何の準備もなしにいいスコアはでない
プロゴルファーも、何の準備もせずにいきなりいいゴルフができるわけでありません。シーズンの間も、体調やスウィングには波がありますから、いつも100パーセントのゴルフができるわけではないのです。
アマチュアを見ていると、真冬の芝が薄いときも、真夏の酷暑の中でも、ゴルフ場に行けばいつでもベストスコアを狙ってプレーしている人が多いですよね。
もちろんアマチュアにとっては、ゴルフは楽しいレジャーの時間ですし、月に1回プレーするしかないという人にとっては、毎回が大事な「本番」という気持ちもわかります。
だからこそ、普段の練習への取り組み方は大事だと思うんです。しかも、多くのアマチュアにとっては、練習だって週1行けばいいほうでしょう。だったらなおさら、「身になる練習」をしてほしいと思います。
意味と目的を持った「身のある球」を打とう
プロを目指すのであれば、若いうちにある程度の球数をこなすことは必要ですが、一般的には球数が多ければいいってものではありません。教わったことを確認しながら「身になる球」を打つことが大事なんです。
練習場では、やたらとドライバーばかり打っている人、全部フルショットしかしない人などをよく見かけますが、それって僕らから見れば「練習」ではなくて、どちらかというとトレーニングか、もしくはストレス解消の「打ちっぱなし」にしか見えません。
上手くなりたいのであれば、目的と意味を持った球打ちをすることは絶対条件。逆にそこさえしっかりしていれば、球数がさほど多くなくても上達は可能です。
本来であれば、冬の間にスウィングを整えるような練習をして、少しショットがまとまってきたところで、距離感を磨いたりアプローチの練習をするなど、実践に即した練習に切り替える。
そうすれば、春のいいシーズンに、いいスコアを狙うようなゴルフができるはずですし、ラウンドを重ねながら実践力をさらに磨くことで上達もできるはずです。もう一つ皆さんにいっておきたいのは、練習場ではティアップして打つべきだということです。
ぼくは土の上で球を打って育ったので、ほんのちょっとのダフリでも即座に結果に表れました。でも、練習場のマットの上では、ダフリがごまかされ、ミスショットをナイスショットと勘違いし、練習の質を落としてしまうことが多々あります。
だから、土の上から打つかわりに、アイアンやFWを、高めにティアップして練習してほしいのです。ティアップした球は、ほんのちょっとでも軌道が上下にずれると明らかなミスショットになりますし、入射角が変わると球の高さや距離に顕著に表れます。
いずれもマットの上ではごまかされがちなポイント。これだけで練習の濃度は、大きく変わるはずですよ。
【通勤GD・今日のポイント】スウィング作りは3番ウッドをティアップして打つ”
【ポイント①】コック少なめで肩から肩で振る
手元が肩から肩くらいのコンパクトな振り幅でミートを心がけて練習する。最初はノーコックで腰から腰くらいの振り幅でもOK。軸を意識し、その場で回転するように振ろう。
【ポイント②】腰を水平回転させるイメージ
軸が傾くとティを叩いたりテンプラになる。腰を水平回転させるイメージで、できるだけレベルに球を捉えることを意識すると、スウィング軌道がきれいになっていく。
月刊GDより