2020年受賞「青木翔」推薦
「悩んでいるところを集中的に読む」
おすすめの本
『王者のドリル』(ブッチ・ハーモン/ゴルフダイジェスト社)
『ザ・アスレチックスウィング』(デビッド・レッドベター)
ブッチ・ハーモン(タイガーの元コーチ)はタイガー好きとしては欠かせない1冊。彼とデビッド・レッドベターはレッスン界の2大巨頭。『ザ・アスレチックスウィング』は体系的に技術を紹介する革新的な本でした。本は、まずは全体を読み、自分が悩んでいる部分を集中的に読む。全部はできません。初心者はグリップやアドレスなど土台をしっかりマスターする。本選びはフィーリングと出合い。「コレだ!」と思うものを焦らずゆっくりやり切ることです。
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2019年受賞「吉田洋一郎」推薦
「数を読み情報をとにかく浴びる」
おすすめの本
『驚異の反力打法』(ブッチ・ハーモン/ゴルフダイジェスト社)
『ザ・アスレチックスウィング』『Aスウィング』
(デビッド・レッドベター)
『驚異の反力打法』は「バイオメカ二クス」というものが理解でき、飛距離を伸ばすための仕組みがわかります。レッドベターは、ゴルフを始めてすぐに読んで信奉者に。体と腕のシンクロなどスウィングの大事に気づかされた。何より理論的なのにわかりやすい。雑誌や本、いろいろなジャンルを読むのが好きです。数を読んで情報をとにかく浴びる。そこから自分に合うものが見えてくる。「選別してやる」と冷めた目で見るのも大事。本を買うのは安い投資です。
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2018年受賞「篠塚武久」推薦
「図が多いものを選ぶといい」
『ゴルフ新ハンマー打法の驚異』(J・カーケンダル/ごま書房)
『「筋肉」よりも「骨」を使え!』(甲野善紀、松村卓)
『ハンマー打法』は僕が教える“テンフィンガー”とぴったりくる、物理学者・解剖学者が書いた本。“ヨコから打つ”感じが、今の時代にも合っています。『筋肉よりも骨を使え』は、いろいろなスポーツの例を挙げ、骨を使うことの大事さを解説。余計な“ねじり”を生むのは筋肉であり、骨を使えば安定が生まれることがわかります。レッスン本は最初、絵や図がたくさん入っているものを選ぶといい。目で教えてくれるのでスウィングがよりシンプルになります。
2017年受賞「安楽拓也」推薦
「わかりやすく理に適うものを」
『王者のドリル』(ブッチ・ハーモン/ゴルフダイジェスト社)
『ザ・アスレチックスウィング』(デビッド・レッドベター)
自著を紹介しますが、よいレッスン書は、手品の種明かしだと思っています。手品って、見てマネしてもなかなか上手くいかず遠回りになってしまう。でも種明かししてもう1度見せれば皆マネできますよね。僕の本では、円運動で気持ちよく振れるための手品の種明かしを見てください。本は難しいのはダメ。わかりやすくて理に適っていること。そういう意味でも『宮里道場』は昔から繰り返し読んでいる本。上達のための道筋がシンプルに説明されています。
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2014年受賞「南出仁寛」推薦
「挑戦するための絵があるといい」
『ザ・アスレチックスウィング』
(デビッド・レッドベター/ゴルフダイジェスト社))
レッスン書はあまり読まないですが、ゴルフを始めた高校生くらいのときに読んだレッドベターの赤い大きい本は覚えています。基本をしっかり学ぶと上達は早いはずだと手に取り、図も多くてとてもわかりやすかった。ただ、スウィングは平面では意味がなく、流れのなかでスウィングになることを理解して読んでほしい。試してはダメの繰り返しがゴルフですが、「これをやってみたい」と挑戦す
るためには何か絵があったほうがいいし、気づきがあることが大切です。
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2013年受賞「武市悦宏」推薦
「読んで、やってみるのが大事」
『本番に強くなるゴルフ』(倉本昌弘/ゴルフダイジェスト社)
『オーイ!とんぼ』(作・かわさき健、画・古沢優)
『銀のゴルフ』(作・中原まこと、画・政岡としや)
