【解説・指導】今野康晴プロ
岐阜県出身。ツアー7勝の実力者。現在はアマチュア向けのレッスンにも取り組む
短い距離でも体で振る。それがウェッジワークの基本中の基本
テンションが一定ならインパクトも安定する
最近はアマチュアのラウンドレッスンも行うという今野プロ。アマチュアのアプローチが、寄ったり寄らなかったりと安定しない最大の原因は、〝ゆるむ動き〞にある、と言う。
今野 勢いや反動を使っても大丈夫なフルショットと違い、アプローチはしっかり体とクラブの動きをコントロールしなければ安定しません。だからこそ〝ゆるむ動き〞は禁物なんです。
── どうすれば、ゆるまず打てるでしょう?
今野 短い距離でも、手ではなく体を使って、手とクラブを体の正面に収めて、手首の角度を保ったままハンドファーストに当てることです。そうすれば、インパクトの再現性が高まり距離感、方向性が出せます。
今野プロ 30ヤードのお手本ショット
左足重心で土台を固めたまま、上体の動きとクラブを連動させる。手首の角度をキープしてハンドファーストでインパクト。低く出るスピンの利いたアプローチが打てる。
距離感が合う! スピンが入る! ミスしない!
ウェッジワークの基本
基本1. アドレス
スタンスはオープン。フォローで体が自然に回る
スタンス狭めのオープンに構えると、フォローサイドで体が回りやすい。手が正面から外れない。
基本2. テークバック
下半身の動きは我慢。左肩でクラブを上げていく
下半身をグッと固めて、左肩を回す意識でクラブを上げる。肩の回転で振り幅を決める。
基本3. ダウンスウィング
右ひじは曲げたまま。手首の角度が変わらない
右ひじを曲げたまま振ることで手首の角度キープできて、ハンドファーストでインパクトしやすい。
基本4. インパクト
ロフトが一定のインパクト。フェースにボールが乗る
手首の角度をキープしたままハンドファーストでインパクト。ヘッドの入射角が安定、ボールがフェースに乗ってスピンも入る。
基本5. リズム
スウィング中の"等速感"。これができればミスにならない
一番大切なのは"等速感"。テークバックからフォローまで、それぞれのポジションで同じスピードになるように振る。打ち急がずに、体を使ってリズムよく振れば、大きなミスは出にくくなる。
タイガーのウェッジシャフトにも「体でゆっくり振る」ヒントがある by今野
タイガーやマキロイなどのトップ選手に見られる"ウェッジのシャフトは軟らかめ"仕様。「ウェッジはアイアンのように強振する必要がないから、軟らかめで重さがあるほうが体を使ってゆっくり振れます。小さい振り幅でゆっくり振っても、ウェッジワークで大切な体を使ってゆっくり振るための工夫ですね」(今野プロ)
月刊GDより
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