やさしく飛ばせる「ぶっ飛び」アイアンがもてはやされる時代。しかし、小さなヘッドのプレーン形状の「マッスルバック」アイアンは絶滅しない。美しい見た目はそのままに、打ちやすく進化している。「やっぱりマッスルバック」企画の第一回は、マッスルを愛し、マッスルに愛されるゴルファー、タイガー・ウッズのアイアン遍歴。

ミズノ、タイト、ナイキ、そしてテーラー。名器を使い、名器を生み出すタイガー・ウッズ

画像: ミズノ、タイト、ナイキ、そしてテーラー。名器を使い、名器を生み出すタイガー・ウッズ

1996年のプロ入りから23年目のタイガー・ウッズ。今年のマスターズ優勝で完全復活を遂げ、メジャー通算勝利数を15、PGAツアー通算勝利数を81に伸ばした。

ここまで勝利を積み重ねられた理由は、自由自在に球を操るアイアンショットにある。

タイガーがアイアンに求めるのは「手に受ける感覚」だという。それは亡き父から「手がクラブとの唯一のコンタクトポイントである」と言われたことがルーツであり、それがマッスルバックを使い続ける理由だ。

プロ入り時は「MP-29」と「MP-14」のマッスルバックコンボ

プロ入り時はミズノ「MP-29」と「MP-14」のコンボで、その後、タイトリスト、ナイキ、テーラーメイドと使用メーカーは移るが、「TW」のバッグにはつねにマッスルバックが入る。

【1997】ミズノMP-29(2I~4I)、ミズノMP-14(5I~PW)   

画像: スタンフォード大学時代から「MP」を愛用。プロ転向後もしばらくは使いなれたこのアイアンを使用していた

スタンフォード大学時代から「MP」を愛用。プロ転向後もしばらくは使いなれたこのアイアンを使用していた

【1998】ミズノMP-29(2I)、タイトリスト タイガープロト(3I~PW)
【1999】タイトリスト タイガープロト(2I~PW)

【2002】ナイキ フォージド ブレードプロト(2I~PW)

画像: ナイキのプロトタイプにはブレードの厚みで2タイプあった。当初は薄いモデルを使用していたが、のちに厚いものに移行(写真は2003年の使用クラブ)

ナイキのプロトタイプにはブレードの厚みで2タイプあった。当初は薄いモデルを使用していたが、のちに厚いものに移行(写真は2003年の使用クラブ)

【2006】ナイキ TWフォージド(3I~PW)

【2008】ナイキ VRフォージドTWブレード(3I~PW)

【2011】ナイキ VRプロフォージド TWブレード(3I~PW)

【2015】ナイキ ヴェイパープロTWブレード(3I~PW)

【2017】TGRブレードプロト(3I~PW)

【2018】テーラーメイド TW-PHASE1プロト(3I~PW)

【2019】テーラーメイドP-7TW(3I~PW)

2019年マスターズ優勝アイアン「P-7TW

画像: マスターズの復活優勝を支え、パーオン率は4日間で80.56%を記録。狙いすましたアイアンショットがあればこその数字だ

マスターズの復活優勝を支え、パーオン率は4日間で80.56%を記録。狙いすましたアイアンショットがあればこその数字だ

画像: 2019年マスターズ優勝アイアン「P-7TW」

タイガーの好みは「トップラインは薄く、ブレード本体は肉厚」が基本
2019年ファーマーズインシュランスから投入した「P-7TW」。ブレード内部にタングステンを入れ、フィーリングをよくしたモデル。発売後、即入荷待ち状態だ。

画像: タイガーとテーラーメイドが共同で作ったモデルだ

タイガーとテーラーメイドが共同で作ったモデルだ

平成のマッスルバック名器図鑑

1989年発売 ミズノMS-11

画像1: 平成のマッスルバック名器図鑑

名器「TN-87」は初~中級者には使いこなすのが難しく、やさしくアレンジした「MS-11」は一世を風靡した。

1996年発売 ブリヂストン J'sチタンマッスル

画像2: 平成のマッスルバック名器図鑑

ハイブリッド型マッスルの先駆け。キャビティ構造の空洞部分に重量の軽いチタンを埋め込み、やさしさをプラス。ジャンボ尾崎が愛用した。

2001年 ミズノ MP-33

画像3: 平成のマッスルバック名器図鑑

MPアイアンを象徴する「MP-33」。2年周期でモデルチェンジするクラブが主流のなか、10年以上販売し続けた。ミズノの大ヒットアイアン。

2002年発売 タイトリスト 690・MB

画像4: 平成のマッスルバック名器図鑑

タイトリストが誇るアイアンの名器。これぞ「ザ・マッスル」。オリジナルの「690MB」のライ角をアップライトにしてつかまりを良くしたのが、この「690・MB(690ドットMB)」

2003年 ブリヂストンツアーステージ MR-23 USブレード

画像5: 平成のマッスルバック名器図鑑

23の由来は、監修の丸山茂樹が好きな番号であったこと。小ぶりヘッドと接地面積を少なくしたソールは、PGAツアーの厳しいラフコンディションでの「抜けの良さ」を意識した機能。

画像6: 平成のマッスルバック名器図鑑

週刊GD2019年5月7日・14日合併号より

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