切れそうで切れないスコア「90」の壁。その原因が技術にあると思っている人は多い。たしかに間違いではない。しかし、練習に行く時間はあまりない…ではどうすればいいか。その答えはズバリ「頭」を使うこと。今特集を読めば、次のラウンドでは80台が出ちゃうかもしれません!
画像: 【生徒】八九望(やく のぞみ)くん 90切りを目指しているが、いつもその壁に跳ね返されているゴルファー。ベストスコア91

【生徒】八九望(やく のぞみ)くん
90切りを目指しているが、いつもその壁に跳ね返されているゴルファー。ベストスコア91

教えるのは、名古屋発「90切らせ隊」の4人

画像: 教えるのは、名古屋発「90切らせ隊」の4人

集まってもらった全員が社会人になってゴルフを始めた。それぞれが実行する工夫や試行錯誤をもとに「90を切る方法」を伝授してもらったぞ

考えれば解決できることがたくさんある

 90が切れそうでなかなか切れません。練習量は多いほうだと思うんですが…

水野 練習はたしかに大事。でもラウンドでは考え方がもっと大事になります。人選力が高くないといけません。どんな気持ちでラウンドしていますか?

 練習量には自信があるのでつねに90は切れると思って回っています。

4人 それはいけませんね。

竹内 それは自分に期待しすぎです。過度な期待をしていいことはありません。

丹羽 その考えではラウンドでは必ず無理をします。

立松 僕らはそのように考えてプレーしていません。

 朝は練習したいし、朝イチは気合入るし…

竹内 90が切れない人の共通点は実力以上のことをコースでやろうとすることです。実力どおりの力を出すには、技術ではなく考え方を改めるだけでいいんです。

朝の練習は占いみたいなもの
コーヒー1杯飲んどきゃええ

「ラウンド前は絶対練習するぞ!」はダメ

画像: 朝の練習は占いみたいなもの コーヒー1杯飲んどきゃええ

丹羽 練習場でいい球が出れば自分に期待するし、悪いと不安になる。違いますか?

 そうです。練習場でその日の調子を確認しています。

丹羽 練習場で調子がよくてもコースでダメってこと、よくあると思います。そんなとき、自分に期待しているぶん、落胆も大きくなる。逆に練習場で調子が悪くなったら、ものすごく不安になって、いつもの調子が出ない場合もある。つまり、どっちにしてもいいことはあまりないんです。練習場は今日の運勢を占いに来ているようなものですね。

 それはそうですけど…不安がぬぐえません。

丹羽 コーヒーでも飲む余裕が必要。一夜漬けで勉強してもいい点はとれませんよね。それと同じ。パット練習くらいはしてもいいけどね。

画像: 「パット練習くらいはしてもいいと思いますね。別に入るか入らないかは重要ではありません」(立松さん)

「パット練習くらいはしてもいいと思いますね。別に入るか入らないかは重要ではありません」(立松さん)

これが「90切り養成スコアカード」
①3ホールで区切る

画像: これが「90切り養成スコアカード」 ①3ホールで区切る

だらだらとホールを重ねると気づいたらダブルボギーペースになっていることも。そうならないために、3ホールで区切る。ボギーをパーと考え、3ホールごとにスコアを集計

②マイパーをボギーに設定

画像1: ②マイパーをボギーに設定

スコアカードのパーを消し、ボギーの数字を書き込む。書き込むことでボギーペースの意識を強く持つことができ、無理にパーを狙わなくなる。パーが来ればバーディ扱いになる

最強はふたつの組み合わせ

画像2: ②マイパーをボギーに設定

朝イチの成功確率は0%です
さあミスするぞ! で打ってみな

「朝イチショット、気合入るぜ!」はダメ

丹羽 朝イチはどんな気持ちで振っていますか?

 そりゃ、気合が入りますよ! 最初の1打ですから!

丹羽 そこが大きな間違い。知ってました? 朝イチはナイスショットの確率0%なんです。

 0%!?

画像: 朝イチの成功確率は0%です さあミスするぞ! で打ってみな

丹羽 正しくは0%だと思って打つ。朝からナイスショットしなくても一日は長いから後でなんとでもなる。「ミスして当たり前」の気持ちが大事ですよ。

立松 それにミスすると初めから思っていれば、実際にミスしても落ち込みません。「あ、予定どおり」くらいにしか思わない。気持ちの浮き沈みがないんです。

90切りにパーオンはいらん
欲を捨ててピンを消す

「フェアウェイからなら、さすがに乗るっしょ!」はダメ

 パー4の2打目がフェアウェイからだったらグリーン、いやピンを狙います!

