田村プロは1年で3ヤード、そう決めて飛距離を伸ばしてきたとうかがいました。やはりいきなり飛距離が伸びることはないのでしょうか。コツコツやると飛距離は伸びますか? 継続性が大切なのでしょうか(55歳 平均スコア90)
【回答】田村尚之プロ
トップアマから49歳でプロ転向した異色のゴルファー。倉本昌弘から背中を押されてプロになったのは2013年。50歳を迎えてからはシニアツアーを主戦場として活躍中
飛距離はいきなり伸びることはあるかという問いに対しては、その可能性は十分にある、と言えると思います。
まず、クラブが本人に合っていない場合は、クラブを替えることによって飛距離は伸ばせます。ロフトが立ちすぎていてボールが上がらないケースや、逆にロフトが多すぎてボールが上にしかいかない場合もあります。
スピンを減らす方向に向かっている最近のドライバーヘッドの傾向からいくと、前者のほうが多いでしょうね。
また、飛距離を伸ばすためにはシャフトの要素が大きいですねえ。硬さやキックポイントがその人に合っていないと、やはり距離は伸びません。
単純には、シャフトを長くすればヘッドスピードは上がりますが、ミート率が下がったり、振り遅れる可能性が出てきます。とくに手打ちの傾向がある人は、シャフトを長くしてもヘッドスピードが上がらないことが多いです。
そういう方は、クラブを替える前に、スウィングを直す必要があります。
私は普通の体力がある人であれば、多少年齢の高い方でも、230ヤードくらいは十分に飛ばせると思っています。単純に考えてみてください。
物理学上、ボールに対して飛球線の方向にヘッドを直角に、かつなるべく速く当てればボールは飛ぶはずです。これができれば、あとは打ち出し角に影響するロフトを考えるだけです。
しかしながら多くの方が、飛球線の方向に対してヘッドを直角に当てることができていない。要はエネルギーロスが生じています。このロスをいかに少なくするかで、飛距離のロスを防げるのです。
いいスウィングの人が飛ぶのではありません。ロスの少ないスウィングの人が飛ぶのです。
私の場合は、スウィングが綺麗かどうかにこだわらず、ロスの少ないスウィングをしてきました。そのための体幹トレーニングでは、1年に3ヤード伸ばすのがやっとだったということです。
そういう意味では、自分は同じことをコツコツやるしかなかったようです。
田村尚之ゴルフQ&A
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