2016年と2017年の賞金王には共通点がある。それは、どちらも平均パット1位の選手であるということ。では、今シーズンの平均パット1位は誰だ? それは後ほど説明するとして、賞金王争いが激化する後半戦だからこそ、パッティングがカギを握るのは間違いない。ショートゲームコーチの石井忍プロがパット巧者のストロークを分析。終盤戦は彼らのパットに注目。
石川遼
"遼チャージ"が始まるか? 平均パット2位/1.7308(賞金ランキング19位)
「クロスハンドのお手本のようなパッティング。リードアームである左手の甲の向きがフォローまで一切変わっていない。これは、腕時計を見れば一目瞭然。スタンスが狭いため、左手で押し込みやすく、ラインに乗せやすいです」(石井)
今平周吾
賞金王へ独走態勢 平均パット3位/1.7344(賞金ランキング1位)
「ストロークで肩が開いてはダメと考える人が多いが、背骨を軸にした体の回転で打つ場合、左サイドは開いてもいい。今平プロのように両ひじを曲げた五角形を保ちつつ、体の回転を使えば、再現性はより高められます」
出水田大二郎
KBCオーガスタで初優勝 平均パット9位/1.7516(賞金ランキング26位)
「ボール後方からラインを確認。セットアップ時も目線を切らさず、打ち出す方向や転がりをイメージ。このルーティンはアマチュアにもおすすめ。深い前傾のままひじを曲げ、体幹で打っているのもいい」
藤田寛之
ツアー通算18勝 平均パット10位/1.7529(賞金ランキング42位)
「ターゲットを見ながらの素振りは距離感を合わせるのに最適。藤田プロは手元を使うタイプでヘッドの運動量が大きいですが、グリップエンドとお腹が一緒に回るため、ストロークに不安定さがありません」
時松隆光
これぞライジングパット 平均パット17位/1.7598(賞金ランキング6位)
左手首が甲側に折れた角度に注目。この角度がトップ~フォローまでキープされているため、フェースをスクェアに保てています。手首の動きをできる限り抑えることで、打ち出す方向を安定します」
【解説】石井忍(ショートゲームに精通するプロコーチ)
ではここで問題。現在の平均パット1位はどの選手?
ランキングはすべて10月18日現在のものです。
週刊GD2018年11月6日号より