「低い球でスコアの壁を破りました」
飛ばなくたっていい、キレイな球ばかり追わない
大学ではゴルフ部に所属。なのに、100切りに2〜3年かかってしまったという山田さん。原因は不安定なドライバーショットにあった。
「飛ばなくても、キレイな球じゃなくてもいいから、次が打てる場所にあればいい。そう考えるようになって、大叩きがなくなりました。左手の甲でフェース面を意識して、フェースを返さずに打つ。イメージはショートアイアンのライン出しです」(山田)
ショートアイアンのライン出しをイメージすることで、自然とボールが低くなるという。実際の打点位置もかなり下目だった。
“低い球のティショット”山田さんのコツ
【ポイント①】「左手の甲」で方向性を出す
ドライバーショットでも、ショートアイアンのライン出しに近いイメージで打っていく。
「左手の甲の向きを意識して打ちます。これで距離は230ヤード。叩けばもっと飛びますけど、次が打てる場所に確実に置くことのほうが大事です」(山田)
【ポイント②】左手の甲がフェース面のつもりで振る
左手の甲とフェース面が一緒というイメージで、なるべくその面を変えないように振る。
「最初のコツの続きです。フェースをターンさせると、飛距離は出ますが、曲がる危険が高まります。実際は自然に少しターンしていますが、意識的に返すことはしません」
【ポイント③】インパクトまでベタ足をキープ
飛ばしたい気持ちが強いと、右足の蹴りが強くなり、上体で振りにいくので、右かかとが早く浮く。これも球を曲げる原因。
「右足かかとはインパクトまでベタ足のまま浮かせないように我慢します。体の正面でインパクトできるので、打点が安定して方向性がよくなります」
山田さんのドライバーショット
「マン振り封印」でシングルになった原田さん
「ドライバーのフルショットばかりを練習していた頃は、スコアがまったく伸びなかった」と話す原田貴文さんも、コントロールショットとアプローチを覚えてシングルになった一人。
「ヨ〜イドンでOBや池ポチャ、林……。ティショットでミスして、ダボやトリ、あるいはそれ以上のビッグイニングのお決まりパターンで100すら切れないでいました」と失敗談を語ってくれた原田さん。
「地元の水戸の先輩で、シングルになった方たちは、狭いホールとかでドライバーをコントロールするのがとても上手かった。いつもよりドライバーを短く持って、コンパクトに振っていく。打った後に、〝いまのはナイスバントだったね〞なんて言い合って…。自分にはこれが足りないんだって思いました」(原田)
ホームラン狙いのフルスウィングでは、いつまでたってもスコアはまとまらないと気づいたのだという。
「ほんの少しカットめに振ること。途中でゆるめず、フィニッシュまで振り切る。この2つも大事なポイントです」
ドライバーの「バントショット」成功させる3ポイント
【ポイント①】ドライバーを短く持つ
ドライバーで“バント”するときは、グリップエンドが指2本余るぐらいに短く持つ。
「短く持った瞬間に、フルスウィングの意識が消えて、振り幅も自然とコンパクトになるんです」(原田)
【ポイント②】スタンスを少し狭くオープンに構える
ややカット軌道でフェードを打つのが、てば、コントロールがしやすく、落ちてからのランも少なくすむので安全。
【ポイント③】バックスウィングは腰上まで
バックスウィングで手元は腰の高さのちょい上まで。ハーフスウィングとスリークォーターの中間ぐらいだと言う。
「トップはコンパクトにしますが、フィニッシュはしっかり振り切ります」
原田さんの「バント」ティショット
シングルプレーヤーの「スコアの壁の破り方」つづきも随時配信していきます
ILLUST/Koki Hashimoto PHOTO/Yasuo Masuda
週刊GD2019年2月26日号より
※本企画で登場するアマチュアの方にはボランティアでお願いしています。