Q. セントアンドリュースの街には、どの路地にもゴルフがある?
セントアンドリュースに駅はなく、車を使うのが一般的。エジンバラからなら車で1時間半ほどで到着する。駅がないので当然駅前はなく、街はメインストリートであるマーケットストリートを中心に栄えている(下のマップの⑤のある縦の道)。スコットランドの街並みは素朴だ。
ゴルフコースと共に歩んできた街らしく、路地のいたるところでゴルフを感じることができる。そもそも街を歩いているだけでも、オールドコースが見えるのだからゴルファーにとってはたまらないだろう。
地元ゴルファーのように、マーケット通りから口笛を吹きつつ、路地を散策
1. コース隣接「18番グリーンショップ」
2. ゴルフの歴史が詰まった「ゴルフミュージアム」
3. 地元名手のブランドショップ「トム・モリス・ゴルフショップ」
3.世界の洒落者ゴルファーが集う「オールドコースショップ」
3.最古参のショップはクラブマニアも納得「オークターロニー」
4.ギアとカスタムの品揃えで地元ゴルファーご用達「The Pro Shop」
4.ずばり「ゴルフショップ・オブ・セントアンドリュース」
5. 街の目抜き通り「マーケットストリート」
Q. セントアンドリュースには、ゴルフ倶楽部がいくつある?
職業や階級社会の名残がクラブを決める
記録に残されている最古のゴルフ倶楽部は1744年に設立されたジェントルマン・ゴルファーズ・オブ・リース。その10年後にセントアンドリュースの繁栄を願って紳士22人が「R&A」の前身を結成した。
それが次第に地位を持ち、国王がパトロンとなってロイヤルの称号を得ることになり、現在では世界のゴルフを「R&A(ロイヤル&エンシェント・ゴルフクラブ・オブ・セントアンドリュース)」として統括している。
そんなゴルフの総本山を持つ街では、100年以上前に、上流階級以外の人たちから新たな倶楽部を結成しようという動きがでた。
「年齢」、「性別」、「職業」や「所属」、そして自分のゴルフの「趣向」、それらを総合して楽しめる倶楽部が決まっていったのだ。
答えは13。まるで英国社会の縮図のような倶楽部がずらり
ロイヤル&エンシャント ゴルフクラブ
ニューゴルフクラブ
セントルールクラブ
RAFルーチャーズゴルフクラブ
セントアンドリュース大学GC(男子)
セントアンドリュースクラブ
セントレギュラスゴルフクラブ
シッスルゴルフクラブ
マドラスカレッジゴルフクラブ
セントアンドリュース大学GC(女子)
XIXthゴルフクラブ
レディースパッティングクラブ
セントアンドリュースチルドレンGC
日本では倶楽部があってコースを持つのが一般的だが、この地ではまず先にコースがあって、そこに倶楽部ができたわけだ。
ところで、セントアンドリュースには、「オールドコース」以外に5つもリンクスコースがある。
女王在位50年記念が名前となった「ジュビリー」(原設計不明/6742Y/P72)
近くの河から名前をとった「イーデン」(ハリー・コルト設計/6195Y/P70)
最初はR&A専用コースだった「ニュー」(B・H・Blyth設計/6604Y/P71)
初心者向けでも難しい「ストラスタイラム」(D・スティール設計/5620Y/P69)
21世紀に完成した「キャッスル」(D・M・キッド設計/6789Y/P71)
セントアンドリュースのすべてのコースを管理する「リンクストラスト」に、各倶楽部単位で登録していて、プレーする枠が倶楽部の規模によって割り当てられているという。
街と人々とコースが見事に同居している、それがセントアンドリュース。さすが「ゴルフの聖地」だ。(ホームズ)
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