多くのゴルファーがバッグに入れている「ボーケイ ウェッジ」。その生みの親、ボブ・ボーケイが日本人のために作ったという「ボーケイ フォージド」とともに女子プロトーナメント会場に現れた。日本人向けというウェッジの秘密を聞いてみた。

ヘッドの重心と打点が合うように設計。だからスピンが掛かる

画像: 「ボーケイ ウェッジ」の生みの親、ボブ・ボーケイ氏

「ボーケイ ウェッジ」の生みの親、ボブ・ボーケイ氏

── ニューモデルとなる「ボーケイ フォージド」はどのようなウェッジなのでしょうか。

ボーケイ これまでに積み重ねてきたボーケイウェッジのテクノロジーをすべて積み込んだウェッジです。これまで私たちは、打点と重心位置をどれだけ近づけられるかということに注力してきました。結果、歴代モデルのなかで最も打点に近い位置に重心を合わせることに成功しました。

── 実現の要因はどこにあるのでしょう?

ボーケイ 秘密はヘッドの内部にあります。重いタングステンと軽いチタンのウェート配置を変えることで、狙いどおりの位置に重心位置を調整していっていったのです。ウェッジ造りとしては、かなり革新的な技術だと言えるはずです。

── ウェッジの重心と打点を合わせることが、なぜ重要なのか教えてください。

ボーケイ その答えの前に、重心調整についてもう少し説明しましょう。ウェッジには様々なロフトバリエーションがありますよね。ロフトが寝るとインパクトポジションはどんどんフェースの上部に変わっていきます。

48度から60度まで、ロフトごとに重心位置を変えていく

画像: タングステンとチタンの配分やポジショニングをロフト別に3段階。48~52度は低重心、54~56度はセンター重心、58~60度は高重心に設定

タングステンとチタンの配分やポジショニングをロフト別に3段階。48~52度は低重心、54~56度はセンター重心、58~60度は高重心に設定

ボーケイ それに合わせ、48度~52度は重心を下げるように調整、54度~56度はフェースの中心に、58度から60度は上の方に調整したのです。

── なるほど。重心位置とインパクトポジションが揃えば、フェースにしっかりボールが乗り、スピンも強くしっかり掛かるという仕組みなのですね。

ボーケイ そのとおです。スピンだけでなく球の高さや距離感が合うようになります。

日本の芝を研究して造った「ソール&リーディングエッジ」形状

画像: 日本の芝を研究して造った「ソール&リーディングエッジ」形状

── では次に、「日本人のため」というウェッジ作りについて聞かせてください。

ボーケイ 日本のツアープロはじめ、アマチュアゴルファーからの情報をフィードバックさせました。日本のターフコンディションを意識したのです。

── 日本の芝(ターフ)に合わせたウェッジとはどのようなモノ?

ボーケイ 日本のフェアウェイはコーライ芝(高麗芝)が8割以上です。ラフはジャパニーズゾイシャ(野芝)が主流です。特徴は葉先が強く硬いこと。こういった硬めの芝に対して、リーディングが刺さらずにバウンスから着地するように、リーディングエッジ側を丸く削ってあります。日本の芝から打つやさしさを追求しました。

画像: リーディングエッジ(白線側)の削りを日本の芝に合わせて調整してあるのが「ボーケイ フォージド」の特徴のひとつ

リーディングエッジ(白線側)の削りを日本の芝に合わせて調整してあるのが「ボーケイ フォージド」の特徴のひとつ

── 今回の「ボーケイ フォージド」で何代目でしょう?

ボーケイ 5代目になります。歴代モデルのなかでも、最もミスに強く許容範囲の広いモデルです。プロや競技アマ、さらにアベレージプレーヤーも、やさしさを感じるはずです。

「ボーケイ フォージド」を早くも使う女子プロに聞く

福田真未 スピン性能が本当にすごい。クラブでここま変わるんだということを実感して、他のプロにも薦めているくらいです。

画像: 福田プロは「ボーケイ フォージド」の52度(Fグラインド)と58度(Mグラインド)の2本

福田プロは「ボーケイ フォージド」の52度(Fグラインド)と58度(Mグラインド)の2本

福田真未プロの2019年クラブセッティングはこちら

有村智恵 ソールの抜けがよくて、フェースに乗る感覚が自分好みです。イメージどおりの球が打てます。

画像: 有村プロは3本を投入

有村プロは3本を投入

ファン・アルム スッと構えやすくて、そのイメージの球が打てます。

画像: 高重心の58度(Mグラインド)を使用

高重心の58度(Mグラインド)を使用

画像: アルムプロの「ボーケイ フォージド」の顔

アルムプロの「ボーケイ フォージド」の顔

ボブ・ボーケイ(Bob Vokey)
1996年にタイトリストに入る。クラフトマンとしての技術力に加え、ウェッジを「ロフト別」に考え、選ぶという概念を世界のゴルファーに広める。ウェッジを中心とするクラブデザイナー

週刊GD2019年4月9日号より

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