年を取るにつれ体が硬くなるのは、仕方がないこと。「体が硬くても大丈夫。無理に柔らかくしようとしなくても、硬いなりのスウィングがあるんです!」と言うのは山本武史プロ。体が硬い人限定のスウィングとは? 詳しく教えてもらおう!
画像: 【解説】山本武史プロ やまもとたけし。1973年生まれ。TPI LEVEL2の資格を有する。兼本貴司プロを教え、多くのアマチュアのレッスンも行う。トゥルーゴルフアカデミー東京校(井山ゴルフ練習場)にてゴルフスクールを展開

【解説】山本武史プロ
やまもとたけし。1973年生まれ。TPI LEVEL2の資格を有する。兼本貴司プロを教え、多くのアマチュアのレッスンも行う。トゥルーゴルフアカデミー東京校(井山ゴルフ練習場)にてゴルフスクールを展開

まずは「女の子座り」で
硬さチェック!

女の子座りができるかどうかで硬さがチェックできる。お尻が床につかずに浮いてしまう人は体が
硬いと判断しよう。股関節が硬い人は、体が硬くなっていると言える!

画像: イテテテテ…

イテテテテ…

【体を回す工夫】
体が回りやすいアドレスを作る

GD 体が硬くて、年々体が回りにくくなっている気がします。ストレッチをして、体を柔らかくしたほうがいいのでしょうか?

山本 いえ、無理して柔らかくする必要はありません。今のままでも体が回りやすい方法があります。まずは、アドレスで両つま先をボール3個ぶん開いてください。それだけでかなり体が回りやすくなると思います。

GD 動きやすいです!

山本 両方のつま先を開いているので、トップだけでなくインパクト以降も回転がスムーズになります。体が硬いのにつま先を真っすぐにしてアドレスをすると、体がうまく回りません。その結果、体を回転させているつもりでも、横に流れてスウェイになる危険があります。

体を回す3つの工夫

ポイント①
両つま先をボール3個ぶん開く

ボール3個ぶん開く両つま先をボール3個ぶん開いて構えると、体が開いた状態になり回転がスムーズになる。つま先を真っすぐにしたままだと、体がうまく回らずスウェイしてしまう

画像1: 体を回す3つの工夫
画像2: 体を回す3つの工夫
画像3: 体を回す3つの工夫

ポイント②
テークバックで両ひざを使う

テークバックで体を回しやすくするために、左ひざを前に出す。右斜め前に曲げるように動かすことで、体がひねりやすくなる。合わせて右ひざは伸ばすと体に負担がかからず回転できる

画像4: 体を回す3つの工夫

ポイント③
トップで体重を右かかと左つま先にかける

トップでの体重配分は、右足はかかと、左足をつま先にかける。左足はかかとを浮かせると動きやすい。右足はつま先を浮かす意識を持つとかかとに体重が乗り、体が回りやすくなる

画像: 右かかとち左つま先に体重を乗せる

右かかとち左つま先に体重を乗せる

【体を回す手順】
右を向いて腕を上げる

山本 体が回りやすいアドレスができると、今度はクラブの上げ方が変わってきます。体を回しやすい手順は右を向いてから、腕を上げる。たったそれだけで、体が回ったトップができますよ。

手順①
右に体を向ける

始動で体全体を右に向ける。腕を上げる意識は持たずに、体を右に回すことだけを考えよう。体を
右に向けるだけで、スムーズに回転しやすくなる。下半身と上半身は一緒に動かす。

画像1: 【体を回す手順】 右を向いて腕を上げる
画像: 体の正面からクラブが外れにくくなるため、クラブと体が同調し、軌道も安定しやすい

体の正面からクラブが外れにくくなるため、クラブと体が同調し、軌道も安定しやすい

手順②
腕を真上に上げる

体を右に向けたら、そのまま腕を真上に上げる。手と体を同時に動かすよりも、体を回してから腕を上げるほうが回転がしやすくなり、腕が高く上がる。

画像2: 【体を回す手順】 右を向いて腕を上げる

チェック!

