果たしたボーケイだが、他メーカーでは、また別のコンセプトで新技術が使われている。
トレンドはフェース面の新技術
スピン競争は戦国時代。各モデルの工夫にビックリ
ボーケイ以外のニューウェッジには、フェース面に新技術を採用しているモデルが目白押し。これらは多くの場合、スピン性能の向上を意図したテクノロジーだ。
キャロウェイ「JAWS MD5」
キャロウェイの「JAWS MD5」は、フェース面の溝と溝の間にミルド加工で細かな突起をつけることで、ボールの喰いつきとスピン性能を高めている。
「JAWS MD5」ここが肝!
溝と溝の間の細かな突起
溝と溝の間をCNCミルドで凸状にした「NEWマイクロフィーチャー」。摩擦係数を高め、スピン性能を高めている。
かつてないほどのスピン性能と柔らかい打感がいい
合田 スピン性能が抜群に高くて驚きました。顔はちょっとつかまりやすそう。バウンスは効いているがショットでは抜けがよく、バンカーでも操作できて総合力が高いですね。
オノフ「フォージド ウェッジ」
オノフの「フォージドウェッジ」は、フェース面にレーザーミーリングで六角形の模様を彫刻。これ によってラフや雨天時などでもスピンが落ちにくいという。
「オノフ フォージド」ここが肝!
フェース面に六角形の模様を彫刻
「六角レーザーミーリング」をフェース面に施し、雨天時やラフからのスピン低下を抑えている。アプローチ時のスピン性能もアップ。
フェースが高くて安心。見た目以上のやさしさ
合田 六角のミーリングがボールを切ってくれる。ラフでもスピンが効いている感覚が手元にしっかりくる。独特のダブルバウンスはお助け効果があってやさしく使えるウェッジです。
フォーティーン「DJ-4」
フォーティーン「DJ-4」は、高い工作精度による鍛造製法により溝の断面積をルールギリギリまで拡大することで、溝(スコアライン)のスピン効果を最大にしている。
「DJ-4」ここが肝!
ルールギリギリの溝の断面積
超高精度なミラー鍛造により、従来の彫刻溝よりも溝の容積をアップ。悪条件でも高スピンを実現。
FWのようなソールが仕事をしてくれる!
合田 ヘッドが大きくてキャビティバック。つかまりがいいのにスピンがしっかり効いてくれる。かなりやさしいウェッジです。緻密に操作するというよりオートマチックに使うのに最適でしょう。
賢い選び方は、ソールと見た目の形から
合田 新技術以外でも、各モデルともソール形状やヘッドデザインに個性が表れています。ウェッジに求める機能や自分のスウィングのタイプ、ミスの傾向などに応じて最適なものを選べば、スコアメークがかなりラクになるはず。
理想は芝の上で打ち比べることだが、それができなくてもきちんと各モデルの意図を読み取ることが、ウェッジ選びの肝。この春は新しいウェッジを試してみてはいかがだろう。
週刊GD2020年2月18日号より
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