春はもうすぐとはいえ、まだ寒い日が続く。ボールが飛ばず、芝は薄く枯れて地面が硬い。 ひとつのホールでも日向と日陰ではライの状態が違い、 朝、午前、午後、時間の経過でも違った対応が必要。神経質になりがちだが、“これだけ知っておけば5~10打は変わります叩かない” という対処法を、田島創志プロに教えてもらった。
画像: 【解説/田島創志プロ】 たじまそうし。1976年生まれ。群馬県出身。日大ゴルフ部を経てプロ入り。2003年の久光 製薬KBCオーガスタ 優勝。つねに新しい理論を吟味するゴルフの研究家

【解説/田島創志プロ】
たじまそうし。1976年生まれ。群馬県出身。日大ゴルフ部を経てプロ入り。2003年の久光 製薬KBCオーガスタ 優勝。つねに新しい理論を吟味するゴルフの研究家

飛ばそうとしない! 低い球&ランで距離を稼ぐ

冬といえばドライバーの飛距離。寒い中、体を無理に動かすと余計に飛ばなくなる。

田島 体が回りにくくても、ボールがつかまりやすいスウィングを心がけるだけで飛距離を補えます。飛ばそうとしてダウンスウィングで上体が左に流れると、クラブが鋭角に入っ てテンプラになりやすく、フェースが開くのでスライスも多発します。それよりも「ヘッド・ビハインド・ザ・ ボール」を意識して低い球でランを多くする作戦が功を奏します。

打ち出し角度が低くなるた めキャリーは出ないが、冬の硬いフェアウェイでラン が稼げる。

田島 低めにティアップして、ボ ールを横から払い打ちます。 右手首の角度をキープし、右手でボールを目標に向かって低く押し込むようにフォロー を出していきます。

【ポイント①】ヘッド・ビハインド・ザ・ボール = 頭をボールの後方にキープ
バックスウィングで体が回らなくても、ヘッド・ ビハインド・ザ・ボールを心がけるだけで、それなりの飛距離を得ることができる。キャリーは減ってもランが出るため、冬の硬くしまったフェアウェイに最適。

画像: 右手首の角度を保ったまま、右手の前腕を回していく

右手首の角度を保ったまま、右手の前腕を回していく

画像: 手首はキープで腕を「クルっ」と

手首はキープで腕を「クルっ」と

画像: 頭が流れると上から鋭角に打ち込んでしまい、ヘッドは返らない

頭が流れると上から鋭角に打ち込んでしまい、ヘッドは返らない

画像: ティアップは低く ボールを横からとらえたいので、普段よりもいくらかティアップを低くしよう

ティアップは低く
ボールを横からとらえたいので、普段よりもいくらかティアップを低くしよう

【ポイント②】右手で低く 押し込むイメージ
ボールを横から払い打つためには右手首の角度をキープし、右手でボールを目標に向かって低く押し込むようにフォローを出していく。

画像1: 飛ばそうとしない! 低い球&ランで距離を稼ぐ

冬はフェアウェイの幅を広く使える
ボールが芝の抵抗で止まってしまうことが少なくなりフェアウェイを広く使える。 狙いを絞ることは大事だが、「多少曲がってもOKと考えてリラックスして打ったほうが結果もよくなる」と田島プロ。

画像2: 飛ばそうとしない! 低い球&ランで距離を稼ぐ

冬のフェアウェイ。「振り幅」は夏の7~8割

冬のフェアウェイは芝が薄く硬め。夏と同じスウィン グをすると大ダフリしそうでおっかなびっくりになりがち。

田島 ボールを右に置いて、 上から鋭角に打ち込もうとする人が多いんです。でも、そ れは逆効果で、かえってダフりやすくなります。インパクトが詰まってクラブが 振り抜けなくなるからです。

【ポイント①】リストコックをしないだけでインパクトが安定する
コックを使わなければ自然にスリークォーターの振り幅となり、インパ クトゾーンも長くなって横から払い 打てる。キャリーが落ちるぶん、大きめのクラブを持つようにしよう。

画像: 肩の高さから

肩の高さから

画像: 肩の高さまでの振り幅が目安

肩の高さまでの振り幅が目安

田島 コックを使わないでスウィングするのがコツです。そうすればコンパクトに振れますし、インパクトエリアの軌道 がゆるやかなU字になります。つまりインパクトゾーンが長くなり、ミート率が上がるのです。

【ポイント②】冬はノーコック。インパクトゾーンが伸びる
芝が薄くて硬いので、ダフリは厳禁。ミート率を上げるため、インパクトゾーンを長くしよう。コックを使わないことでU字の軌道になる 。

画像1: 冬のフェアウェイ。「振り幅」は夏の7~8割
画像: コックを使って大きく振り上げ、上からボールをとらえようとするとインパクトが詰まってダフる

コックを使って大きく振り上げ、上からボールをとらえようとするとインパクトが詰まってダフる

キャリーが落ちるぶん、大きめのクラブを持つが、グリーンオーバーには警戒しよう。

画像2: 冬のフェアウェイ。「振り幅」は夏の7~8割

田島 7番アイアンの距離は夏だと170ヤード、冬は160ヤードが目安。今回お薦めした「ノーコック打ち」だと、夏は155ヤード、冬は145ヤードです。夏と冬で自分の飛距離がどのくらい違うのか確認しながら手前から攻めていくのが、冬ゴルフの回り方。100前後の人が、これを実践すれば、18ホールで5~10打は変わりますよ。

週刊2019年2月12日号より

This article is a sponsored article by
''.