【解説】トルクの魅力を広めるトルク大使!?
石原健太郎プロ
2001年にシンガポールへ渡り、プロ資格を取得したのちツアー参戦。アメリカの最新理論に精通し、特にパッシブトルクは生徒はもちろん、自分にも取り入れている
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パッシブトルクを活かすには、体を止めずにその場で回る!
ダスティン・ジョンソンの止まらない体の回転。あの回転がお手本です!
GD 前回、セルヒオ・ガルシアのダウンスウィングに顕著な〝クラブが倒れる〞動きが、パッシブトルクを発生させると説明を受けました。ガルシア以外にもお手本はありますか?
石原 米ツアー屈指の飛ばし屋、ダスティン・ジョンソンもパッシブトルクを活かしています。
GD えっ、全然違うタイプのスウィングに見えますが……。
石原 ジョンソンの特徴は小さな体重移動と鋭い回転。一般的に、ヘッドを走らせるにはリストターンが必要と言われますが、飛ぶ反面、球は散りやすくなります。
GD ジョンソンのスウィングは、リストターンが小さいように見えます。
石原 ヘッドの開閉を抑えると球はつかまらないと思うかも知れませんが、ダスティンのような動きになれば、トルクが自然と球をつかまえるんです。
GD どこがポイントなのでしょう?
石原 体重移動を抑え、その場で回ることが大事なんです。体が流れずに、その場で回転すると、自然とクラブが軌道に戻ろうとします。その動きに任せれば、左腕が回転する感覚も覚えられます。

フェースが真上を向いたトップ

体が突っ込まずに、腰が回る。この時すでにトルクの作用により、寝ていたクラブ(シャフト)が立ち始める

右足にウェートが残って、腰がさらに回る。パッシブトルクの力によりフェースがスクェアに戻る

リストターンは少なく、右手でボールを押し出すように打つ。体の回転は止まらない

GD 切り返しからその場で回転ですね。
石原 インパクトで右足に体重が残るくらいのイメージです。
GD 昔なつかしい「明治の大砲」ですか?
石原 トルクが発生して体が回転している限り、球がつかまって飛びます。そのシンボルがダスティンなんです。
体の回転により、シャフトは自ら立とうとする

「体の回転とともに、クラブが正しい軌道に戻ろうとします。その前段階のトップでは、シャフトの向きなどはそれほど気にしなくていいんです」(石原プロ)
ゆっくり素振りで実感しよう!
「トップの位置は軌道に乗っている(写真左)ほうが良いですが、外れていてもOKです。大事なのは切り返し後です」
「‟手元をスッと落とす”とクラブがいったんスウィング面の後ろへ倒れます(写真右)。ここでトルクが発生します!」

切り返しで手元が落ちると、クラブは背中側に倒れる

体が回っていくと、シャフトが立とうとし始める
クラブだけで見ると、こんな動き!

「その場で回転すると、クラブが自然と軌道に戻ろうとする感覚が出てきます。それに合わせて左腕が回転する感覚も覚えましょう」
「右手をかぶせるイメージは持たないようにしてください」
「あとは体を回せば自然と左手が回り、右手もそれに追従してきます。実際に打つ前に、まずは素振りから試してみましょう」(石原プロ)
パッシブトルク、3つのカギ
1.切り返しで手は落ちる、イメージはひざカックン!

「右ひざ裏をカックンとやる動き。ヘッドが後ろに倒れます」
切り返し直後、グリップエンドがボールの先を差すように下ろすには、トップでひざカックンされるイメージが最適。「この右ひざカックンで体の回転がスタートし、手元がストンと落ちます」(石原プロ)「
2.左手3本指でギュっとホールド

左手3本指でしっかり握るのがポイント。「こう握ると手が無駄に動くことがなくなり、フェースを面でイメージしやすくなります」
3、頭は絶対に動かさない

頭を流さないコツは両足の足踏み

今度はD・ジョンソンのスウィング後方。パッシブトルクを頭に入れよう

右ひざを伸ばすようにトップ

ひざカックンで切り返し、手元がスッと落ちて、クラブが背中側に回る

右足にウェートを残したまま、体を回していく

パッシブトルクの効果により、クラブ軌道がオンプレーンに入る

体の回転は止まらない。頭の位置はビハインド・ザ・ボール

回転とともに左かかとに体重が乗っていく
「ジュニア選手や女子のツアープロにも共通していますが、切り返しでクラブが倒れる人のほとんどは、体重移動より体のターンで振っています」
「左右の足踏みで体を回転させることと、頭を動かさないことに意識を集中させましょう」
月刊GD2018年8月号より
次回はパッシブトルクのドリル編。近日公開します。