2年ごとにモデルチェンジしてきたタイトリスト「プロV1」シリーズはついに10代目。2000年の初登場から20年、世界のゴルフ界を席巻し続けてきたボールの王様といっても過言ではない。10代目最新モデルは、前作より薄くなったウレタンカバーとそのぶん厚くなった中間層、そして新配合のコアが特徴だという。世界中のゴルファーが使う「プロV1」と「プロV1x」、新構造に注目した。

もともとはスピン系の「V1」、飛び系の「V1x」だった

「実は前作の17年モデルから『プロV1』の飛距離性能が上がり、『プロV1x』のスピン性能が向上したことで、それまでとは逆に『プロV1』のほうが飛ぶようになりました」と、いきなり驚きの発言をしたのは、タイトリストのボール事業を担当する岡本好生氏。

「逆に『プロV1x』のほうがスピンの効きが強まっています」(岡本)

「金型の精度を向上していったことで、カバー素材のウレタン・エラストマーを約0.6ミリ(約17%)薄肉化することができたのです。ボールの直径は変わらないので、それに応じて中間層のアイオノメリックを厚くすることができました。性能の上でこれが大きかった」

画像: ウレタンカバーを薄くするために、金型の精度向上が欠かせなかった

ウレタンカバーを薄くするために、金型の精度向上が欠かせなかった

「プロV1」に使用しているウレタン・エラストマーのカバーは、打感が柔らかく、スピン性能が高い素材。その反面、反発性能が低い。このカバーを0.6ミリまで薄くできたことで、スピン性能とコントロール性能をキープしたまま、ボール初速が上がるように進化させられたわけだ。

「コアの配合を変えて、均一性を高めた結果、インパクト効率が良くなり初速も上がっています。最新『プロV1』シリーズはさらに飛距離性能が高まっているのでご期待ください」と岡本さんも胸を張る。

新しいプロV1(タイトリスト)

画像: 「プロV1」は3ピース構造  2月8日発売予定(オープン価格)

「プロV1」は3ピース構造  2月8日発売予定(オープン価格)

ソフトな打感は変わらないまま改良したコアと中間層によりボール初速が向上し、バックスピン量を低減。どの番手でも飛距離性能が上がっている。

プロV1の内部構造の変化
4年前の「プロV1」とはまったくの別物といっても過言ではないが、非常にソフトな打感とスピン性能はほぼ変わらず、飛距離性能がアップしている。中弾道でランが出やすくなった。

画像: (2015)カバーの変更でスピン性能がアップ (2017)コアとディンプルの改良で弾道が安定 (2019)新配合コア素材でボール初速が向上

(2015)カバーの変更でスピン性能がアップ
(2017)コアとディンプルの改良で弾道が安定
(2019)新配合コア素材でボール初速が向上

新しいプロV1x(タイトリスト)

画像: 「プロV1x」は4ピース構造 2月8日発売予定(オープン価格)

「プロV1x」は4ピース構造 2月8日発売予定(オープン価格)

4ピースなので「プロV1」よりも打感はしっかりめ。ディンプルの効果もあり弾道は高めの中弾道。ショートゲームで優れたスピンコントロール性能を発揮する。

プロV1の内部構造の変化
この4年でスピン性能が向上し「プロV1」との立ち位置が逆転。しかし、打ち出し角は「プロV1」に比べて高く、打感もしっかりめで芯を感じてショットを打ちたいゴルファーに人気が高い。

画像: (2015)新ウレタンカバーで打感が向上 (2017)ディンプルの変更で弾道が安定 (2019)アウターコアを厚くし反発性能アップ

(2015)新ウレタンカバーで打感が向上
(2017)ディンプルの変更で弾道が安定
(2019)アウターコアを厚くし反発性能アップ

「プロV1」と「V1x」インプレッション

画像: 「プロV1」と「V1x」インプレッション

V1とV1xが拮抗。世界のツアープロ使用比率は、ほぼ五分五分

数値上大きな違いがなくなった結果、打感や弾道で「プロV1x」から「プロV1」に移行するプロが増えたという。2018年賞金王の今平周吾プロも前モデルから「V1」を使用。

画像: V1とV1xが拮抗。世界のツアープロ使用比率は、ほぼ五分五分

This article is a sponsored article by
''.