溝が違うと、スピン量はどう変わる?
使用したのはこの3本
[フォーティーン] FHフォージドV1
新溝 トップ上部に厚みを持たせ、高重心で挙動を安定させた
[フォーティーン] MT-28
角溝 2002年発売。当時のツアーで不動の人気No.1ウェッジだった
[フォーティーン] プロトタイプ
溝なし 溝がない以外はすべて市販と変わらないプロトタイプ
実験のルール
ノーマル・水に濡らす・ラフから。それぞれ1球ずつ打ちデータを比較。すべて同じ条件になるように人工芝を使い、すべてフルショットで計測(トラックマン)
新溝、角溝、溝なしのウェッジでまず、練習マットから通常の状態で打ってもらった。
【ノーマルショットの結果】
浦プロ まず一番驚いたのが溝なしウェッジのスピン量が、他のウェッジと同等のスピン量の12000rpm以上出たということです。角溝がスピンに大きな影響を与えるといいルールが変わったのに、そもそも溝なしでもスピンがかかるとはびっくりです。
そこで溝なしでもスピンがかかる秘密をクラブ設計家の松吉宗之さんに聞いたところ、「溝がスピンをかけるのではなく、フェースの平らな部分とボールとの摩擦でスピンがかかるんです。だから全部平らなウェッジは、他と同等のスピン量になったんです」と言う。
それでは、フェースを濡らした場合と、ラフからショットした場合はどのような結果になったのか。
【フェースを水で濡らした場合】
【ラフから打った場合】
浦プロ 水に濡らしたり、ラフから打ったら、溝なしは3000rpmと極端にスピンが減りましたね。しかし、新溝も角溝もそこまで極端に数字が下がることはなかった。つまり溝の役割は悪条件になればなるほど発揮するんですね。
教えて! 浦プロ
スピンをかけるなら、右手のリードで打とう!
月刊GDとBS-TBSがコラボ。「ゴルラボ.TV」毎週日曜12時から放送中
ゴルフに関するあらゆる謎や様々な疑問を徹底解明する番組。月刊GDの発売と合わせ月1回は実験マルシェとのコラボ企画で放送されます。
PHOTO/Tadashi Anezaki THANKS/東急あざみ野ゴルフガーデン
月刊GD 2019年7月号より