フォローを意識するとインパクトが自然と整う
── 「スウィングが毎回バラバラで球筋が安定しません」というゴルファーの悩みは尽きません。再現性を上げる方法はありますか?
山本 そういった方は、普段はどこを意識してスウィングしていると思いますか?
── 芯でとらえるために重要なテークバックでクラブを上げる位置やトップの形ではないでしょうか。
山本 おそらく、そういった練習や意識が上達しない原因ですね。テークバックを意識すると、余計な動きをしてクラブを操作してしまうんです。つまり、力みが生じやすいということ。トップを意識するのも同じです。インパクトでボールに合わせようと操作してしまい、打点がズレやすくなります。
── では、どこを意識すれば芯に当たるようになる……?
山本 フォローを意識してみてください。インパクトが通過点になり、いい意味でテークバックやインパクトで操作しなくなります。すると、力感を変えずに振れるから軌道が安定するのです。それに、インパクトゾーンが長くなり、芯にも当たりやすくなります。
★トップを意識するのは実は危険
【危険①】 テークバックで余計な動きが入りやすい
トップを決めようとするとテークバックを意識しやすくなる。そのためフォローに比べて、自分で
簡単に操作できてしまうため、その結果、余計な動きをする原因になる。
【危険②】 無駄な力が入りやすい
トップから切り返しは意識していなくても力が入りやすい。そこを意識してしまうと、より力みやすくなりスウィングのバランスが崩れていく。
フォローを意識する3つのメリット
【メリット①】 クラブの通り道が安定する
振り抜く方向が明確になることで、軌道が安定して毎回同じところにクラブが下りるようになる。
【メリット②】 ゾーンでボールをとらえやすい
フォローを意識すると、インパクトで力んだり、打ちにいくことがなくなる。インパクトを通過点と考えられるため、ゾーンでボールをとらえられる。
【メリット③】 余計なことを考えなくなる
意識するポイントが少なくなるためシンプルにスウィングでき、無駄な力が入りにくくなる。
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Yusuke Ozawa
週刊GD2019年5月28日号より