ジャスティン・ローズ
欧州ツアー11勝、米ツアー10勝（うち全米オープン1勝）。リオ五輪では金メダルを獲得、世界ランク1位（2月10日現在）
全番手同じように打てるから強い
どこを切り取っても、いい意味で特徴がない。腕とクラブの同調バランスが良く、上下の捻転のたまり方、とほどけ方も完璧。再現性が高く、例えていえば、人間の感性が入ったマシーンのようです。
ドライバーの飛距離が出るだけでなく、アイアンの前後の距離感も合わせられるし、ヘッドの入射角も完璧です。ドライバーからウェッジまで全部同じような感覚で打てているはずです。
動き出す準備が整ったバランスのいいセットアップ。ひじの向きも外向き過ぎず、まさにクラブを上げやすい形
トップで捻転が最大にはならず、この後さらにラグが生まれる
シャフトと左腕が作る90度をキープし、タメを保ったまま真下にストン。脱力できていいる証拠
ハーフウェイダウンを過ぎて、ようやくタメが勝手にほどけていく
腕と胸とクラブの同調はずっと変わらないから、体の回転スピードがヘッドスピードに還元される
最後にオヘソが目標を向く。右サイドで粘ることで、ヘッドの走りを最大化している
バランスのいいフィニッシュ
トッププロでも、ドライバーが良くてアイアンが悪い、またその逆も起きるものですが、ローズはトータルバランスが良くて、スウィングどちらかに偏りにくいのが強みですよね。
いつも練習場で、「胸の前」にボールを挟み、飛球線後方にプレーンチェックの棒を差しながらウェッジの練習をしています。そうした地道な練習がこのスウィングを作り上げたのは間違いありません。
まさにプロでもお手本にしたいスウィングですよね。
両腕の間にボールを挟んで打つ、ローズの練習風景（写真は2018年）
スティックをシャフトプレーンに沿って立ててスウィング。これもいつもの風景（写真2018年）
スウィングプレーンに沿って振る、教科書どおり
練習場ではプレーン上に棒を指し練習しているローズ。切り返しでしっかりとプレーンに乗るから、インパクトがいつも安定します。
（2018年のスウィング）
月刊GD2019年4月号より
