グラファイトデザインの2021年モデル「ツアーAD HD」。白を基調とした本体に鮮やかなライトブルーのデザインが目を引くが一体どんな特性のシャフトなのかプロのシャフトフィッティングを追跡した!
スピンを抑えた「強弾道」=「超弾道」
関藤直熙プロの
フィッティングに密着!
大型&高慣性モーメントの
最新ヘッドとベストマッチ
8月の某日、最高気温が35度を超えた埼玉・秩父にあるグラファイトデザインのテストセンターを訪れた関藤直熙プロ。まずは優勝時も使用していた「ツアーAD IZ」からデータを計測。
緩やかなドローで飛距離300㍎超を連発と、さすがに安定している。その後、何本か別のシャフトを打ってみるが、初速が上がり飛距離が伸びたモデルもあったが「振った感じがしっくりこない」「左に行きそう」とデータ以上に“振り心地”に違和感を覚えていた。
ところが「ツアーAD HD」を打つと、「クセがなくて振りやすい。スピードが出て走る感じがあるのに、つかまりすぎない。振ったとおりに動きます」と驚いた表情。
トラックマンのデータでもヘッドスピード、初速、飛距離のすべてがアップし、逆にスピン量は減っていた。
「手元側をやや太くしたので、切り返しを強くしても暴れません。切り返しからスピードを出すゴルファーに合います。最近の重心距離が長く、高慣性モーメントの大型ヘッドでも戻りが良く、かといって走りすぎず、つかまりすぎない。シャフトの挙動が安定しているのでパワーロスが減り、ヘッドの特性を最大限に生かせます。初速と打ち出し角は上がり、スピン量は増えず、結果として飛距離につながるんです」(グラファイトデザイン・ツアー担当・高橋雅也氏)
優勝した試合では「ツアーAD IZ」を使用
7月の優勝した試合で使っていたのは「ツアーAD IZ」。本人は何の不満もなく、トラックマンのデータも及第点。だがグラファイトデザインのツアー担当は「まだ伸びしろがある」と、「ツアーAD HD」を含め、数本のシャフトを用意してフィッティングを始めた。
弾道計測器「トラックマン」で1球ずつデータを確認
飛距離だけでなく初速、打ち出し角、スピン量などのデータを確認しながら打ち比べていく。データ上では初速の上がったモデルもあったが「左に行きそう」だと“振り心地”に違和を感じたものも。だが「ツアーAD HD」は「振ったとおりに動く」と絶賛。
走る感じがあるのにつかまりすぎない
先端部に剛性の高い最新素材を使用したことで、安定した挙動と最適なスピン量を実現。叩いてもねじれない“叩ける”弾き系だが、先がビュンと走る感じではなく、つかまりすぎない。「一気に振り切れてスピードが出る」(関藤)
「ツアーAD HD」はスピン量を抑えた強弾道
フィッティングの結果
AFTER
※ツアーAD HD使用
BEFORE
※ツアーAD IZ使用
PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Takanori Miki
週刊GD9月29日・10月6日号より
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