イタルデザインの手による、R35 GT-Rの最終進化形
ジョルジェット・ジウジアーロによって設立されたイタリアのデザイン工房「イタルデザイン」と、日産の共同開発となるモデルが、GT-R 50 by Italdesign だ。2018年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで初お披露目された。
GT-RはR32以降、FRベースの4WDという基本構造ではあるが、そのパフォーマンスを考えれば性能的にスーパーカーと呼ぶのに異論はないところだろう。
この GT-R 50 by Italdesign は、イタルデザインの設立50周年と、初代GT-R登場から50周年とを記念して企画・製作されたもので、R35 GT-Rをベースに内外装は大幅にモディファイされた。
手を入れられているのは内外装だけでなく、動力性能も強化されており、VR38DETT型エンジンは最高出力720ps、最大トルク780Nmというハイパフォーマンスを発揮する。
基本仕様とサーキット仕様が設定され、サーキット仕様ではなんと770psまでパワーアップされるという噂もある。
ベース車両は最新のGT-R NISMOで、プロトタイプモデルのボディカラーは特別なグレー塗装仕上げにゴールドがアクセントになっていたが、限定生産モデルではオーナーが好きなボディカラーの組み合わせを指定し、あわせてインテリアカラーも選択することができる。50台の限定生産で、税抜き・オプションを含まない価格は99万ユーロ(約1億2770万円)から。1億円オーバーとは言え、世界中でコレクターの注目を集め即座に売り切れてしまうのではないだろうか。
そして、GT-R伝説はここで終わるのか。それとも次のチャプターが用意されているのか。興味は尽きない。
日産 GT-R 50 by Italdesign 主要諸元
●全長×全幅×全高:4784×1992×1316mm
●ホイールベース:2780mm
●エンジン型式・種類:VR38DETTエV6 DOHCターボ
●排気量:3800cc
●最高出力:720ps/7100rpm
●最大トルク:780Nm/3600。5600rpm
●ミッション:強化デュアルクラッチ6速シーケンシャル
●タイヤサイズ(前・後):255/35R21・285/30R21