はっとりまゆ/1988年生まれ。愛知県出身。ツアー通算5勝。精度の高いショット力が武器。ここ数年はアプローチイップスに悩まされていたが、復活の兆しが見え始めた
長いトンネルに
光明が差した
昨年は8試合のレギュラーツアーに出場して予選通過はゼロ。その原因は6年ほど前から兆候が出始めたアプローチイップスだ。そんな服部のバッグの中に気になる1本が入っている。

試合で使うための左打ちウェッジを投入
「克服するためにアプローチを左打ちにしたんです。昨年の12月にキャディの呉本里恵子さんに勧められて、50㍎以下は左打ちです」
なんとか試合で戦うために、アプローチはウェッジ、ユーティリティ、パターの3本態勢でやっていたが、それでも対応することができなかった。ある意味で悩み尽くした結果、左打ちでのアプローチに行き着いた。
アプローチイップスに悩まされたが左打ちに出合ってから改善の兆しが見え始めた。

テークバックがスムーズに上がるようになり、余計な手首の動きも出なくなった。クラブはショップで自腹で購入
「やってみると意外と上手く打てるというか、右で打つときのようなミスが出ないんです。これは使えるかもと思いました。そうしたら今年のアース・モンダミンカップで予選を通過することができたんです」
実に2018年以来、約2年ぶりの予選通過は確かな光明と言える。グリーン周りでユーティリティやパターを手にするだけでもプロとしてのプライドが邪魔していたに違いない。
それを左打ちでアプローチをするという決断をした服部には本当の意味でのプロ魂を感じる。

プロ向けに開発されたジューシーの「EX1806 WEDGE」を使用。アプローチ用に51度と58度の2本を入れている

結果を出してこその挑戦だが、もはや怖いものなんてない。新しいスタイルを確立するパイオニアとして完全復活を目指す。
つかまりやすく
強い球が楽に打てる
ピンに替えたことでナチュラルにつかまったドロー系のボールが打てるようになった。つかまりやすいヘッドで強い球が打てるので、プレッシャーを感じずに振り切れる

操作性の高さは
ミズノの専売特許

昨年からクラブ契約がフリーになったがミズノのユーティリティは使い続けている。小ぶりなフォルムと操作性の高さはアイアンとのつながりもよく、自分の感性に応えてくれる

ラフからの
抜けが抜群

アイアンもピンを使用していたがミズノに戻した。ラフからの抜けが良く、操作性も高い。アプローチの問
題克服と並行してアイアンの感覚も戻ってきた

インサート効果で
伸びのある球に
テークバックが小さいタイプなので球の伸びは重要とのこと。3年ほど前にインサートを替えてボールの伸びがよくなった。基本的には自身が構えやすいピンタイプが好み

自身の感性を生かせるセッティング

週刊ゴルフダイジェスト2020年9月15日号より

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