実物見ましたが、「カッコいい!」です。スコア主義ならHI(ハイ)の4番、5番を入れたい

タイガーと言えば、長い番手はFWとロングアイアンという組み合わせを続けてきたが、カーヌスティでついにユーティリティ(ハイブリッド)をバッグに入れた。魔物が棲むと恐れられる18番ホールで、テーラーメイドの新ハイブリッド「ギャッパー」(GAPR)をティショットで駆使し、4日間パーで切り抜けることができた。
このクラブは文字通り、FWとロングアイアンの飛距離の「ギャップ」を埋めるためのもので、低い強弾道で飛ばしたいなら「LO」(ロー)、高い弾道なら「HI」(ハイ)、その中間でライへの対応力に優れる「MID」(ミッド)と、プレーヤーの好みに応じてヘッドを選択することができる。
ヘッド内部には「スピードフォーム」という充填剤を入れ、反発を維持しながら打感、打感を向上させている。すでに、「カスタム限定」で10月5日からオーダーがはじまっている。価格は1本32,000円(税別)~。装着シャフト、グリップ等によって価格は変動します。
タイガーは「LO」の2番を使用。PGAツアーの人気もやっぱり「LO」。でも・・・
今回試打をお願いしたスイング碑文谷内の「クールクラブス」のフィッター平野義裕さんによれば、「LOはパワーがいります。やさしく飛ばしたいならHIがおすすめ」とのこと。LO(ロー)は「打ち込んでも吹き上がらずに前に飛ぶぶん、ヘッドスピード45m/s以上ないと性能は生かせないでしょう。しっかり目のカーボンシャフトと相性がいいと思います」
それならMID(ミッド)? 「スピンが少なめで強い球が打てます。ややグースがあるので、安心して構えられますね」。3つのヘッドの中ではもっともFWに近い形状のHI(ハイ)は?「楽に200ヤード飛ばしたいなら断然HIです。シャフト次第では強弾道も期待できますよ」。試打はいずれも4番を使用。
キャッパーってどんなクラブ?
1:ウェートビスで最適な重心位置を確保できる
2:フェース下部でのヒットに強い「スピードポケット」をGAPRにも採用
3:ネック調整機能でロフトとライを可変できる。表示ロフトを基準にプラスマイナス「1.5度」の範囲で12通りのポジション選択が可能


ネック調節機能付き
4:タイガーも「これならOK」。オレンジ色の「スピードフォーム」が打感を実現

【What’s スピードフォーム】 ヘッドは中空構造。中空は反発が高い反面、打感に難が出やすい。「ギャッパー」(GAPR)は反発性能を維持しつつ、打感を向上させるため「スピードフォーム」をヘッド内部に充填した。スピードフォームは半永久的に柔らかさを維持するので、ソフトな打感が変わることがない
GAPR LO(ギャッパーロー)
アイアンからの流れがいい、やや薄めのソール

やや大きめのアイアン顔

最下部のスコラインは白く目立つ

バウンスが付いて、様々なライに対応する
パワーのある中上級者が低弾道、中弾道で飛距離を稼ぎたいときに使いたい。狭いホールでのレイアップ等で威力を発揮する。

#2/ロフト17度/ライ角60度
#3/ロフト19度/ライ角60.5度
#4/ロフト22度/ライ角61度
GAPR MID(ギャッパーミッド)
中間サイズでさまざまなライに対応できそう

MIDもやや大きめのアイアン顔

トウ側がやや低い面長フェース

ソール幅は広め
中弾道で飛距離をキープしつつ、方向性も兼ね備えられている。あらゆるライへの対応力も期待できる

#3/ロフト18度/ライ角59.5度
#4/ロフト21度/ライ角60度
#5/ロフト24度/ライ角60.5度
GAPR HI(ギャッパーハイ)
「ドロップクラウン」で高い球が打ちやすい

いわゆる「ユーティリティ」的な輪郭

シャローフェース

ワイドソール
ヘッドのクラウン(上部)をへこませることで重心を下げている。ボールが楽に上がる構造となっている

#3/ロフト19度/ライ角60度
#4/ロフト22度/ライ角60度
#5/ロフト25度/ライ角61度

GAPR Loでショットするタイガー・ウッズ

【解説】平野義裕
スイング碑文谷内の「クールクラブス」のフィッター。あらゆるクラブをテストしているギアの目利き
月刊GD2018年10月号より