PGAツアーで、軽・硬シャフトに乗り換えているプロが増えているという。その秘密を探るためにシャフトメーカー4社の「軽・硬5X」と「重・軟6S」を徹底比較。アマチュアにとって本当に飛ばせるのは果たして……。ちなみに、5Xは"50g台のフレックスX"、6Sは"60g台でフレックスS"のシャフトの通称です。
【J・スピースも"軽・硬"を使用】
ダスティン・ジョンソンやジョーダン・スピースを筆頭に、シャフト挙動をより安定させるために軽・硬モデルへ移行している。弾道測定器が急速に普及し、インパクトの可視化が進み、自分に合ったシャフトを選びやすくなったことも要因だ。軽・硬シャフトのメリットは、軽いぶん下半身を使いやすく、より強く振り切れること。硬いぶんブレにくいということ。
【実験】「HS45m/sで打ったら、5Xと6S、どっちのほうが飛ぶ?」
- シャフトは4メーカーの5Xと6SをHS45m/sで試打
- ボールはスリクソンZ-STAR XV
- フライトスコープにより計測
- ドライバーヘッドはM3(テーラーメイド)
【試打・解説】
ETGSでインストラクターを務める内海大祐プロがヘッドスピード45m/sで試打して計測
【実験結果】結果は5Xの3勝1敗!
米PGAツアーで主流となりつつある"軽・硬"シャフト。人気の理由は「振りにいってもヘッドがブレることなく、かつ飛距離が伸びる」からだと内海プロは言う。
「軽・硬シャフトは、手元が軽く、ヘッドが重く感じるため。自然とヘッドスピードも上がり飛距離も出やすくなります」（内海プロ）
「加えて、硬めなのでしなりが少なく、安定した挙動でヘッドがねじれません。5Xは振りに行けるタイプなので、ヘッドスピードを上げたい人などにおすすめです」
逆に6Sについては、「6Sはほどよいしなりがあるため、打ち急ぎにくいため、トップでタメを作りたい人におすすめ。自分に合ったシャフト選びの参考にしてください」
「とにかく6Sでしょ」と決めつけず、一度試してみる価値アリ!
5X（軽・硬）がおすすめなのは
- 思い切り振ってもブレないシャフトで、ヘッドスピードを上げたいタイプ
- 硬いシャフトが左右のばらつきを防いでくれるので、積極的に体重移動をしたいタイプ
6S（重・軟）がおすすめなのは
- シャフトのしなりを生かして、タイミングを取って振りたいタイプ
- シャフトの重さを感じてどっしり打っていきたい軸がぶれやすいタイプ
米ツアー選手もこぞって使う「軽・硬シャフト」。試してみるのもありなのでは?
PHOTO／Yasuo Masuda、THANKS／浅見CC、クラブ工房キナセ
月刊GD2018年7月号より
