「どんなレッスン書より第1章のほうがスコアアップに役立つ」。今週の通勤GDは、高松志門プロと奥田靖己プロによる名師弟「一行レッスン」です。その第三十三話。

高松 “ゆるゆる”にせえといくら言うても、ほとんどの人はなかなか緩まんね。

奥田 そうですね。緩めろというたら、大体がアドレスでグリップをギュっと一旦固めておいて、それから緩めようとする人が多い。

高松 そうそう。そやから本当に緩んだことになっていない。やっぱりちゃんと構えたいんやろうね。ずれずれで構えたらええのに。構えた瞬間にパッとメンチ切りたいんや。そやから固まってしまう。

奥田 固まるというのは、関節や筋肉が硬化してしまうというような、物理的なものじゃないんですよね。

高松 違う。その元にある「入れたい」とか、「真っすぐ行かせたい」とか、そういう思いが問題なんよ。それがいろんなところを固めてしまう。つまり、なかなか“ゆるゆる”ができんという人は、根にある思考が固いということ。

画像: ゆるゆるにフワッと握る

ゆるゆるにフワッと握る

奥田 固まってるのは思考ですか。

高松 そういうこと。そして、そういう思考というのは、その人にずっと付いて回る。

奥田 たしかになかなかとれんものでしょうけど、なんとかそれを取るにはどうしたらええんですかね?

高松 そのままやってたら無理やけど、その気になったら簡単よ。ルールブックの第1章を守りさえすれば、すぐに取れるわ。

奥田 ルールブックを守ったら、それだけで緩むということですか。

高松 そう。第1章をな。第1章に何が書いてあるか言うたら、ただ「プレーを早せえ」いうことだけなんやけど、俺が思うに、あれ以上のレッスンはないわ。

奥田 いろんなレッスン書があるなかで、最高ということですね。

高松 そらもう一番手っ取り早くうまくなれると思うで。

奥田 ということは、ルールブックの第1章だけで、第2章から先は読まなくてもいいんですか。

高松 ルールのところやろ。そんなもん読まんでもええわ。憲章だけしっかり読んで、それを守ればそれだけでええねん。だいたい後ろのルールのページを読むから、時間がかかるわけやし。

画像: 「バンカーのレッスン書を思い出すより、ルールブックの第1章を守った方がよっぽど結果はいいもんだ」(志門プロ)

「バンカーのレッスン書を思い出すより、ルールブックの第1章を守った方がよっぽど結果はいいもんだ」(志門プロ)

奥田 暫定球を打ちました。本球は見つかりません、みたいなことですよね。一緒に回ってる人に、きっつい山まで登らせさんざんボールを探させた挙句に、「見つかりました」いうて、それをまた距離を計算してから打つ。それで礼も言わない。時間だけかかる。そら大ゴトですわ。

高松 さっさとそこにある球を打ったらええねん。最後尾を走っとる人間が頑張ってどないするねん。第一章から後ろのルールに書いてある、しょうもない権利だけを主張しとる限り、絶対うまくはならん。

奥田 第1章以外はいらんのですね。

高松 いらん。第1章だけ残して、あとは破ってすてたらええねん。あれが変にあるからいかん。

奥田 なるほど。とにかく、ゴルフはちょっとした心配事があったり、目論見を持つだけで固まってしまう。それで、それを取り除いてくれるのが第1章ということですわね。

高松 上手くなるためのことは全部あそこに書いてあるんよ。人に迷惑かけんように早くやりさえすれば、固まるとか動かんとか、そういうことはまずないから。時間かけるほど、ゴルフが難しくなるということをわかってほしいね。

奥田 迷惑で思い出しましたけど、こないだ後ろから打ち込んできよった2人組がおって、注意したら逆ギレしよった。第1章の話やないゴルファーがほんまに多くて泣きたいですわ。

【通勤GD・今日のことば】グリップが固いのは思考が固い証拠なんよ

月刊GDより

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