水野 はっきり言いましょう。90切りにパーオンは必要ありません。とにかくボギーオンさせることを考えたほうが得策です。

 乗せないということ?

水野 もちろん、状況にもよりますが、まず考えることは「どうしたらボギーがとれるか」ということです。ボギーをとるには3オンする必要がありますよね。仮にピンを狙ってバンカーに入ったらどうします?

画像: 90切りにパーオンはいらん 欲を捨ててピンを消す

 上手く脱出できればいいですけど3オンも怪しくなります…

水野 ダボもありますよね。だから、われわれはピンを消して、絶対に安全なほうを狙います。90が切れない人は最高のショットをイメージしがちですが、90を切ると考えたら、つねに最悪を想定しておくことがとても大事。ピンを消して打った結果、グリーンオンしてパーがくることもあります。

プロだってパーオン率70%
昨年の男女の賞金王はパーオン率72%(今平)と70%(鈴木愛)。トッププロは7割程度必要だが、シングルクラスになると50%程度になる。「パーオンすることはそれほど重要ではありませんよ」(水野さん)

寄せたい! は80を切ってから
カッコつけずに乗せりゃいい

「グリーン周りなら寄せワン獲りたい!」はダメ

 グリーン周りだったらさずがにピンを狙いますよね? ある程度寄せてパーを狙いたい場面です。

立松 望くん! いい加減気づいてください(笑)。90を切るためにはスーパーショットはいらないんです。グリーン周りから、どうすれば3打で上がれるかを徹底的に考えるんです。

竹内 そう考えると寄せるなんて考えにはならないはず。「乗せる」ことが第一になってくるわけです。その場合、ミスが少ないのは?

 転がし…ですか?

竹内 そうです。転がせる状況ならたとえ30㍎でも転がしてグリーンに乗せたほうがいい。ウェッジとパター、どちらのほうがミスが少ないか、考えたら分かります。

画像: 寄せたい! は80を切ってから カッコつけずに乗せりゃいい

 どんなときでも無理をしないということが大事なんですね。でも、自分では無理ではないと思っているところがあります…

立松 ゴルフでひょっとしたらはあまり考えないほうがいいですよ。とにかく乗せて、そこから2パットのボギー。これを積み重ねることで80台が見えてくるようになるのです。

2㍍だとしても入らないと思え
カップを大きく! 気持ちも大きく!

「2㍍はさすがに入れたい!」はダメ

 2㍍くらいのパットって結構緊張しちゃうんですよねぇ

竹内 まさか2㍍が入ると思っていませんか?

 全部は入らないにしても「入れたい」とは思っていますよ。それがなにか?

竹内 やっぱり(笑)。それだと打ちすぎて3パットなんてこともあると思います。大事なのはカップをカップだと思わないことです。

 どういうことですか?

画像: カップをバケツの大きさだと思って打つ!

カップをバケツの大きさだと思って打つ!

竹内 カップを大きくするんです。例えばバケツくらいの大きさをイメージして、その中に入れると考えます。するとたとえ入らなくても、3パットは消せる。たとえ2㍍でも入れたいではなく、入ったらいいなくらいの気持ちでないとケガしますよ。

 これはロングパットでも応用できそうですね。

まわりのヤジなど関係ない!
自信のあるクラブ選べとる?

「ボギーなら89の最終ホール。とたんに緊張」はダメ

 ボギーなら89…。とたんに緊張してティショットが不安です。

水野 わかります。ベスト更新がかかった最終ホールですから。だから、ここではもっとも自信のあるクラブを握るんです。

丹羽 私がおすすめするのは95%ナイスショットが打てるクラブを選ぶこと。それがアイアンでもです。

画像: 刻むことは一見弱気に見えるが、ここで自信のあるクラブを選択できるということは頭の中が冷静である証拠

刻むことは一見弱気に見えるが、ここで自信のあるクラブを選択できるということは頭の中が冷静である証拠

 周りからのヤジが凄そうですが…

丹羽 そんなことに屈していたら80台は出ません。気にせず打ちましょう!

今年こそ90切りは間違いなし。ぜひ皆さんもラウンドでお試しください!!!

週刊GD2020年2月25日号より

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