藤田寛之は、つねに新しい武器となるクラブを探り、日々、試しているプロのひとり。そんなクラブセッティングにまつわるエピソードを、シーズン前半の実例とともに語ってくれた。
画像: ふじたひろゆき/1969年生まれ福岡県出身。ツアー通算18勝。史上6人目の生涯獲得賞金15億円突破が目前!

ふじたひろゆき/1969年生まれ福岡県出身。ツアー通算18勝。史上6人目の生涯獲得賞金15億円突破が目前!

変化を恐れずトライ&エラー

「少し前の話になりますが、今シーズンの開幕前にクラブセッティングを見直して、4番アイアンをバッグに入れました。とても気に入っていたのですが試合で使うと、上の番手のユーティリティとの飛距離差が開いてしまった」

「25ヤードの開きができてしまい、それを解消するべく、日本プロ選手権から4番と5番のアイアンをディスタンス系の飛ぶタイプを試したのです」

「最近のクラブはユーティリティやウッド系がとくに飛ぶようになっています。2年くらい前からそれを感じて、構想を練っていたトライでした」(藤田)

操作性重視のツアーモデルを使っている藤田。本来はクラシカルなアイアンが好み。昨今、クラブの飛距離が伸びている傾向をうけ、飛距離の出るタイプをテスト中

常に新しいことにトライし続ける。50歳を前にしてレギュラーツアーで戦うには、この向上心がすべてだろう。ただし、結論から言うとこの試みをシーズン途中で断念。

「キャディのピータから『アイアンの縦の距離感のズレが大きすぎる』と指摘されたんです。それで元に戻すことに決めました。アイアンは5番からで、その上に2本のUTを入れて飛距離の流れを作っています」

ツアープロにとって距離感は生命線。今回は「勇気ある撤退」を選択したが、トライ自体を失敗とは捉えていない。近い将来の「進化」につながることが分かっているからだ。

引き締まった“男前”な顔が好み。高初速で直進力のあるRMX118プロト

ドライバーはある程度、飛距離にこだわる部分があるが、構えたときの顔も重要。引き締まった上級者好みのフォルムが特徴

思いどおりに操れるスプーン

3Wは飛びに加えて、アイアンのような操作性も大事にする。弾道を打ち分けられる操作性の高いモデル

どんなライでも高い球が打てるRMXの5番ウッド

5Wはラフからでも高弾道が打てる、手離せないモデル。つかまりすぎず、アイアン感覚で振り抜ける

ウェッジはボーケイ一筋。53度と58.5度のSM7

画像: ウェッジは抜けのよさを重視し、自らのスウィングのベースでもある。10年以上ボーケイを愛用

ウェッジは抜けのよさを重視し、自らのスウィングのベースでもある。10年以上ボーケイを愛用

飛距離の階段が揃うようにセッティング

画像: 飛距離の階段が揃うようにセッティング

PHOTO/Shinji Osawa

週刊GD2018年8月21・28日合併号より

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