都心からのアクセスが良く、手軽に楽しめる「河川敷」のゴルフ場。とはいえ、コースがまっ平らで、木やハザードもなく「単調」となれば飽きもくる。しかし、ここで紹介する北関東の栃木県、群馬県、茨城県の3コースは、林間コースのごとく木々が生い茂り、スロープやバンカー、ウォーターハザードなどいずれも戦略的。帰りには地元グルメも満喫できるアクセス抜群の立地にあるので、クルマではなく、あえて電車で行くゴルフ旅を満喫してほしい。

【栃木県・鬼怒川】浅草から特急で、開場60年のコースへ日帰りの旅「鬼怒川カントリークラブ」

浅草駅6時間30分発の特急「リバティ会津」なら乗り換え不要

画像: 最寄りの新高徳駅まで直通の特急「リバティ会津」。他の特急の場合は下今市駅で乗り換えを — 最寄りの新高徳駅まで直通の特急「リバティ会津」。他の特急の場合は下今市駅で乗り換えを

まずは日光「鬼怒川カントリークラブ」を目指して浅草駅6時30分発の特急「リバティ会津」に乗車。車窓から流れる景色を眺めながら、列車の旅を楽しむこと約2時間、新高徳駅でホームに降りる。澄んだ空気の中を歩いてもいいが、クラブバスの送迎を利用すれば、ゴルフ場までも快適だ。

画像: 「鬼怒川カントリークラブ」は県内で3番目に古い歴史あるコースだが、クラブハウスは3年程前に建て替えられたばかり — 「鬼怒川カントリークラブ」は県内で3番目に古い歴史あるコースだが、クラブハウスは3年程前に建て替えられたばかり

コースには開場当初に植えられ樹齢を重ねた松やメタセコイアの老木が立ち並び、ホールをセパレート。名門林間コースのような風格すら感じさせる。

ホールは松林や大きな杉でセパレート

画像: 高低差は3メートルだが、松林でセパレートされたコースは美しく、フェアウェイには適度なアンジュレーションがあり、名門林間の風格 — 高低差は3メートルだが、松林でセパレートされたコースは美しく、フェアウェイには適度なアンジュレーションがあり、名門林間の風格

林間風情のコースでハーフを上がると、昼食にはうれしいサプライズ。蕎麦職人が朝に打ったばかりの手打ち蕎麦が待っていた。

日光に1000軒以上あると言われる蕎麦専門店に負けない味と、古参メンバーにも好評。ひと口たぐれば、コシがあって蕎麦粉の香りがあり、誰もがうなづく風味。

画像: 厳選した蕎麦粉と日光の清らかな水を使い、職人がコースで手打ち。香り高く、程よい喉ごしで旨いと評判 — 厳選した蕎麦粉と日光の清らかな水を使い、職人がコースで手打ち。香り高く、程よい喉ごしで旨いと評判

8番パー4は中州から川を越えてグリーンを狙う

後半は「大谷コース」へ。圧巻は8番パー4。川の中州から打つ川越えのホールで、正面には雄大な日光連山が望める。もうひとつ、鬼怒川の特徴はすべてのホールにバンカーがなく、「ウェイストエリア」と荒れ地に草が生えただけの状態にあえてしているのだ。

画像: 8番ホール（343ヤード、パー4）週末にはコースから東武鬼怒川線を走るSL「大樹」が見られることも — 8番ホール（343ヤード、パー4）週末にはコースから東武鬼怒川線を走るSL「大樹」が見られることも

画像: バンカーではなく、写真のようなグラスバンカーか、荒地に草を生やしたウェイストエリアがトラップとなる — バンカーではなく、写真のようなグラスバンカーか、荒地に草を生やしたウェイストエリアがトラップとなる

ラウンド後は名湯として知られる鬼怒川温泉郷と同じ成分の「鬼怒川ゴルフ温泉」が待っている。

画像: ラウンド後は大浴場で7番ホールに湧き出る「鬼怒川ゴルフ温泉」に浸って体を癒す — ラウンド後は大浴場で7番ホールに湧き出る「鬼怒川ゴルフ温泉」に浸って体を癒す

1959年開場、中村寅吉設計
鬼怒川カントリークラブ
18H・6574Y・P72
栃木県日光市高徳62
TEL.0288-21-8111
公式ホームページはこちら

【鬼怒川CC・芝刈り情報】
グリーン芝種／ベント／3.8ミリ
フェアウェイ／野芝／15ミリ

【茨城県・利根川】"セグウェイ"でフェアウェイを駆け抜ける「アジア取手カントリー倶楽部」

河川敷の緩やかなアンジュレーションだからこそ楽しめるのがセグウェイラウンド。初回のみ講習が必要だが、フェアウェイを走り抜ける疾走感は、乗用カートとは違い開放感があって楽しい。

画像: 短時間でマスターでき、プレー中は、ボールのそばまで行けるので疲れず快適 — 短時間でマスターでき、プレー中は、ボールのそばまで行けるので疲れず快適

アウトは距離が長く、インにはポプラ、アカシアの木立が多い。西コースのみ全ホール池がらみ。

画像: アップダウンが少ないのは河川敷ならではだが、木々も多く、戦略性も高い — アップダウンが少ないのは河川敷ならではだが、木々も多く、戦略性も高い

1964年開場、浅見緑蔵設計
アジア取手カントリー倶楽部
27H・9458Y・P108
茨城県取手市稲1340
TEL.0297-72-0727
上野駅から常磐線で約50分
JR取手駅より送迎車が毎日運行
平日：毎時　５分・35分（要予約）
土日：毎時　10分・30分・50分
公式ホームページはこちら

【アジア取手CC・芝刈り情報】
グリーン芝種／姫コーライ／4.5ミリ

15時20分までに入れば見学可能「キリンビール工場見学」

画像: 【茨城県・利根川】"セグウェイ"でフェアウェイを駆け抜ける「アジア取手カントリー倶楽部」

一番搾り麦汁と二番搾りの飲み比べや、麦芽の試食、ホップの香り体験ができるツアーや、取手工場で製造している「ハートランドビール」の歴史やエピソードを紹介するツアーもある。プレー後は電車ゴルフの価値がある、キリンビール工場見学はいかが。取手駅からタクシーで5分。

【キリンビール工場見学ツアー】
開催日：休館日・年末年始を除く全日（休館日：月曜日）
開催場所：キリンビール取手工場　茨城県取手市桑原188-1
スタート時間：9時30分～15時30分（2019年1月より15時まで）
※スタート時間の10分前には受付にお越しください。
見学時間：約70分～80分
参加費：無料
試飲できる商品：キリン一番搾り生ビール、キリン一番搾り〈黒生〉、キリン零ICHI
詳しくは、公式HPでご確認ください

TEL.0297-72-8300