「苦手意識」を持つことは、「百害あって一利なし」と伊澤利光プロ。通勤GD「イザワの法則」Vol.22は「どんなときでも“いつか、あそこで”という気持ちを忘れないこと」です。

【通勤GD】通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。ワンテーマを3回~6回のシリーズでお届け。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

伊澤利光プロ
1968年生まれ。プロも憧れる美しいスウィングの持ち主。2001年、03と2度賞金王に輝き、2001年マスターズで4位入賞。都内の大崎と碑文谷に「伊澤ゴルフアカデミー東京」を開校。
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GD 日本ツアーでは、ロングアイアンを使う機会が少ない、ということですが、そうすると米ツアーを意識した「実習練習」はできないのでは?

伊澤 使う機会がゼロではないですから、そういう時にどう状況を「見立てて」、そのショットに挑むかということが大事なんです。なるべく具体的なホールをイメージして、それに「見立てて」打っていくと、自分のショットの精度がどのくらいなのか、判断することができます。

GD つまり、仮想ホールと仮想カップに対して、どれだけ理想的な球筋に近づけたいとかいうことを、ショットの採点基準にするということですね。

伊澤 そうです。現実として目の前にある状況は、それより優しいことがほとんどなわけですから、「見立て」のショットが上手くいけば、現実のほうもうまくいくでしょうから。

GD 逆に、「見立て」のショットが大失敗だったとしたら、実際に米ツアーに挑戦した時にも失敗する可能性が高い。

伊澤 その時点では、そういうことですね。技術の階段というのは、トントンと順調に上り続けられるものじゃなくて、ちょっと上がったら、何となく下がっちゃうときもあって、それでも上り続けていかないと、上には行けないんです。だから、いつでも、自分に足りないものは何かということを考えることは大切です。

GD 「見立て」のショットは、その方法の一つだと。

伊澤 あとは、海外でプレーするときに、外国人選手のプレーぶりをよく見ておくということですね。例えば、メジャーでも、全英オープンなんかは、若い選手でも出場できるチャンスは多いですから、そういう時に、世界の一流どころが、どういう考え方でプレーしてるか観察しておいたほうがいい。そうすると、自分がそのレベルになるには、何をしなければいけないのか、より明確になると思います。

GD 例えば、海外勢のパワーに負けないように、トレーニングするとか?

伊澤 それも一つのやり方でしょうけど、現実的には、ドライバーの飛距離で対抗するより、アプローチとかパットの技術を磨くほうがいいと思います。仮に今25~26歳の選手が、3年くらい頑張って筋トレしても、ドライバーの飛距離が30ヤード伸びるかと言ったら、ちょっと厳しい。仮に伸びたとしても、米ツアーだと、もしかしたら20人くらいには飛距離で置いて行かれる可能性もあって、これは精神的にきついんです。

GD なるほど。

伊澤 ピンを狙う積極性だとか、それをバックアップするショートゲームだとかは、どこでプレーしていても、自分の意識次第で高めることができる分野ですから。今、日本ツアーで戦っている若手には特に、そういう、世界を見据えた技術を意識したプレーをしてほしいと思います。

【通勤GD・今日のポイント】仮想ホールと仮想カップを見立てて練習する

イザワの法則/ロングアイアンはクラブの遠心力を使って打つ

トップでまったく力んだ感じがなく、ダウンスウィングに入ってからは、クラブの遠心力を使って最大スピードで振り抜いていく。いかによどみなくクラブを加速させるかが、ロングアイアンのカギ。

画像: 4番アイアンでも力感はほとんどない

4番アイアンでも力感はほとんどない

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画像: 【通勤GD】伊澤利光「イザワの法則」Vol.22 難しい状況を「仮想して打つ」ことで技術を上げる ゴルフダイジェストWEB

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