リッキー・ファウラーの電撃移籍で話題になったテーラーメイドの「TP5」と「TP5x」は、ツアーボールとしては唯一の5ピース。多層構造であるほど"いいボール"というわけではないだろうが、今回は本間ゴルフの「2ピース」、「3ピース」、「4ピース」ボールを使って、平野茂プロが比較試打。打球の変化などをアマチュアユーザー見地で分析してもらいました!
【打ったのはこの3モデル】
2ピース代表「D-1」(本間ゴルフ)
低スピン・強弾道で「飛ぶ」&「安い」と発売以来大ヒットの「D-1」新モデル。
3ピース代表「TW-X」(本間ゴルフ)
スピン性能も高い飛距離系ツアーボール。中高弾道の強い球で耐久性もそなえる。
4ピース代表「TW-G1」(本間ゴルフ)
競技志向のプレーヤー向け。ソフトな打感で、スピンをかけやすいモデル。
【測定方法】各ボール5球打ち、ベストとワーストを除く3球の平均。弾道計測器「GC2」を使用。平野プロ自身のクラブで試打(1WはテーラーメイドR15 ロフト10度)
【結果】飛ばすだけなら2ピースも互角、SWのスピン量で差がついた
ドライバー(HS46m/s)の試打結果
D-1 (2ピース) | TW-X (3ピース) | TW-G1 (4ピース) | |
距離 | 275y | 273y | 272y |
初速 | 67.1m/s | 67.0m/s | 66.4m/s |
スピン量 | 2296rpm | 2652rpm | 2600rpm |
打出角 | 13.6度 | 12.6度 | 13.3度 |
7番アイアン(HS35m/s)の試打結果
D-1 (2ピース) | TW-X (3ピース) | TW-G1 (4ピース) | |
距離 | 165y | 155y | 161y |
初速 | 47.7m/s | 47.6m/s | 47.6m/s |
スピン量 | 4834pm | 6099rpm | 5160rpm |
打出角 | 20.5度 | 16.9度 | 19.8度 |
SW(HS20m/s)の試打結果
D-1 (2ピース) | TW-X (3ピース) | TW-G1 (4ピース) | |
距離 | 55y | 61y | 63y |
ラン | 3y | 0y | 1y |
スピン量 | 5438rpm | 7753rpm | 7462rpm |
打出角 | 36.9度 | 37.8度 | 36.6度 |
「手前から攻める派」なら、2ピースでも問題なし! 止めたいなら3ピース以上
「2ピースのD-1は、低スピンで初速も速く、よく飛びます。ただ全体的に低スピンなので、短い番手のショートゲームでは止まりにくい。ただし、スピン量は安定しているので、いつも手前からランを含めて攻めていく、というゴルフには最適です」(平野プロ)
「3ピースのTW-Xは、ドライバーでは低スピンで距離が出て、短い番手ではスピンが効く。カバーとコアの間にもうひとつ層がある3ピースのメリットですね」。数値を読むと、その3ピースのバランス性能の上を行ったのが4ピースのTW-G1。「番手」ごとに最適スピンを生み、7番では飛距離が一番だった。
「ただ、ティショットをよく曲げる人ならなら、スピンの少ない2ピースボールのほうが曲がり幅が少なく距離も稼げます。手前からせめていくことを心がければ十分使えますね」(平野プロ)
週刊GD2019年2月12日号より