【指導】竹谷佳孝プロ
1980年生まれ、山口県出身。14年「日本ゴルフツアー選手権 森ビル杯」を制し、ツアー初優勝を国内メジャーで飾る。ショートゲームとパットの上手さで飛ばし屋と対等に戦うプロのひとり
誰でもできる‟プチロブ”を覚えましょう。‟肩から肩”の振り幅で、ゆっくり振る
竹谷プロがお薦めする「上げるアプローチ」は、ミスが少なくすぐ体得できるというプチロブ。
竹谷 ヘッドを走らせるロブショットは、トップした時に飛びすぎるし怖がってゆるんだりもします。そこで覚えてほしいのが、ゆっくり振ってフワリと上げる打ち方。これだとミスの幅は小さく、免疫のない方でも実践しやすいはず。SWのフェースを開く必要もありません。
── でも、ゆっくり振るのって難しくないですか?
竹谷 手先でスピードを調整しようとするからですよ。手は極力使わず、体の回転だけで振るのがコツです。
20ヤードなら振り幅は肩から肩。普段の50ヤードを打つ感じ(竹谷)
![画像: 肩から肩の振り幅で、アドレス時の手の位置を通過させる意識を持って振るだけ。つねに体の前に手があり、インパクト以降は惰性で動く。ひじを抜いたりする必要はなし](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/11/13/44ce66bb4479e6e33cebac6192664c863511f309_large.jpg#lz:xlarge)
肩から肩の振り幅で、アドレス時の手の位置を通過させる意識を持って振るだけ。つねに体の前に手があり、インパクト以降は惰性で動く。ひじを抜いたりする必要はなし
![画像: 20ヤード打った時のキャリー、ラン、高さの目安図](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/11/13/54c1596d38ed3beee90994c741ee400f85c83d41_large.jpg#lz:xlarge)
20ヤード打った時のキャリー、ラン、高さの目安図
【プチロブのポイント①】スタンスはスクェア。ボール位置は左かかと前
![画像: 肩、腰、ひざ、足を目標に向け、ボールは左かかと前にセット。左のつま先を少しだけ目標に向ける。バンカーの手前、砲台グリーン、サブグリーンに最適。何事も無理は禁モツ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/11/13/8dcaa40aa65801e732a40ecdd294c46ea5f5a157_large.jpg#lz:xlarge)
肩、腰、ひざ、足を目標に向け、ボールは左かかと前にセット。左のつま先を少しだけ目標に向ける。バンカーの手前、砲台グリーン、サブグリーンに最適。何事も無理は禁モツ
【プチロブのポイント②】体の回転を使ってゆっくり振る
![画像: 体の正面に腕とクラブを置き、腕を正面に保ったまま左右に振る。「体で振るとブレませんし、動きがゆっくりになります」(竹谷)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/11/13/f86a32c8fcdb29bd44d1e375311c7895cfeb2689_large.jpg#lz:xlarge)
体の正面に腕とクラブを置き、腕を正面に保ったまま左右に振る。「体で振るとブレませんし、動きがゆっくりになります」(竹谷)
竹谷 繰り返しになりますが、スクェアに構え、普段どおりイン・トゥ・インに振るだけ。開くとボール位置も分かりづらくなるし方向性もズレやすい。はじめての方でもすぐできるはずなので、コースで積極的に使って‟プチロブ”経験値を上げていきましょう。
中級編は‟ホンロブ”。高速グリーンの奥からや砲台グリーンで使います!
竹谷 前出のプチロブを体得したら、8割方の状況では切り抜けられます。せっかくなので、ワンステージ上がるテクニックも紹介しましょう。
── でも、切ったり、開いたり、超絶テクなのでは?
竹谷 そこまで難しく考える必要はありませんって(笑)。ちょこっと上げる‟プチロブ”が基本形とすると「もう少し上げたいな」という時は、気持ちフェースを開くか、ボール位置をさらに左へ置くだけで大丈夫。振り方は同じで構いません。
竹谷 手を使わずに、体で振ればゆるやかなヘッド軌道になります。払うように打つという基本さえ守っていれば、意外と難しくありませんよ。
【ホンロブのポイント①】プチロブの構えからフェースを開く
![画像: 「フェースを少し開くだけで、アドレスや振り方はプチロブと同じ。距離感は覚えるしかないですが、目安としてはプチロブの飛距離より1~2割減くらいです」(竹谷)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/11/13/bb9a4bb7b29f4df2a4ee8fb8ab84414604c966b7_large.jpg#lz:xlarge)
「フェースを少し開くだけで、アドレスや振り方はプチロブと同じ。距離感は覚えるしかないですが、目安としてはプチロブの飛距離より1~2割減くらいです」(竹谷)
【ホンロブのポイント②】振り子のようにフェースを使う
![画像: フェース開閉をすると、球が飛びすぎる。「勢いを殺すためには、振り子のように振る。パットのストロークに近いですね」(竹谷)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/11/13/10b7f9164265dbacca573af8c67b2359d4a36137_large.jpg#lz:xlarge)
フェース開閉をすると、球が飛びすぎる。「勢いを殺すためには、振り子のように振る。パットのストロークに近いですね」(竹谷)
【ホンロブのポイント③】球を上げるには、恐れずヘッドを走らせることが大事
![画像: 中級編は‟ホンロブ”。高速グリーンの奥からや砲台グリーンで使います!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/11/13/22105492cec76bf35b5c6db674581245a2e36786_large.jpg#lz:xlarge)
![画像: 「フェースを開き、思い切りヘッドを走らせる。成功すれば気持ち良いですよ」](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/11/13/bf8b00344498ccc405cd8cef88894b421cb64b84_large.jpg#lz:xlarge)
「フェースを開き、思い切りヘッドを走らせる。成功すれば気持ち良いですよ」
PHOTO/Kazuo Iwamura
月刊GD2018年12月号