女子プロが選ぶ女子プロのベストスウィンガー、「ベストドライバースウィング」に選ばれたのは比嘉真美子。「全体的にきれいなスウィング。それでいて飛ぶのがすごい」(三ケ島かな)、「飛ぶのに曲がらない。理想のスウィングです」(小祝さくら)、若手プロからも羨望のまなざしを受ける比嘉。女子プロコーチを務める辻村明志コーチが解説する。

比嘉真美子
ひがまみこ。1993年生まれ、沖縄県出身。KKTバンテリンレディスで優勝を挙げ賞金ランク4位。一時のドライバーの不調を乗り越えて復活、女子とは思えぬ豪快なドライバーショットが魅力。慎重161センチ

右足の蹴りを利用してボールにパワーを伝える

バックスウィングでは、両腕と肩でできる三角形を崩さずにクラブを上げていき、ふところを大きくしています。さらに、上体を回してトップを作るわけですが、正面から見たときに左ひざが右に流れないぶん、パワーを溜められています。

画像: 左ひざの動きが小さい。そのぶんエネルギーがたくさん溜まる

左ひざの動きが小さい。そのぶんエネルギーがたくさん溜まる

ダウンでは、シャフトが頭の近くにあり、クラブが立って下りてきているのがわかると思います。左腕が地面と平行になったタイミングでも、まだクラブをリリースしていません。これは、パワーを無駄に放出していない証拠です。

さらに、右足親指の付け根で地面をつかむように踏ん張っているので、インパクトでパワーが最大になるのです。インパクトでは、右足の蹴りを利用しつつ、ボールをとらえる直前でクラブをリリースし、ボールに対して一気にパワーを伝えています。
 
全体的に素晴らしいスウィングですが、とくに素晴らしいのは、ダウンの際、左足でしっかりと壁を作っていることです。インパクトでも左足が浮かずに我慢できているからこそ、右足の蹴りが生き、フィニッシュで右腰が左腰よりも前に出る形になります。

パワーの出力側と受け止める側の役割ができているからこそ、飛んで曲らないショットが打てるのです。

【解説/辻村明志コーチ】
つじむらはるゆき。上田桃子や小祝さくらなど、多くの女子プロを教えている

週刊GD2019年1月8・15日号より

画像: 右足の蹴りを利用してボールにパワーを伝える

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