僕、めちゃくちゃ本は読むんです。ベン・ホーガンなど古いプロから漫画まで。『とんぼ』や『銀のゴルフ』などの漫画にはしっかりした技術論がある。今回あえて紹介するのは倉本プロの著書。一流選手であれだけ説得させられる理論がある人はいない。ぬかりないというか。プレーンの中に自分がいると思っていないところもいい。本は読むだけではなくやってみることが大事。最初は何もできないと思うけど、やってみないとわからないし、失敗も糧になるんです。
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2011年受賞「横田真一」推薦
「人生にプラスになる観点で選ぶ」
『成功する人は頑張らない』(横田真一/主婦の友社)
『ゴルフデータ革命』(マーク・ブローディ)
僕のこの本には緊張とリラックスをどうコントロールするかの大切さと方法を書いています。これも大切な技術です。『データ革命』はスコアメークに大事なことが明確に。「パット・イズ・マネー」と言いますが、ツアープロはドライバーこそマネーにつながり、アマチュアはグリーン周りのアプローチがパットやドライバーより大事だということも理解できるはず。レッスン書の参考の仕方は人それぞれ。でも読書には、人生を豊かにするという観点が必要ですよ。
2010年受賞「佐久間馨」推薦
「何度も読み著者の意図を読み解く」
『奥田靖己のごるふ心』(奥田靖己/日本経済新聞出版社)
『ゴルフの安全運転』(杉原輝雄)
奥田プロの本は、スウィング理論もさることながらゴルフが上手くなるための考え方、愉しみ方をエッセイ風に紹介している。杉原プロの本は、私が何百回も読んで、70点のスウィングで100点の結果を得るスコアメーク術を生み出す原点になった本。本は何度も読み著者の言いたいことを読み解くようにする。たとえば技術的なことが書いてあれば、それを3D映像にして立体的に想像したり、動画のような一連の流れにして思い描いたり。だから何度も読むのです。
2009年受賞「青山薫」推薦
「目的をきちんと持って選ぶ」
『セカンドショットは、ウェッジで。』(吉田一誉/ゴルフダイジェスト社)
『オーイ!とんぼ』(作・かわさき健、画・古沢優)
飛ばしたかったら吉田一誉くんの本がいいかな。飛ばすなら右サイドで振らないとダメだということ、注意点などをしっかり言っています。「とんぼ」はゴルフをよく知っている人が書いてるなあという漫画で感心する。いずれにせよ、飛距離を伸ばしたいのかスコアアップを目指したいのか、アプローチが上手くなりたいのか。目的を見極めて選ぶべし。あれもこれも上手くなりたい!を叶える本はありません。大袈裟なタイトルにも注意!
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2008年受賞「井上透」推薦
「なるべく情報量の多い本を選ぶ」
『ゴルフデータ革命』(マーク・ブローディ/プレジデント社)
『勝利への公式』(ニック・ファルド)
スコアがどのような要素で数字になるかをトップアスリートからビギナーまで詳細に分析した本。アマチュアも自分の弱点を洗い出せ、ゴルフを学ぶ面白さを感じて上達のマインドにしてほしい一冊。ファルドは僕がゴルフを始めた頃の最強ゴルファー。自分の技を感覚も含めて事細かに書いている。本はなるべく情報量の多いものを選び自分に合うものをチョイスする。情報の取捨選択をするなかで、ゴルフを深く知ることができ、学ぶ喜びも生まれます。
2006年受賞「永井延宏」推薦
「情報発信者の人物像も理解する」
『ゴルフ新上達法則』(鈴木タケル・一川大輔/実業之日本社)
『原初生命体としての人間』(野口三千三)
日本ゴルフ学会で毎年研究発表を行う鈴木プロが、感覚的な表現や個人のコツでなく学問的な手法で実験研究したメソッド。『原初……』は、新型コロナウイルスと闘う人類の一員として、自分の存在と身体の関係を考えるきっかけに、そこからスウィング技術と自分の身体の関係まで広げられればゴルフは大きく変わるはず。本は情報発信者を理解することも重要。丸暗記より、解釈は違っても自分の感覚や言葉に置き換え実行したほうが好結果につながりますよ。
2005年受賞「増田哲仁」推薦
「頭のスポーツだと思って楽しむ」
『これでいいの? これだけで飛ぶの?』
(増田哲仁/ゴルフダイジェスト社)
この本はじっくり読み込むものではなく、パラパラとページをめくって読者が今取り組んでいるテーマや少し迷っている問題など、拾い読みしてもらえるように書いています。ヒント集ですから、つまみ食いでOK。レッスン書を読むことは勉強するのではなく、頭のスポーツだと思って楽しんでストレスを溜めないこと。また、情報が溢れた現代、自分の動きがわかってないと情報は取り入れられない。自分の動きに当てはまらないと感じたら読み飛ばすべきです。
