海岸線から少し離れ、山側に足を伸ばすと、森が続く美しい丘陵地帯に風景が一変。なかには地切り立った崖や岩山の頂を開拓した「鷲の巣村」と呼ばれる小さな村が点在します。中世にさかのぼるこれらの村々は、今も美しい佇まいを保ち、迷路のような細い路地に入ると、まるでタイムスリップしたかのような世界に入っていきます。
穏やかな地中海気候のリゾート都市、カンヌ、ニース、ムージャン…
海と山の自然、素朴さ、そしてラグジュアリーな街並みすべてがコートダジュールの魅力であり、マティスやピカソ、シャガールなど、多くの芸術家たちが生涯の活動拠点にした所以でもあります。
芸術家が住み、ヨーロッパの貴族たちがゴルフを嗜む避寒地としても発展してきた南仏。大自然に囲まれたコースで絶景を味わい、ゴルフの後はワインを片手に美食に舌鼓。コート・ダジュールでは非日常を満喫できるとっておきの時間が待っています。
コートダジュールにある名画のようなゴルフコース
南仏のチャンピオンコース「テール・ブランシュ・ホテルスパ・ゴルフリゾート」
コートダジュールとプロヴァンス、ふたつのエリアにまたがる高級リゾート。自然のなかに造られた美しい36ホールは「ヨーロッパ最高峰」とも称され、とくに「テール・ブランシュ、ル・シャトーコース」は欧州シニアの舞台にもなり、飛距離も戦略性も必要な挑戦意欲がわくコース。36ホール・13802ヤード・パー144。
テール・ブランシュ・ホテルスパ・ゴルフリゾートのル・シャトーコース
プロヴァンスの森に囲まれた林間丘陵コース
ホテルとスパ、プールのある中期滞在型リゾート
テラスでの食事は至福のひとときになるはず
こだわりのフレンチメニュー、豊富なワインリスト
世界中からゴルファーが集まる「ロイヤルムージャン・ゴルフリゾート」
木々が生い茂る谷をあえて選び、R・V・ヘギーによってデザインされた南仏らしいコース。距離はやや短めだが、フェアウェイはうねり、池やバンカーが戦略的に配置され、ショットの正確さが問われます。18ホール・6582ヤード・パー71。
ロイヤルムージャン・ゴルフリゾート
ロイヤルムージャン・ゴルフリゾート
ロイヤルムージャン・ゴルフリゾート
標高1000m、G・プレーヤー設計「ドメーヌ・ドゥ・トラーヌ」
フランスで最初にゲーリー・プレーヤーの設計によって造られたコースは、カンヌから車で1時間、標高1000メートルの静かな山間にたたずんでいます。映画のいちシーンのような風景のなかでプレーできます。18ホール・6756ヤード・パー72。
セーヌ河をクルーズで行く、フランスのゴルフ旅↓
南仏の素朴さと自然が魅力「ゴルフ・オピオ・ヴァルボンヌ」
1966年に開場、コース内にローマ時代の水道橋が遺されるなど歴史を感じさせるコースです。地形を活かしたアップダウン、高さ数十メートルの木々に囲まれたホールが続き、クラシックコースらしい素朴な趣が魅力です。18ホール・6323ヤード・パー73。
“シャネルのナンバー5”を生んだ香水の都「Grasse（グラース）」
革産業が盛んだった16世紀のグラースで、革特有の臭いを消すために造られたのが「香水」。原料となるバラやジャスミンの栽培も盛んで、18世紀には「香水の街」として世界中で知られるようになりました。「シャネル5番」が誕生した町としても有名で調香師の聖地です。
シャネル#5
カンヌから車で約30分の高台にあり、旧市街にはノートルダム・デ・ピュイ大聖堂が建ちます。国際香水博物館では香水の歴史や製法が学べて、オリジナルの香りを作ることができる香水の調合体験が人気です。
ピカソが愛したガストロノミーの街「Mougins（ムージャン）」
世界のセレブたちが訪れる「ガストロノミーの街」として有名で、高台にある旧市街地は中世の街並みが残ります。パブロ・ピカソはこの村で晩年を過ごしました。
美食の村を世界に知らしめた3つ星シェフのロジェ・ヴェルジェ氏が新たにオープンさせた「ラマンディエ」のカジュアルフレンチ、絶品です。
カジュアルフレンチの名店「ラマンディエ」
取材協力／フランス観光開発機構、イル・ド・フランス地方観光局、コート・ダジュール地方観光局 PHOTO／Takanori Miki
週刊GD2019年7月9日号より
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