今年度はパーオン率が上位で、アイアンの正確性が光る比嘉一貴プロ。アマチュアが考えるような、“ハンドファースト・ダウンブロー”などのインパクトへの意識はほとんどないという。ではどこに気を付けてスウィングをしているのだろうか。
フィニッシュまで振り切ることを優先
比嘉 ボールに当てるよりも、しっかり振り抜くことを第一に考えています。両腕の力を抜いて、胸を左右に大きく回すのです。ボクは両手にメディシンボールのような重いものを持ち、遠くに放り投げるイメージでスウィングしています。
胸を回せば腕とクラブが勝手についてくるという、シンプルな考えだ。結果として体の回転と腕の振りの同調が生まれるのであって、インパクトエリアで腕やフェースを返そうという意図的な動きを行っていない。
軽いものを持って振るイメージでは、下半身が止まって手打ちになりやすい。重いものを投げるイメージがつかめれば、下半身主体のスウィングが理解できるはずだ。
下半身と上半身を同調させるには?
【ポイント①】 下半身を使わないと上半身との同調は生まれない
スウィング中、下半身が止まったままでは手打ちになってしまう。下半身の動きを主体にし、その動きに連動して腕の振りが生まれるようにしたい。
【ポイント②】 軽くて薄いものだと胸を回さずに振れてしまう
雑誌など軽くて薄いものを両手に持って振るイメージでは、下半身の動きを使うことで上半身が回るという動きがつかみにくい。胸を回すのではなく、腕だけの動きになりやすいので、必ず重いものを両手に持つイメージを持ちたい。
【ポイント③】 腕の位置はつねに体の正面
両腕の力を抜いて下半身主体の動きで胸を左右に大きく回せば、腕の位置が体の正面から外れないため方向性がよくなる。
アイアンの基本③に続く
週刊GD2019年6月11日号より