「体の正面にクラブがあると腕が高く上がる」

腕は体の正面から外れると上がりにくくなる。体を回さず手だけで上げると、十分な高さに上がらない。真正面で真上に上げると、自然と腕は高く上がる.

画像: チェック!

【首の使い方】
スウィング中は
首をなが~く‼

山本 スウィング中に気をつけてほしいのは首の使い方です」と山本は言う。「首が長い状態を保つことで、腕を上げるスペースが確保され、高く上げられます。体の“つまり”がなくなりスムーズにスウィングできますよ。

画像: 首が縮こまると、腕が上がりにくくなり体の回転も制御される。キリンのように、長い首を短くせずに振る

首が縮こまると、腕が上がりにくくなり体の回転も制御される。キリンのように、長い首を短くせずに振る

首を長く使うための2つのポイント

ポイント①
ボールとの距離を変えない

スウィング中に、頭とボールの距離を保つようにこころがけて振ると、首が長い状態で振れる。とく
にボールとの距離が近づかないように注意しよう。

画像1: 首を長く使うための2つのポイント

ポイント②
あごを浮かせて構える

アドレスであごを浮かせると、首が長い状態が作れる。ボールを見すぎて、首が縮こまるのは体が回
りにくくなる原因のひとつ。伏し目にボールを見るイメージでOK。

画像2: 首を長く使うための2つのポイント
画像3: 首を長く使うための2つのポイント

【フォローの動き】
フィニッシュで
靴の裏を見せる

山本 フォローでも回転しやすい方法があります。ポイントは、フィニッシュでの右足の裏です。

GD 足の裏ですか?

山本 フィニッシュで靴の裏が全部見えるくらい蹴り上げます。すると、右足を左側に運びやすくなり、体の回転を手助けしてくれます。

画像: フィニッシュで、靴の裏が全部見えるくらい上げることが大事。フォロー側でも体を回すために、靴の裏を全部上げる意識を持つ

フィニッシュで、靴の裏が全部見えるくらい上げることが大事。フォロー側でも体を回すために、靴の裏を全部上げる意識を持つ

GD なるほど。では、どのタイミングで右足を上げていけばいいのですか?

山本 インパクトの前あたりから右足のかかとを上げていきましょう。少し早めから上げることで、体がスムーズに回転し、フィニッシュにかけて、右足の裏を見せやすくなります。

右足を上げる2つのポイント

ポイント①
勢いをつけて足を上げる

右足を上げるとき、できるだけ勢いよく上げる意識を持つ。勢いをつけることで、自然と体が回り靴裏が見せやすくなる。

画像1: 右足を上げる2つのポイント

ポイント②
インパクトの前から右足を上げていくイメージ

インパクトの前あたりから、靴の裏を上げていく。ひざが前に出て体が突っ込んだり、上体が浮く上げ方はNG。左側に送るように動かそう。

画像2: 右足を上げる2つのポイント

「積極的に体を動かすからスムーズに回転できる」

【朝の確認】
朝のトイレで
スウィングチェック

GD 今、教わったことを身につけるいい方法はありますか?

山本 今までのスウィングとかなり変わるので、まずは形を覚えることが大切です。鏡を見ながらシャドースウィングをして、チェックすることをおすすめします。「こうやって体を動かすのか」とわかるので、スウィングの形を覚えられます。

GD シャドースウィングなら、どこでもできますね。

山本 そのとおりです。ラウンド前の朝にチェックしてもいいですし、家での練習として取り入れてもいいと思います。体が硬い人はやってみてください!

画像: トイレや脱衣所の鏡を使って、スウィングの動きをチェックしよう。クラブを持たずシャドースウィングでOK。スウィングが今までと変わるため、目で見て動きを覚えることが大切。ラウンド前にやるのも効果的

トイレや脱衣所の鏡を使って、スウィングの動きをチェックしよう。クラブを持たずシャドースウィングでOK。スウィングが今までと変わるため、目で見て動きを覚えることが大切。ラウンド前にやるのも効果的

PHOTO/Hiroaki Arihara

週刊ゴルフダイジェスト合併号より

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