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2004年受賞「石渡俊彦」推薦
「理解できる部分だけを取り入れる」
『勝利への公式』(ニック・ファルド/CBS・ソニー出版)
『石渡俊彦の1分間ゴルフ改造ストレッチ』(石渡俊彦)
ファルドがレッドベターと組んでメジャーに勝ち続けた全盛期の本。それまで日本では右手を使うのはダメというレッスンが主流で違和感があったが、切り返してからの右手のリリースが大事だと書いてある。力もあり、器用な右手を使うことを確信させてくれた本です。自著では、外出しづらい世の中、家の中で体を動かすためのストレッチを。レッスン書は、理解できるところだけ取り入れ、それも実際に練習場などで試してできなかったら止めるべきですよ。
008年受賞「内藤雄士」推薦
「理論的、普遍的なものを見極める」
『パッティングの科学』(デイブ・ペルツ/ベースボールマガジン社)
『ゴルフデータ革命』(マーク・ブローディ)
『ファントレ トップアスリートのトレーニングを自宅で!』
(鈴木岳)
レッスン書で僕が納得できるのは統計学や科学などデータに裏打ちされたもの。ペルツのこの本はまさにデータから導き出された実証的な読み物。『データ革命』は統計学の大切さをデータを駆使して説明した本。スコアメークに本当に貢献したプレーは何かが明確に。これがきっかけで、PGAツアーのスタッツが単純な平均でしかなかったものからガラリと変わりました。トレーニング本も1日30分持続的に続けられる解説がある本書は参考になるはずです。
1997年受賞「金谷多一郎」推薦
「本の内容をセルフチェックする」
『ゴルフのすべて』
(ボビー・ジョーンズ/ゴルフダイジェスト社・50年記念版)
『ゴルフクラブの真実』(竹林隆光)
『ゴルフのすべて』は最初心にジーンときた。押しつけはせず、自分なりの正しいスウィングを探しにいこうとする道しるべになってくれる。僕のバイブルと言えるクラブの本もオススメ。最新クラブの性能について考えるとき、重心位置や重心深度のことなど、基本を理路整然と網羅している。本を読むときはセルフチェックが必要。スマホを活用して! 人間には個体差があるので、窮屈に感じる場合は止め、やりやすいと感じるものを取り入れるべきです。
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1996年受賞「江連忠」推薦
「左脳で読んで、右脳で感じる」
『モダン・ゴルフ』ベン・ホーガン/ベースボールマガジン社)
『打撃の神髄 榎本喜八伝』(松井浩)
『ハーヴィー・ペニックのレッドブック』(H・ペニック、B・シュレイク)
『モダン・ゴルフ』は“ミスターパーフェクト”と呼ばれるベン・ホーガンのスウィングがわかるだけでなく、文章とイラストをリンクさせて読めれば彼のスウィングの感覚までもわかる。H・ぺニックは、ツアープロからコーチに転じた人。教え方、受け取り方の両方がわかる数少ない本。『打撃の神髄』は野球本だがスウィング論に通じる。文字は左脳で読むが、それをどう右脳で感じるか。イラストをふんだんに使っている本が視覚に訴えてきていいんです。
ゴルフ出来ない時間を
有効活用しよう
今回、3人の票が入った本がある。『ザ・アスレチックスウィング』と『ゴルフデータ革命』だ。前
者はコーチたちがゴルフを始めたときに「基礎」を作ってくれたという本。後者は新しい観点からデ
ータを分析した革命的な本だという。
人を上達させる達人たちは、今も昔も日々、勉強しているのだ。そして、コーチたち自身の著書
のなかにも名アドバイスがある。こちらもぜひ味わってほしい。
最後にレッスン書を読んで上手くなるコツを改めて聞こう。
「書いてあることがすべて正しいとは限らず、正しいとしても自分には合わないことも多い。疑って
みることも大切です」(石渡俊彦)
「読書で技術を学ぼうとするとき、理論的、普遍的なものが書かれているかを見極めたい。感覚的な表現は要注意。統計的分析や物理的にも納得できるものか。そういう視点を持ちましょう」(内藤雄士)
「文字だけではわからない自分のエネルギーの出し方や感性を刺激してくれるものを。『感動する』という要素も大切ですよ」(江連忠)
ゴルフできない時間も有効に使うことができそうだ。
※本企画で紹介した本は在庫切れの可能性もあります。
週刊ゴルフダイジェスト4月28日号より
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