【解説・試打/合田洋プロ】
1994年日本プロの覇者。アマチュアを中心にレッスンを展開中。豊富な試打経験からクラブ、ボールなどの性能を的確に分析する。
【評価方法】
ドライバー、アイアン、アプローチ、グリーン上で試打。飛距離はドライバーを中心にアイアンも含めた飛び性能でチェック。スピンはアイアンを中心にアプローチも含めたスピンのかかりやすさで評価。打感は5が最も柔らかく、1に近いほど硬めのフィーリング。球の高さは、打ち出しが高いほど5と評価。合田プロの1Wは「キャロウェイX2HOT」、アイアンは「ツアーB X-BL」
ドライバーを飛ばしたい人は「RBツアーX」、試す価値あり
合田プロ ドライバーの飛距離性能で特に評価したいのが、ミズノの「RBツアー」シリーズですね。とくに「RBツアーX」はやや硬めの軽い打感で初速が速いです。打ち出しも高く、大きなキャリーでドーンと飛んでいく感じ。打っていてとても爽快感があります。ツアーボールでも、とにかくドライバーを気持ちよく飛ばしたい人におすすめです。
「RBツアーX」(ミズノ)
ドライバーは高打ち出し&低スピンで、飛ばすのに最適な弾道を描いてくれます。初速も出るので「これは飛んだな」と実感できるボール。アイアンは高い打ち出しで、スピンよりも高さで止めるタイプです。アプローチは打感が少し硬めですが、思ったよりもスピンはかかります(合田プロ)
「RBツアー」(ミズノ)
ドライバーは打感がソフトで、途中からスッとボールが伸びるように中弾道で飛びます。アイアンはフェースの食いつきがよく、スピン量は適度でコントロールしやすいです。アプローチは打ち出しが低く、やや球の出足が速い印象ですが、スピンは適度にかかります(合田プロ)
この性能で1ダース4000円台は魅力。本間ゴルフ「TW-X」
合田プロ 昨年末に発売された本間ゴルフの「TW-X」も注目のツアーボールです。意外といっては失礼かもしれませんが、この価格とは思えないほどの実力の持ち主。ドライバーで打ったときは、打感硬めのディスタンス系ボールという印象でしたが、アイアン、アプローチと短い距離になるにしたがって打感がソフトになり、スピンもしっかり効いてくれる。アマチュアにすすめたくなるボールです。
「TW-X」(本間ゴルフ)
ディスタンス系に近い打ち出しの高さで打感はやや硬め。ヘッドスピードがあまり速くない人でも効率よく飛距離が稼げます。アイアンではドライバーに比べて打感がソフト。スピン量は適度にかかるという印象。アプローチは打感がソフトで、打ち出しが低く、スピンもしっかりかかります(合田プロ)
リッキー・ファウラーが「プロV1」からスイッチ。アスリート注目の「TP5」
合田プロ 新作の「TP5」シリーズは、タイトリスト「プロV1」、スリクソンの「Zスター」、ブリヂストンの「ツアーB」シリーズに肉薄するぐらい、ツアーボールとしての総合力がアップしていますね。打ってみた感覚としては全モデルの「プロV1」に近い。
飛距離性能はもちろん、アイアンでのコントロール性能も高い。アイアンショットやアプローチで球筋や弾道を操りたい上級者向きのボールです。
「TP5x」(テーラーメイド)
「TP5」よりも飛距離性能に優れたモデル。打ち出しが高く、スピン量は多めです。平均的なヘッドスピードのゴルファーなら「TP5x」が合うでしょう(合田プロ)
「TP5」(テーラーメイド)
球筋や弾道を操りたいなら操作性に優れた「TP5」がいいでしょう。アイアンも打感がソフトで中弾道。アプローチのスピン量も「TP5x」より多めです。ヘッドスピードが速い人にもおすすめです(合田プロ)
クロムソフトの2モデルは打感がソフト
合田プロ どちらのモデルもアイアンでのコントロール性能が高いですね。発売から1年経っていますが、前モデルを打った印象と比べると、打音がやや高音でスピン性も高く進化しています。アプローチはどちらも打感がソフトで距離のコントロールもしやすいですね。
「クロムソフト」(キャロウェイ)
「クロムソフトX」(キャロウェイ)
合田プロ 最新のツアーモデルボールをテストして感じたのは、どのモデルもドライバーでの飛距離性能が確実にアップしていること。飛距離だけではどのボールも甲乙つけがたいレベルです。自分のイメージや打ってみた感触と、ボールの"飛び様"が一致するものを選ぶといいでしょう。そのほうがスウィングにもいい影響を与えますからね。
【番外編】パターでも試打してみました
短い距離よりも、ミドルやロングパットのほうが違いで出ました。「プロV1」、「Zスター」の両シリーズは重みがあって打感もしっかり。ショートしがちな人向けです。打感がソフトな「ツアーB」、「RBツアー」シリーズはオーバーしがちな人に合うと思います(合田プロ)