「グリップをゆるく握るためのもっとも効果的な方法」。今週の通勤GDは、高松志門プロと奥田靖己プロによる名師弟「一行レッスン」です。その第四十話。

【通勤GD】通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

ゴルフ芸人 高松志門
1951年生まれ。橘田規に師事し水平打法から独自の理論を展開。多彩な技から‟ゴルフ芸人”の異名をとる。
志門流一番弟子 奥田靖己
1960年生まれ。絶妙な寄せ技を武器に93年日本オープンで尾崎将司を退け優勝するなどツアー6勝、シニア2勝。

高松 「ヘッドが感じられるように、ゆるゆるにグリップしてください」と教えると、ほとんどの人は“イライラグリップ”に感じてしまうみたいやな。

奥田 普段からガチガチに握っている人には、そうかもしれませんね。

高松 あと20年したら「ゆるゆるに握れ」というのが、間違いなくゴルフの基本になるとオレは思うてるんやけど。

画像: グリップはゆるゆるに

グリップはゆるゆるに

薔薇の花をもってスウィング、必ずゆるゆるになる

奥田 ところでグリップをゆるゆるに握るために、先生が一番いいと思う方法は何ですか。

高松 そら薔薇の花を持たせてスウィングさせたらええわ。これが最高のレッスンやと思う。

奥田 そら握るどころの話やないですね。

高松 握ったらトゲがブチッって刺さるからな。

奥田 それやったらほぼ全員が血まみれになると思うんで、薔薇の花を持った気分でグリップすればええんですね。

高松 そうそう。もう一つ言えば、先をピンピンにとがらせた鉛筆で字を書くように振るとかな。

奥田 なるほど。それも力入れたらすぐに折れてしまいますわ。

右手を緩める感じをつかむ

高松 奥ちゃんは日本オープンに勝った時は、グー・チョキ・パーでゴルフしとったな。右手がアドレスでグー、トップでチョキ、インパクトでパーになっとるように見えた。

奥田 ほんまですか?

高松 うん。トップで手がチョキになってるのがテレビに映ってたわ。

奥田 自分ではようわかりませんけど、あの時はショットとショットの合間に、右手でボールを2つ持って、歩きながらずっとシャドースウィングしてました。トップで右手を開いても、ボールが落ちないようにするやつです。

高松 そうやったんか。グリップするのと同じ形で2つボールを持って、右手1本で連続してシャドースウィングするやつな。そうやってトップで右手をギュッと握らんように、緩める感じをつかんでたんやな。

ショットの合間、歩きながら右手にボール3個もってシャドースウィング

奥田 はい。ボールの重みを感じながらこれをやると、トップでボールを離しても落ちないんです。手にボールが引っ付いているような感じで。この力加減とタイミングのままスウィングしてたら、トップはいい位置に収まるし、ショットも切れるんですわ。それが先生にはチョキに見えたのかもしれませんね。

画像: トップでチョキになっとるのが見えたで

トップでチョキになっとるのが見えたで

高松 トップで右手に力が入るだけで、ヘッドの位置は60センチくらいズレるからなぁ。

奥田 だから、あの時は右手さえ握らなかったら何とかなると思うてプレーしてました。勝てるとかそういうのではないんですけど。

高松 奥ちゃんはボール2つでやっとったけど、3つでやったらもっとええわ。

奥田 ボール3つはちょっと怖いですね。落ちるんやないかと思うと、ボールを握ってしまうし。

高松 そやろ。握ってしまうか、反対にこれでボールが落ちてしまうという人は、自分が何かをしとるいうことや。

奥田 ということは、スウィングでも右手を握ったりとか、何かをしよるいうことですね。ボールにだけ意識があれば絶対落ちません。皆さんも次のラウンドで歩きながらやってみてください。

画像: ショットの合間、歩きながら右手にボール3個もってシャドースウィング

【通勤GD・今日のことば】ボール3つ持って、右手1本でシャドースウィングしてみい

月刊GDより

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